ぶーくん読書録

今まで読んできた本について、いろいろ書いてみる。
ほとんど、ネタバレ!!

QED 諏訪の神霊 高田 崇史

2009年05月11日 | 高田 崇史
2008年
講談社ノベルス




今回の謎は諏訪の御柱祭。
めずらしくタタルさんから奈々へお誘いである。

諏訪では、新興住宅地の一軒で殺人事件が起きていた。
そして、それは連続殺人へと繋がっていく。

一方、タタルと奈々は大学時代の知り合いの緑川と
タタルの中学時代の知人である鴨志田とともに御柱祭の謎に挑む。

御柱祭りでの死亡事故と、新興住宅地での連続殺人事件がからんで、
さらには、御柱の謎へとつながっていくが、
なんとなく、いままでにくらべると、随分とパワーダウンした感がいなめない。

狂骨の夢 京極 夏彦

2009年05月10日 | 京極 夏彦
1995年
講談社ノベルス
☆☆



夫を四度も殺したと言う女と、
伊佐間が厨子の海岸で出会ったある女を殺したと言う女
刑事の木場の知り合いの男、降旗は精神科医であったが、
自身が強迫観念に取り付かれる。
その降旗と神を信じない牧師白丘。
そして次ぎ次ぎとおこる不可解な事件。

その先には”髑髏”というキーワードに繋がっていき
京極堂の憑き物落しにより、それぞれの過去が繋がっていく。


凶宅 三津田 信三

2009年05月09日 | 小説-日本-
2008年
光文社文庫




日比野翔太は家族とともに東京から奈良のとある町に引っ越す事になった。
しかし、家が近づくにつれいやな気持ちになった。

その家は町からもちょっとはなれた山に建っていたが、
そこは4区画建てる予定でいたようだが、3区画は土台の段階で放置されていた。
そして、この家には不穏な影が潜んでいた。

翔太は近くのアパートに住む、幸平という少年とであう。
翔太は家の中の不穏な影について幸平とともに調べる事に、
すると、以前この家に住んでいた少女の日記を見つけて・・

少年の視線で進んでいくので、真相を知るところまでは行かないが、
ハラハラと怖い。

QED flumen 九段坂の春 高田 崇史

2009年05月08日 | 高田 崇史
2007年
講談社ノベルス




4編の短編からなっている。
「九段坂の春」では、タタルの学生時代の初恋の話である。
桜の樹の下で男がなくなった。
殺人か、事故なのか
そして、タタルの初恋の相手である女性は和歌山へ発っていた。

「北鎌倉の夏」では、奈々の学生時代がかかれている。
奈々の知り合いの男の子がおこしてしまった事件をほろ苦く書いてある。

「浅草寺の秋」では、浅草寺の裏で抱き合った男女の死体が発見される。
死体の女性の妹により小松崎は事件に巻き込まれる。

「那智瀧の冬」では、「九段坂の春」でのキーパーソンの女性がでてくる。
”毒”を使用した殺人事件が起きて、毒草師御名形史紋が謎をとく。

いつものQEDシリーズのノリで読んでしまうと、かなりガックリする。
ハシ休み敵なイメージで読むほうがいい気がする。

ALL YOU NEED IS KILL  桜坂 洋

2009年05月07日 | 小説-日本-
2004年
集英社スーパーダッシュ文庫
☆☆



好き嫌いがありそうなほんであるが、私は結構好きである。

近未来の地球で、ギタイとよばれるものに侵食されつつあった。
ギタイに対抗するため、”ジャケット”と呼ばれる装甲具をそうさして戦っていた。

訓練校を出たばかりの、初年兵キリヤ・ケイジは戦いの真っ只中にいた。
戦闘開始すぐに、同僚がギタイの攻撃により死んだ。
そして、キリヤも意識がなくなった。

目がさめると、出撃の前日だった。
たしかに、一度経験したことが起こる。
しかし、前回は推理小説を読んで寝たが、もう分かっているので読まなかった。
そして、出撃・・・
戦闘開始すぐにやられたのは自分だった。

目がさめると、出撃の前日だった。
基地を逃げ出した。
しかし、逃げ出したさきにギタイの襲撃があり死んだ。

目がさめると、出撃の前日だった。
目がさめてすぐにハンドガンの銃口を咥え、トリガーを引いた。

目がさめると、出撃の前日だった。

出撃前日にループを繰り返す、
違うフラグをたてると、違う結果になる。
何度も、実践を重ねるうちに確実にキリヤの戦闘能力は上がっていく。
しかし、ループから逃れられないでいた
そこに、リタ・ヴラタスキという特殊部隊の精鋭の女性にであう。
リタはループから逃れてきた人物だった。

元、システムエンジニアということで、ゲーム的な感覚
やられても、やりなおし、さらにやりなおしすることで自分のレベルがあがるといった感じだろうか。
不思議なダンジョンみたいなゲームで1面でつまづいて、
それでも、何度もやり直すうちにプレーヤーの腕が上がるそんな感覚である。



姑獲鳥(うぶめ)の夏 京極 夏彦

2009年05月06日 | 京極 夏彦
1994年
KODANSHA NOVELS
☆☆



久遠寺病院には姉妹がいた。
その妹は妊娠二十箇月になっても出産の兆しがないという。

”探偵”榎木津の元に、姉の久遠寺涼子が失踪した妹の夫を探して欲しいと依頼にやってきた。
この時、話を聞いたのが小説家の関口であるが、
この失踪した夫、牧朗は知人であった。
関口は榎木津とともに久遠寺家へ赴くがそこで榎木津の暴走が始まり、
関口がなんとか謎を解こうと奮起するが・・・

久遠寺病院の赤子の失踪事件と
牧朗と関口の関係、そして姉妹との係わり、

京極堂の憑き物落としにより、真相が暴かれる。
一見不可思議な事柄も最後には納得の行く説明があり
うならされる。

日本人なら知っておきたい神道 武光 誠

2009年05月05日 | 小説-日本-
2003年
河出書房新社
☆☆

神道って案外知らなかったりする。
しきたりとか作法とか・・・

この本は、神道の起こりからその背景そして、
種類と歴史、作法まで説明してある。

面白かったのは、竪穴式住居は平等の証であるということ。
”円”というのは偏りのない世界を現すといったことらしい。
さらに縄文式土器は、土と水と火と風が合わさって精霊の文様をいれることで
まったく違う物質”縄文式土器”が出来上がる。
それは、地・水・火・風の精霊のおかげとなる。

神社・神宮・大社の違い神殿建築の違いもおもしろい。

神社の参拝の手順なども丁寧にせつめいしてあって、
今度神社に行く時は、完璧にやろうと思った。(今まではいい加減です)

祝詞の訳もあり、
さらには結婚式と葬儀についての説明もあった。

知っていて損はない内容でしかも面白かった。

QED 河童伝説 高田 崇史

2009年05月04日 | 高田 崇史
2007年
講談社ノベルス




こちらは、前回の御霊将門の続編のようなつくりになっている。

製薬会社に勤めている安岡良一の弟が、手首を切り落とされて殺害されていた。
殺害現場は良一の弟昭一がストーカーをしていた神山禮子が住んでいるマンションのちかくで、そこの川には河童が住んでいるとう。

奈々たちは、前回の続きで将門にゆかりの相馬野馬追祭りに出かけていた。
しかし、寝坊をしたタタルは寝坊した上に乗り越しまでして
一人、河童の里、遠野に来ていた。

新薬「キノロックス」をめぐるミステリと
河童に隠されたミステリをといていく。

さすがに、このあたりは作者も息切れしてきたのか
もともと事件のミステリはうなるものはないが、
歴史ミステリパートもちょっと微妙になってきた。

諏訪湖マジック  二階堂 黎人

2009年05月03日 | 小説-日本-
1999年
トクマ・ノベルズ




陸橋から死体が投げ下ろされる事件が発生する。
その遺体は、両手を切断され浮浪者の服を着せられ
まったく身元を割り出す事ができなかった。

サトルと由加理は出張先の諏訪で、かつての同僚安場今日子から
行方不明の父親を探して欲しいと依頼される。

今日子の父は郷土史研究者の第一人者であり
武田信玄の墓を探していた。
そして、”たけだ”の墓を見つけたとうメッセージを最後に消息が途絶えてしまうのだ。

今回は、列車のトリックで、なるほど!と、思ったが
最後、犯人が犯行を否認し続けて終了しているところが、
なんだかモヤモヤが残る。

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