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マグワ・2~果実

 文化庁が認定する“日本遺産(地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化・伝統を語るストーリーを市町村が申請し文化庁が認定する)”に、八王子市が申請していた『霊気満山 高尾山~人々の祈りが紡ぐ桑都物語~』が選ばれた。今回の日本遺産の認定は69件の応募中21件。東京都はこれまで全国で唯一“日本遺産”が無かったが、これで47全都道府県で104件の“日本遺産”となった。
 八王子市は2017年に市制100周年を迎えて“日本遺産”認定の機運が高まり、市の職員が高尾山薬王院や繊維業界からヒアリングし、高尾山と八王子城跡、さらに絹織物の町を絡める複合的な構造のストーリーを考えたという。事前の市民アンケートでは『北条氏照(1542-1590年・北条氏康の四男・豊臣秀吉の小田原攻めで敗北し切腹)が高尾山の樹木の伐採を禁じた』『江戸幕府の重臣、大久保長安など歴史的な人物が登場し宿場町として貴重な地域だ』などの意見が寄せられた。『蚕飼ふ 桑の都の青嵐 市のかりやにさわぐ諸びと』(=桑都青嵐)という北条氏照が詠んだとされる歌も盛り込まれたそうだ。ちなみに“桑都”の語源は西行法師(平安~鎌倉時代)が詠んだ『浅川を渡れば富士の影清く 桑の都にあおあらし吹く』だと言われている。(浅川=八王子市内を流れる多摩川の支流で、裏高尾を流れる小仏川は浅川の支流)
 日本遺産審査委員会(文化人など10名で構成)は『高尾山と桑都とを結びつけてストーリー化している点は興味深い。構成資産が外国人誘客に繋がっており、長い時代と広域にまたがる地域を計画的に保全・活用しようとするビジョンも優れている』と評価し全員一致の認定となった。
 先日の記事で、武田信玄の五女の松姫が桑都・八王子の重要な役割を果たしたことに触れているので、是非そちらもご覧いただきたい。
 写真は小山内裏公園外周の遊歩道に生えている「マグワ(真桑)」。クワ科クワ属の落葉高木で、ヤマグワに比べて花柱が短い。
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ミヤマタニワタシ

 裏高尾“日影林道”に咲く「ミヤマタニワタシ(深山谷渡)」。マメ科ソラマメ属の多年草で草丈は30~40センチ。花の長さは1.5センチほどで、色合いはナンテンハギ良く似ており、葉が2枚ずつ付き茎が節ごとに少しジグザクになる。ナンテンハギの別名がタニワタシであり、本種は更に山奥に生育することから“深山”と名付けられている。谷を渡すように蔓を伸ばすと意味だが、長さはせいぜい50~60センチ。
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ギンレイカ・1~高尾山3号路

 高尾山“3号路”で見掛けた「ギンレイカ(銀鈴花)」。サクラソウ科オカトラノオ属の多年草で山地の木陰に生育する。草丈は50~60センチになり、総状花序の長さは10センチほど。ひとつの花は長さ5~6ミリでほとんど開かない。花冠は5裂し雄蕊は5本ある。「ミヤマタゴボウ(深山田牛蒡)」とも呼ばれる。
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