Pa'Lante!(パランテ!)

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ローラ・ニーロのキラキラ感覚。デパートの屋上編。

2006-07-03 23:32:19 | Rock / Pop
ローラ・ニーロ(Laura Nyro)
『Eli And The Thirteenth Confession』(1968)

オープニングを飾る「Luckie」のイントロから、ンもう、とってもワクワクでゴザイマス。

ローラ・ニーロって、この頃は、静と動、明と暗の振幅がとっても激しいんですが、このアルバムでも半数の曲はキラキラしてます。んで、前に、このアルバムについて、「アイスクリームからコカインまで」って書いたんですが、「アイスクリーム」方向の曲の瑞々しさってのは、ホンっトに感覚がキラキラしてます。あたしゃ、コレ、大好きですね。
ぜひとも聴いて欲しいです。

そんなキラキラ感覚では、特に二曲目の「Lu」と次の「Sweet Blindness」がサイコー。そして「Timer」もありマス。
アタクシにとっては、これって、藤丸デパートの屋上です。
三歳のアタクシが、晴れた空の下で、遊具に乗って遊んでた頃の感覚。
(ムカシのコドモにとって、デパートの屋上って、楽しい場所だったのヨ。)
ローラ・ニーロは、そんなコドモの頃の無防備な「楽しい!」って感覚をオトナになっても持ち得ていたンだと思いますが、だから、そういう明るい面も表現できてしまえるヒトだったんでしょうね。

しかし、何て自由な音楽なんでしょうか。
テンポは曲の中で自在に変化するし、声も地から裏まで自由自在に空を飛ぶし。
楽曲的にも、AAB形式みたないなトコロにとらわれないから、曲の始まりと終わりでは別の曲みたいだったりするし。

でも、このキラキラ加減は、大島弓子サンの「四月怪談」のラストみたいな感じがして、一筋縄じゃないですね。きっと、キラキラしてたり、音楽が自由だったりするのは、現実が自由じゃなかったからなんでしょう。
キラキラした曲自体に、そんな背景も聴こえるし、もっとストレートに暗くて熱い曲もあるし。

サウンドは、やっぱりニューヨークのブロンクスのヒトなんでしょう。
青空が在っても、草原やサボテンは見えない感じ。
どう聴いても、都会の青空。
ソウル的で都会的(ただし、おッ洒落~系ではナイ)。
そして、フォーク的な方向から出て来た人とは全然違う感じがしますね。
(とは言っても、フォーク的な方向のオンガクにもノメリ込んでいたそうです。)

でも、何よりも、ローラ・ニーロのサウンドの特徴は、ブチ切れんばかりにドラマチックなトコロ。
こんなヒト、他に居ない。

やっぱり、異色のシンガー・ソングライター。
最高です。

とにかく、ローラ・ニーロを聴こう。

ぢゃ。

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2 コメント

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Unknown (ez)
2006-10-01 01:08:40
TB、コメントありがとうございました。



ホント、“ローラ・ニーロを聴こう♪”に同感です。

音楽の嗜好に関わらず、聴かないと勿体ないアーティストですよね!



bugaluさんの記事を読んで、

自分がなぜこのアルバムに惹かれるのかについて、

新たな発見があり、とてもスッキリ気分です!



確かに、こんなに自由でドラマチックな音楽って、

そんなにお目にかかれないですよね!
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Unknown (bugalu)
2006-10-02 20:54:37
ezさん。



曲も表現も型に嵌らないところがローラ・ニーロらしさって気はしますよね。



アメリカの女性SSWって言うと、キャロル・キングとジョニ・ミッチェル(←この人は正しくはカナダですね)が双璧のような評価があるような気がしますが、ローラ・ニーロは全く引けを取らないと思うんで、当ブログではシツコク取りあげて行くつもりデス。
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