ぶーくん読書録

今まで読んできた本について、いろいろ書いてみる。
ほとんど、ネタバレ!!

屍鬼 5 小野 不由美

2010年10月24日 | 小説-日本-
2002年
新潮文庫
☆☆


最後の一冊、
最終巻だけあって、スピード感がすごいです。で、一気に読み切ってしまった。

何かがおかしいと、村の人々は気が付いてくる
そこで、大がかりな虫送りを行って、災厄をはらうことにした。

尾崎は屍鬼に恭順する態度を見せて、
お祭り会場へ誘い出し、そこで屍鬼の正体を白日の下にさらすことに成功する。
そして、仲間をつのり反撃を始める。
村中の死鬼を探し出し、杭を打ちつけていく


静信は自ら、屍鬼の首領の元へ行く。
そこで、屍鬼の苦悩を知る。
尾崎たちが、屍鬼の首領の居所を突き止めたとき静信の取った行動は
屍鬼を逃がすことだった。

夏野は起き上がることはなかった。
夏野を襲った徹は、襲わなければ飢えてしまう、
しかし襲って人を殺すことに罪悪感を感じ続ける

看護師だった律子は人を襲うことを拒否して本当の死を望む。

恵は生まれ変わったことを嬉々として受け入れ、
最後まで、生き延びるすべを探し続けるが

死ぬとはなんなのか、生きるとはどういうことなのか、
また、人間は生きるために他の動物を殺す
屍鬼もまた、生きるために人間を殺さねばならない。
それならば、屍鬼を悪と決めつけてよいのだろうか
”正義”とは、
とらえる側で180度かわってしまう。


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2 コメント

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あっという間に・・・ (ぶー)
2010-10-24 05:43:50
最終巻を読み終えていたのですね!
ぶーくんさんの文章を拝見するだけで
かなりスリリングです。

ただ、なんとなくトワイライトも思い出してしまいます。
あちらは異種間の子供まで作ってしまいますしね!
「ヴァンパイア」の苦悩・・・でしょうか?
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ぶーさんへ (ぶーくん)
2010-10-24 22:03:39
さすがに、最終巻なので面白くて一気によんでしましました。

著者がスティーブンキングの「呪われた町」のオマージュである。
と、いっているだけに、
たしかに、キングを思い起こす感じです。

ただグリーンマイルまでは翻訳されたキングの作品はすべて読んでるはずですが、
「呪われた町」の記憶がないです・・
読み返してみようかと思ってます。

たしか、ラヴクラフトかポーでも
吸血鬼に襲われる町の作品があったような気がします。
ただ、ラヴクラフトはキングにも影響を及ぼしているし、キングが小野不由美なら、同じような話になるのもうなずけるかもです。
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