今日の108円

1日1冊108円・・・・・・最近そうでもない。

ハムレット シェイクスピア 福田恆存訳 1967年9月25日 新潮社

2015-04-05 08:17:04 | その他小説
48年・・・いや、そもそも戯曲は400年前だかんね。
手元にある本は2001年6月10日70刷。
城に現れた父王の亡霊から、その死因が叔父と母の計略によるものであるという事実を告げられたデンマークの王子ハムレットは、固い復讐を誓う。道徳的で内向的な彼は、日夜狂気を装い懐疑の憂悶に悩みつつ、ついに復讐を遂げるが自らも毒刃に倒れる―。恋人の変貌に狂死する美しいオフィーリアとの悲恋を織りこみ、数々の名セリフを残したシェイクスピア悲劇の最高傑作である。
裏表紙より。
復讐劇としか知らなかったけど、こういう話なのか。

マーセラス バーナードー!
バーナードー おお、ホレイショーは? 一緒か?
ホレイショー (握手して)それ、その手がここに。
これは気が利いたというか洒落たというか、とにかくいい場面。
シャア「情けない、ガンダムを見失うとは。どこだ?奴は」
アムロ「(ビームサーベルで斬りつけて)それ、その剣がここに」
・・・無いな。
ポローニアス 心得ております。せいぜい応分の扱いを。
ハムレット 何を言う。できるだけのことをしてやれ! 応分の扱いということになれば、鞭をまぬかれるものは誰もいまい。おのれの身分に応じて人を遇すべし―連中にその値うちがなければ、それだけお前の親切が貴いものになるのだ。さ、みんなを案内してやれ。
相手が自分より「下」だと思えば、自然と扱いは応分―「雑」になる。むむむ・・・。
ポローニアス はい、ジュリアス・シーザーを演りまして、ブルータスのやつに殺されました。それも神殿で。
ハムレット 死んでいる人間同様の、こんなのろまを殺すとは、ブルータス君、すこぶる残酷な男と見える。役者の支度はいいか?
ひどいwww
第二の道化 「石屋より大工より、もっと頑丈なものをこしらえる商売」と?
第一の道化 そのとおり、さっさと答えて、肩の荷おろしたらどうだ。
第二の道化 しめた、わかったぞ。
第一の道化 さ、答えた。
第二の道化 ちぇっ、わからないや。
わかってねんならわかった言うなや!・・・こいつはまだマシな方だけど、ホントに。
ハムレット この男、自分のしていることに、なんの意識ももっていないとみえる。墓を掘りながら鼻唄うたっているではないか?
ホレイショー こういうことも慣れてしまえば、日常茶飯事になるのでございましょう。
ハムレット そうらしい。使わない手ほど敏感だからな。
感覚を失ったら何もわからないじゃないか・・・!

最後は自業自得に皆死んでおしまい。

解題
 前にも度々言ったことだが、ハムレットの最大の魅力は、彼が自分の人生を激しく演戯しているということにある。既にハムレットという一個の人物が存在していて、それが自己の内心を語るのではない。まず最初にハムレットは無である。彼の自己は、自己の内心は、全く無である。ハムレットは自己のために、あるいは自己実現のために、語ったり動いたりはしない。自己に忠実という概念は、ハムレットにもシェイクスピアにもない。あるのはただ語り動きたいという欲望、すなわち演戯したいという欲望だけだ。この無目的、無償の欲望は常に目的を求めている。その目的は復讐である。決して自己実現などという空疎な自慰ではない。欲望の火はそんなものには燃えつかないのだ。
訳者の言葉。
読んでぎょっとしたね。『空疎な自慰』て。
 これは私の持論だが、人生においても、そのもっとも劇しい瞬間においては、人は演戯している。生き甲斐とはそういうものではないか。自分自身でありながら自分にあらざるものを摑みとることではないか。
おおお・・・なんか熱を感じる文章だな。
良い小説はズォゥワァァっとくるけど、これはグォァァ・・・ボクは日本人ですよ。
シェイクスピア劇の演出
 最後に、テキストですが、シェイクスピアの原文は、御承知のようにブランク・ヴァースで書かれております。これは弱強の音が交互にひびき、それが五回くりかえされて一行をなす詩形です。そこにリズムが生じ、テンポ感が生じる。また、相当にテンポを早くしても、その弱強のリズムがあるために聴きとりやすい。のみならず、英語は子音が強いので、早く喋っても、言葉がくずれません。が、翻訳では、ブランク・ヴァースの妙味はだせません。日本語は母音の強い言葉で、早く喋るとわけがわからなくなります。正直な話、日本語のシェイクスピアは、役者の手にわたるまえ、すでにその美の九十パーセントは死んでおります。その残りの十パーセントに、私たちはなにを期待しうるか。翻訳の正確さとか含蓄とか、そういうことの重要さは申すまでもありません。が、せりふとしての力づよいリズムがなにより必要です。早く喋れるということが、シェイクスピア劇の本質にとっていかに重要か、十分に理解していただけたことと思います。
こっちも訳者の言葉。
正直な話、日本語のシェイクスピアは、役者の手にわたるまえ、すでにその美の九十パーセントは死んでおります。
英会話は習得しないと決めた翌日にコレだよ!
いつだって間が悪い・・・・ああ、おれは人間じゃなかったんだ。
せめて……残り半分 半分だけでも それすらも……届かぬ……か…
(´・ω・`).;:…(´・ω...:.;::..(´・;::: .:.;: サラサラ..