ぶーくん読書録

今まで読んできた本について、いろいろ書いてみる。
ほとんど、ネタバレ!!

妖怪アパートの幽雅な日常〈4〉 香月 日輪

2012年03月26日 | 小説-日本-
2005年
講談社



若干、中だるみかな?と言った感じだ。

基本的に児童書なので文章はアレなのだが、
セリフのなかに、はっとする言葉があって、ああなるほど・・って、思う。

前回でひょんなことから
プチヒエロゾイコンというなんちゃんて魔道書の主となったことから
その本を正しく安全に扱えるように修行を始める。

夏休みに入った夕士は
運送屋の荷物の仕分けのアルバイトをするが、
同じアルバイトの2人は、あいさつをしない、人と言葉を交わさない、
その代り、休み時間はずっとメールをしている。
そんな彼らが夕士とかかわるうちに、少しずつ変わっていく。

ある日、アルバイトの途中で飛び降り自殺を図ろうとしている少女を助けるが
その少女の自殺の原因が学校や親がごちゃごちゃ言うのが嫌になったとうバカげた理由。
そんな少女も”やりたいこと”を見つけることで変わっていく。

夕士はアパートの人たちに見守られながら、
自分自身も成長し変わっていきながら、
かかわった人たちが変わっていく姿を見てうれしいと思う。
今回は、そういう成長の話だった。

本の中でアパートの住人の詩人の一言
「迷わない分だけ世界は狭くなるし、もっとしんどいヨ」
という、セリフがあった。

なんの挫折も無く生きていて、初めて挫折を味わうとその味はとてつもなく苦くなる。
でも、迷って悩んで、失敗を繰り返しながら生きていくと、キャパが広がって
挫折も一つの踏み台とすることができるってことなのかな・
なんて、思いながら読んだ。

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