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サルトリイバラ・6~高尾山5号路

 シオデ科(←ユリ科)シオデ属の「サルトリイバラ(猿捕茨)」。雌雄異株で春に地味な色合いの花を咲かせ、秋に真っ赤な果実を稔らせる。果実は直径8~9ミリの液果でひとつの果実の中に長さ4~5ミリの種子が1~3個ある。
 サルトリイバラの別名は生薬の「サンキライ(山帰来)」で、中国で山に捨てられた病人や高齢者がサンキライの根で元気になって戻ってきたことで名付けられている。しかしその生薬はサルトリイバラではなく中国に生育するドブクリョウ(土茯苓)で、いつの頃からかサルトリイバラと混同されてしまった。残念ながらサルトリイバラの根を食べても病気や老化に効くことは無さそうだ。ちなみに便秘薬でお馴染みの“毒掃丸(山崎帝國堂)”には、ダイオウ(大黄)、エイジツ(営実)、センキュウ(川きゅう※)、コウボク(厚朴)、カンゾウ(甘草)、サンキライ(山帰来)の6つの生薬が含まれているが、そのサンキライはサルトリイバラではない。これは高尾山“5号路”のもの。
 ※“きゅう”の漢字は草かんむりに弓。
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キッコウハグマ・13~高尾山3号路

 高尾山では去年はたくさん見られたのに、今年はなかなか見つからない。この日も高尾山“2号路”や“4号路”には無く、ここ“3号路”でやっと出会えた。「キッコウハグマ(亀甲白熊)」はキク科モミジハグマ属の多年草で、開放花の直径は8~9ミリ。花の形態は閉鎖花の割合が多く、今年は小山田緑地や長沼公園でも閉鎖花ばかり。開放花は3つの小花が集まってひとつの花のように見える。やはりこの開放花は毎年見たい。
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アメリカガシワ・6~堀之内東山そらみの森緑地

 堀之内東山そらみの森緑地に植栽されている「アメリカガシワ(亜米利加槲)」。ブナ科コナラ属の落葉高木でカナダ原産。北アメリカ大陸に広く分布し、材が固く建材や牧場の杭(pin)に使われたために「ピンオーク(Pin Oak)」とも呼ばれている。特徴的な葉は15~16センチで5~7つの裂片がある。この界隈では下柚木の大学セミナーハウスに10メートルを超える成木があるが、これは幼木で背丈は2メートル。花はまだ付けないが一人前に紅葉が始まっていた。葉の形は同属のアカナラ(アカガシワ)に良く似ている。
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