まんじゅうのつぶやき

まんじゅうです。読んだ本の感想や日々のできごとの忘備録です。最近栖が変わりました。

「棚田」ふるさとの千枚田

2014-05-02 21:54:52 | 読書のすすめ
今日もさわやかに晴れ渡りましたね。
昼にやっていらした利用者さんたちは、暑そうでした。

さて 「棚田」ふるさとの千枚田を読みました。

棚田―ふるさとの千枚田 (フォトルピナス)
ふるきゃらネットワーク
講談社


皆様、棚田を実際にご覧になったことはありますか。

学生時代を過ごした場所は、有名な米どころでした。
学校から海へ抜けるために、通る山の斜面に見事な棚田が多数ありました。

かなり昔の話で、棚田という言葉も知らず
「段々になっている田んぼ」
と言って、地元出身の友達に笑われました。
機械は使えないので、すべて手作業になるから大変なのだとも聞きました。
なるほどと感じました。
どう見ても手作り。
水平に広がる広い田園がたくさんあるのに、あえてこの山間に田んぼ。
歴史があるのは間違いないですが、苦労の割に実りが少ないのではとも思いました。

ところがです。
別に見に行くでもなく、通り過ぎる棚田が見せる風景。
田植えの季節に水を張った時期は、青空と雲を映し
夏は涼しげな碧を作り
秋の借り入れ後は実りの表情を作り
そして冬は雪景色。
朝はキラキラひかり輝き、夕映え時は空の赤さを彩る。

いつを取っても唸らされる美しさでした。

しかし、ただでさえ後継者不足のうえ、減反しろと命令されている農家の方々。
真っ先に切り捨てられたのは、作業効率が悪い棚田だったのではと思います。
当然です

通りすがりの私たちが、美しいから残してほしいと願うのは勝手な気持ちです。

本書は、棚田を愛し、存続を危惧する人々から集められた棚田の写真集です。
二十年近く前の出版であり、今この棚田のどれくらいが残っているのか不明です。

しかし、棚田の見せる景色は、やはり美しい。

機械化された広い田んぼでさえ、荒れていく昨今。
効率とは無縁の所にある棚田を守って行くのは難しいというレベルではないでしょう。
でも、効率ではない何かのために、棚田を守っている方々がいらっしゃる。

何か出来ないかと考えさせられる写真集でした。



いがぐりおは 棚田見たことある?
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