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1日1冊108円・・・・・・最近そうでもない。

機動戦士ガンダムUC⑤ ラプラスの亡霊 著/福井晴敏 原案/矢立肇・富野由悠季 2010年8月1日 角川書店

2015-03-31 07:46:28 | ガンダム
『ラプラスの箱』の謎を解くカギは、宇宙世紀元年に爆破された首相官邸<ラプラス>の史跡にあった。調査のため、再び《ユニコーン》に乗り込むバナージに、「シャアの再来」フル・フロンタルと美貌の戦士アンジェロ・ザウパーが襲いかかる。エコーズ隊長・ダグザの命を賭した戦いを見たバナージは? そして、地球に降りたリディとミネバを待つものとは―。人気作家・福井晴敏が描く最新ガンダムシリーズ、衝撃の第5弾!
裏表紙より。
『美貌の戦士』て。他に何かなかったのかと思わずにはいられない。「親衛隊隊長アンジェロ」とか、「フロンタル率いる精鋭部隊」とか・・・『美貌の戦士』て。

 もう失うまいと思い、得ることすべてを拒んできたからだが、気がつけばなくしたものの大きさに震えている。がらんとした格納デッキに胸の空洞を重ね合わせ、あまりの冷たさに立ち竦んでいる。救われんな、と内心に自嘲しつつ、ジンネマンはマリーダのいない格納デッキをあとにした。
得ることを拒んでも、そういうジンネマンだからこそマリーダさんはマスターと慕う訳で・・・たとえジンネマンが『狂気』も抱えていたとしても。



 いくつもの死地を乗り越え、ようやく帰港の途についたクルーたちが、どれほど上陸を心待ちにしているものか。<パラオ>での激戦から二日、亡くした者を悼み、生き残った我が身を顧み、沈痛と高揚が交互に訪れる時間を共有してきた。この上さらなる任務を押しつけ、帰港を先延ばしにすることが、彼らにとっていかに残酷な仕打ちとなるか……。
ビスト一族史上最強の女傑マーサ・カーバインは、激戦を経て『半死半生』のネェル・アーガマに一切容赦無く次の任務を回す。物語上一貫して「邪悪」とも言える人物。
それに抵抗を感じてるアルベルトは、「嫌な奴」だけど「邪悪」ではないね。

「迷いがないわけじゃない。わたしだって、好きこのんで寄り道などしたくはないし、本部の命令が正しいとも思ってやしないさ。だがな、それとは別の話なんだ。この責任ってやつはな……」
ユニコーンへの搭乗を拒絶するバナージを諭すオットー艦長。『別の話』か・・・むむむ。


(お互い生き残ったら、一杯奢らせてもらう)
「ジオン臭い酒になっても知らんぞ?」
(なにごとにも例外はあるさ。……ガエル・チャン、出るぞ)
主人の仇討ちのため袖付きと手を組むカーディアスの腹心ガエル。元連邦軍人ながら『保身も策略も入り込む余地のない目の色』をしていたガエルは、ジンネマンと通じるものがあったのかもしれない。
その後mjktな手段でネェル・アーガマに潜入するあたり、こういう奴を制御するのは無理だから、世間は「結婚しなければならないという空気」を作ろうとする(した)んじゃなかろうかとも思ったり。

「それが問題だ。小戦力で仕掛けてくるからには、それなりの策がある敵ということになる」
これがあのオットー艦長の台詞・・・だと・・・。
そりゃレイアム副長が『きょとん』とする。やはり軍人は戦場で育つのか。

ラプラス・プログラムが示した座標を調査するバナージとダグザさん。そこを「その座標でのNT-Dの発動」がカギを握ると踏んだフロンタル及び親衛隊が襲撃する。
NT-Dの発動を恐れ動きに精彩を欠くバナージを、ダグザさんは・・・何ていうんだ?説得じゃないし、諭す?も何か違うような・・・語彙の残念さが、もうね。
「エコーズにはエコーズの戦いようがある。コクピットでお荷物になっているよりはマシなことをしてやるさ。おまえもおまえの役割を果たせ」
 肩をつかみ、バナージの体をやんわりとリニア・シートに押し付ける。「役割って……」と返すと、ダグサはバナージの胸にひとさし指を当て、「ここが知っている」と穏やかに告げた。
「自分で自分を決められるたったひとつの部品だ。なくすなよ」
あわわわわ・・・と思う間もなく、シナンジュにいくらかのダメージを与えるのと引き換えに・・・。

激昂したバナージは大気圏に落ちるのも構わずシナンジュに挑みかかる。
(バナージくん、聞こえているならやめろ)
(このままでは二人とも地球の重力に引きずり込まれる。大気圏で燃え尽きることになるぞ)
(わからん奴め……!)
土壇場でへたれよる。
暴走状態のバナージを止めたのは・・・
(よせ、バナージ!)
あぁ・・・。

結局地球への降下が避けられなくなったユニコーンをガランシェールがどうにか回収。物語の舞台は地上に移ることに・・・で続く。

どんどん長くなって時間がだめだー。まとめる力が足りんのだよ!

機動戦士ガンダムUC④ パラオ攻略戦 著/福井晴敏 原案/矢立肇・富野由悠季 2010年6月1日 角川書店

2015-03-30 07:43:23 | ガンダム
「シャアの再来」フル・フロンタルとの戦いに敗れ、ネオ・ジオンの拠点<パラオ>に捕らわれてしまうバナージ。一方、《ユニコーン》の奪還を目論む連邦軍は、《ネェル・アーガマ》単艦によるかつてない奇襲攻撃を計画していた。強化人間マリーダ・クルスとの心の触れ合い、そして壮絶なる死闘の果てに、新時代のニュータイプ戦士たることを宿命づけられたバナージはなにを見るのか。極限の人間ドラマが展開する待望のシリーズ第4弾!
裏表紙より。
連邦のダメだこいつら・・・感の他、「マリーダさんかわいい」なんて言ってるとしにたくなる巻

「タチが悪いのは、批判だけをして自分はなにもしない人間だ」
袖付きをテロリストと批判するバナージを一喝するマリーダさん。
投票行かずに政治がどうこういう奴は反省しる。

「武力のすべてが悪なら、《ガンダム》を使った君も同罪ということになる。君のせいで、我々は貴重な兵を失った。」
「おれのせい……?」

パラオにてフロンタルと対面したバナージは、自分がやったことを突きつけられる・・・先の戦闘時の流れ弾を、舐めプしてた親衛隊が避け損ねただけなんだけど。

「いまのわたしは、自らを器と規定している」
「器……?」
「宇宙に棄てられた者たちの想い、ジオンの理想を継ぐ者たちの宿願を受け止める器だ。彼らがそう望むなら、わたしはシャア・アズナブルになる。このマスクは、そのためのものだ」
あなたはシャアなのか、という問いに対するフロンタルの答え。うわーうさんくさーい。
礼儀云々言ってあっさりマスクを外した割に、素顔を見せる気は全くないフロンタルでした。

艦載MSが事実上全滅(残ったのは半壊したリディ機のみ)するも、どうにか補給を受けられたネェル・アーガマ。しかし続けて与えられた任務はユニコーンの奪還。つまり袖付きの拠点=パラオに単艦で仕掛けることに。シナンジュ1機すら手に負えないのにどうしろと。
そりゃオットー艦長も『「くそったれぇーっ!」』と叫びたくなる。

「正しいか、正しくないかは重要じゃない。彼らにはそれが必要だった。絶望に抗い、残酷で不自由な世界で生き続けるために、この世界には改善の余地があると信じさせてくれるなにかが必要だった。それを笑うことは誰にもできない。そんなものがなくても生きていける、実体のないものにすがるなんてバカらしい。そう言いきれる奴がいるとしたら、そいつは余程の幸せ者か、世間に関わっていないかのどちらかだ。本当の意味で生きているとは言えない」
子供と戦争論で火花を散らしたバナージを諭すマリーダさん。
怪しい宗教団体に入る人らは「何かに絶望した人」なんだろうか。

 技術士官の弁に、フロンタルは仮面の下の口もとをにやりと歪めて言う。大事な話を聞き逃してしまった。動揺嚙み殺す間もなく、「アンジェロ大尉」とフロンタルの声が飛び、アンジェロは咄嗟に直立不動になった。
ユニコーンの調査に立ち会うも、肝心な話を(主にバナージへの嫉妬が原因で)聞き逃す親衛隊隊長アンジェロ。おかげで我々読者がユニコーンの「NT-Dシステム」について知るのはもう少し先のことになる。ksg。

重要な捕虜であるオードリー、民間人のタクヤとミコット、そして父親の希望によってリディも含めた4人はネェル・アーガマを降りた・・・のに、「機密に関わった以上このままでは民間人の2人が危険である」という建前で4人ともネェル・アーガマに帰還。さらには、
 思った通り、整備陣はマニュアル片手に右往左往しており、周囲に気を回す余裕はない。これならうまくいくか……。
何を企んでいるんだリディ・・・いいぞもっとやれ。

「大佐、敵の戦力が読めません。<パラオ>を陥とすには数が少なすぎます。どこかに本隊が……」
(彼らの狙いは《ユニコーン》だ。奪還の隙を作りたいだけなら、小戦力での侵攻はあり得る。予定通りだ)
「ネェル・アーガマならでは作戦」で戦力の差を埋めることが出来たと思いきや、それも読んでいたフロンタル。
うさんくさいけどあらゆる面で実力は作中トップクラス。うさんくさいけど。

「殺し文句だな……。これじゃ、勝ち目がない」
ユニコーンと共に脱出したバナージと戦場で接触したリディ。
リディの企みは、戦闘のドサクサに紛れてオードリーを地球に連れていくことだった。自分の父親に会わせるために。駆け落ちにしか見えない文だな。
バナージの『殺し文句』はホントに『なんてことを言う』としか思えなかった。キャラ変わってる。

袖付きが脱出したユニコーンを放っておくはずもなく、クシャトリヤとの一騎討ちに。
最初はクシャトリヤが優勢だったものの、NT-Dの発動で状況は一変。
全てはNT-Dの発動と「箱」の情報の開示がリンクしていることを知ったフロンタルが仕組んだこと。つまりマリーダさんは噛ませ犬。ksg。ギリギリのところで正気を取り戻したバナージGJ。

マリーダさんはネェル・アーガマの捕虜になり、ジンネマン率いるガランシェールがそれを追いかける。全てはフロンタルの作戦通り・・・といったところで続く。

機動戦士ガンダムUC③ 赤い彗星 著/福井晴敏 原案/矢立肇・富野由悠季 2010年4月1日 角川書店

2015-03-29 09:41:26 | ガンダム
『ラプラスの箱』を巡って勃発したテロ事件。バナージとオードリーは地球連邦軍の戦艦《ネェル・アーガマ》に収容され、『箱』を巡る様々な思惑に翻弄される。そこへ急襲をかけるネオ・ジオンのエース、「シャアの再来」と噂されるフル・フロンタル。激しい戦闘の中、オードリーの正体を知らされたバナージは、再び《ユニコーンガンダム》に乗り込んだ。彼女を守りたい―たったひとつ、自分が信じるに値する感情に従って。ガンダム最新作、白熱のシリーズ第3弾!
裏表紙より。
サブタイトルの通り、赤い彗星=シャアの再来フル・フロンタルの無双巻であると同時に、バナージが大人というものに対して大いに憤る巻でもある。
前者を読んで一瞬フゥーフゥー!となり、後者を読んでしばらくぐぁぁぁ・・・となる巻。

『人を使っていればわかる。この子には人の話を聞く能力がある。わからないなりに、相手が何を伝えようとしているのか感じ取ろうとしている。これは持って生まれた才能だよ。五歳にもなれば、そうした人の質ははっきり現れる。育てようでどうにかなるものではない。この子は特別なんだ』
当時5歳のバナージに『内なる神』『内なる可能性』について語ったカーディアス。そんなん20以上離れてる俺もよーわからんわ・・・
しかし事実その時バナージは、
 全部はわからない。でも大事なことを教えようとしている父さんの気持ちはわかる。
そう思えることが純粋に裏山。

クシャトリヤとの戦闘で戦力の3分の2を失ったネェル・アーガマ。しかし軍上層部は「箱」を巡る駆け引きで待機・退避を命令するだけ。このままだと援軍は全く期待できない。
そこで白羽の矢が立ったのが、父親が大物議員である新米リディ。「そういうの」が嫌でパイロットになったリディは当然反発を覚えるも、

「援軍が来なければ、死んだ連中の仇討ちも果たせん。頼む、この通りだ」
 テーブルにぶつかるほどに頭を下げ、ノームは肩を震わせるのみだった。自分以上の無念に震える肩を見、固唾を飲んで見守るオットーの顔も見たリディは、腹の底からこみ上げる嘆息を漏らした。
状況が状況なんだから命令すれば済む話。でも頭を下げるノーム隊長。
テキトーにご機嫌とっときゃいいだろくらいに思ってたであろうオットー艦長は見習って頂きたい。

リディが父親にお願いすればもう大丈夫、な訳無かった。
袖付きに現在地がバレていよいよ例の奴が登場。なお原因は艦長の判断ミスの模様。
「デブリの中をこのスピードで飛ぶなんて、あり得ない。先頭の一機は、後続機の三倍の速度で接近中!」
これだけなら3倍キターってところなんだけど・・・キターと思ったんだけど・・・
「言ったろう?我々の仕事はないと」
単騎でネェル・アーガマ隊を圧倒するフル・フロンタル駆るシナンジュと、援護射撃すらしない親衛隊。
親衛隊隊長であるアンジェロの言葉は続く。
「大佐と出るようになってから、わたしはまだ一度も引き金を引いたことがないんだ」
「それが我ら親衛隊の誇りだと思っている」
舐めプ・・・だと・・・。
フロンタルの技量がパネェことは散々書かれてるんだけど、どうにもさっきの「3倍」が色褪せてしまう。一緒についてきたお前らが(全力出して無いから)遅いだけなんじゃ?という考えが生まれてしまった。
それにネェル・アーガマ隊はクシャトリヤにボロ負けしてる訳だし、無双出来たところで・・・という感じもする。少数でも援軍が来たところを襲ってそれを瞬殺の方が、ストーリー上での初陣無双には良かったのかもしれない。どこのSEEDですかー?

 フロンタルが冷静に応じる。微かに顎を上げ、感情を飲み込むように瞼を閉じた少女をよそに、(三分、待とう)と無線の声が淡々と告げた。
あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!
「俺は人質を盾に交渉して3分待ってやるつもりが3分待たれていた」
な…何を言っているのかわからねーと思うが(ry
MSの操縦技術の次は交渉術を見せつけるフロンタル。キレ者描写が続いたダグザさんも全く相手にならない。

人質作戦を『大人のやることですか!』と止めようとするバナージだが、そもそも『不確定要素に基づいた交渉』に応じて撤退する気はさらさら無いフロンタル。もはやこれまでと誰もが諦める中、バナージはユニコーンに乗り込む。
「彼にはできる限りの装備を持たせた。RX-0の性能は折り紙つきだ。素人のパイロットでも、我々が離脱する程度の時間は稼いでくれる」
「心配は無用だ。バナージくんは戦ってくれるよ。RX-0が破壊されるまで」
ユニコーンが破壊されれば「箱」は封印されたまま。バナージを捨て駒にする気満々のアナハイム幹部アルベルト。ksg。
でもここはフロンタルの方が上手だった。『《ガンダム》の出撃は織り込み済み』で、潜ませておいたクシャトリヤとの連携で見事にユニコーンを鹵獲。操縦技術・交渉術に続いて戦術も抜かりない。

かくしてバナージは、奮戦及ばずユニコーンガンダム共々袖付きに捕えられてしまったのです・・・意識を失ったバナージが「箱」の在処を示すラプラス・プログラムの発動に気付くことはありませんでした・・・続く。

9時半回った・・・だと・・・
バナージの想いにぐぁぁぁぁってなった後、結局まとめきれなかった結果このザマだよ!
ビームマグナムだとかIフィールドだとか
そんなチャチなもんじゃあ断じてねぇ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…

機動戦士ガンダムUC② ユニコーンの日(下) 著/福井晴敏 原案/矢立肇・富野由悠季 2010年2月1日 角川書店

2015-03-28 08:43:41 | ガンダム
謎の少女改めオードリーが若干オバさんぽく見える表紙でお馴染みのガンダムUC2巻。
『袖付き』と呼ばれる反連邦組織と、ビスト財団の間で行われていた『ラプラスの箱』を巡る謀議は、連邦軍の介入によって破局を迎えた。工業用コロニー<インダストリアル7>で始まる戦闘。オードリーを追って戦火の中を走るバナージは、純白のモビルスーツ《ユニコーン》と出会う。人の革新―ニュータイプの力が覚醒した時、《ユニコーン》はその真の姿を現した! 文壇の気鋭・福井晴敏が描く新たなる宇宙世紀サーガ第2弾!
裏表紙より。
純白と聞くと花嫁が思い浮かぶけど、あれは「あなた色に染めて(染まります)」って意味だとか?
だったら色付の人は「あんたの色には染まりませんよ」って・・・そんなことだから彼女ができない。
 なにをそんなに笑うことがあるのだろう。ベビーカーを押す若い女性がひとり、彼らの傍らを行き過ぎるのも見たマリーダは、ふと不快感を覚えた。この通行人たちも“万一の事態”に巻き込まれるかもしれない、と想像したからではない。巻き込まれる時は一瞬、消えてなくなるのも簡単なことなのに、彼らはそんなことが起こるとは夢想だにしていない。意識的にも無意識的にも自らの死を考慮の外にし、昨日と変わらない今日が続くと信じている。しょせんはそうした集団錯誤で成り立っているのが平和という状況であり、それはどうしようもなく脆いものらしいという理解が、この時のマリーダにはひどく癇に障ったのだった。
大多数の人間はこの『通行人たち』だよなぁ。だからこそいつでも動けるようにしておかねばならぬ。
(あたし、こんなにモテたの初めて。男の人って、こういうとき無闇に誘いたくなるもんなんですか?)
「ああ……。そうかもしれない。なにかやりかけのことがあるって、思いたいものな」
モビルスーツ隊の出撃直前、リディ含め3人のパイロットからデートに誘われた新米オペレーター・ミヒロの疑問に、正直に答える新米リディ。
容疑者は『いいですよ、と気軽に言ってくれたら、男は気持ちよく飛び出していけるのに。』などと内心呟いており・・・まったく若いな!
そんなリディが『半ば自棄』で発進準備をしてるところに『(あたし、ホラーは嫌いですよ)と囁きかける』ミヒロさんは、リディなんぞよりよっぽど高度な操縦技術を持ってる。
それはもう(中略)倫理観と義務感に貫かれたパイロットの反射行動だった。
8年前の文章だろうがあえて伏せる。自らの利益より守らなければならないものは間違いなくある。

コロニー内での戦闘に突入した袖付きのマリーダさん駆るクシャトリヤとネェル・アーガマ隊。
1対多でありながら圧倒的な強さを見せるクシャトリヤ。でも『マリーダとて楽な戦いというわけではなかった。」。
「なまじコロニーの中など見てしまうから、これだ……!」
通行人を気にするマリーダさんは普通の人間だなぁ・・・。

 カーディアスはそこで、勤勉実直な努力家とひと括りにされる者たちの中にも、二種類の人間がいることを知った。ひとつは、誰かに認めてもらうために、なにかを為したいと思う人間。もうひとつは、なにか為さねばならないことがあって、結果的に周囲から認められる人間。前者は、周囲の評価が前提としてあるがゆえに、大事な局面で決断力が鈍る。対して後者は、目標が常に前方に設定されているため、目先の情実や良心にかかずらわって必要な決断をためらうということがない。
そこ=連邦宇宙軍
「承認欲求」は人間の5大欲求の3番目だか4番目だっけね?そこで止まってると先に行けないと。

後事を託す相手(=カーディアス)を見つけた財団初代当主の祖父の幸福を思い、同時にそれがない自分に絶望しながらも、宇宙をひっくり返す力を持つ「ラプラスの箱」なるものを開ける鍵・ユニコーンガンダムを破壊すべくその命を削るカーディアス。
しかし哀しいかな、もはや最後の仕事をやり遂げる力は残っていなかった・・・
「しっかり!」
ここでオードリーを探してうろうろしてたバナージが登場ですよ。まさに奇跡。まさに小説ともいう。
かくして、バナージは謎だらけのユニコーンガンダムを託されることになったのであります。
「なんで……泣いてるんだ。おれは……」
アムロ、カミーユ、シーブックにウッソ・・・これはガンダムのお約束なんだろう。
俺的にはアムロの場合が1番きつい。

あとはユニコーンガンダムが変身してクシャトリヤを一蹴しておしまい・・・違った、『シャアの再来』ことフル・フロンタルがちらっと出ておしまい。
ところでこの言い回しを見てくれ、こいつをどう思う?
(過ちを気に病むことはない)
(ただ認めて、次の糧にすればいい。それが大人の特権だ)
すごく・・・胡散臭いです・・・。
そんなフル・フロンタルの活躍は3巻以降のお楽しみ。

凄くタイムオーバー。読書時間は4時半~6時だから何やってんの!だけど、休みだわっしょいとネトゲのクライアントダウンロードしたり通販頼んだりしてたから仕方ないよネ!何やっても時間泥棒だとわかっちゃいるけど数か月置きにやりたくなる。

機動戦士ガンダムUC① ユニコーンの日(上) 著/福井晴敏 原案/矢立肇・富野由悠季 2010年2月1日 角川書店

2015-03-27 07:39:48 | ガンダム
昨日の記事で引用部分にミスタイプがあったので修正。やることが雑だな・・・。

アーアーアーアーーーで有名なガンダム、と思ったら00にもそういうのがあるらしいと知った金曜の朝。
2007年9月の本の文庫化。去年映画が完結したのは記憶に新しい・・・嘘です、観てません。ニコニコで名場面集だけ見られれば十分かななんてだれだおm
工業用コロニーに住む平凡な少年、バナージ・リンクスは、謎の少女オードリー・バーンを助けたことから『ラプラスの箱」を巡る事件に巻き込まれてゆく。宇宙世紀の開闢とともに生まれ、開放されれば連邦政府が転覆すると言われる『箱』の正体とは―。『逆襲のシャア』から3年後、宇宙世紀0096を舞台に、新たなるガンダムが世界に革新の予感を告げる。『亡国のイージス』『終戦のローレライ』の著者による人気小説が文庫化!
背表紙の紹介文。
バナージは『平凡な少年』であって「無能な少年」ではないことを、無能たる凡人(ボクを含む)は忘れてはならないのである。
(だったらてめぇが住みやがれ)
宇宙に造られたスペースコロニーは『地球より過ごしやすい住環境』と語る学者。そのニュースを宇宙空間で聞いた人の言葉がこれ。
もっともな言葉。他人に薦めるならまず自分がそれを使ってみせるべき。

 その想像は、死そのものより恐ろしかった。必死にもがく少女を嘲笑うかのごとく、人工太陽は通電の音を周囲に押し拡げ、照明ユニットは次第に明るみを帯びていった。
戦争を止めるために行動しているらしい謎の少女だが、思わぬドジで死にかける。
大抵は「自分が死んだら自分はどうなるのか」が心配で死ぬのが怖い訳だけど、「自分が死んだらその後の世界はどうなるのか」を心配しなけりゃならないのは責任の重さが計り知れないな。

そんなドジな謎の少女を助けたバナージ。しかしドジな少女は礼を言うどころか、詳しく事情を説明することなく協力を要求。
当然拒否するバナージ。そこでドジは言い放つ。
「意気地のない人……!」
使命感に燃える人間はかくも理不尽であるという見本。無茶言わないでください!
「最低だ……おれ」
ドジと別れた後でドジを探す『非合法な臭いのする軍隊のような連中』に脅されて、ドジが行こうとしていた場所を話してしまったバナージ。
君は悪くない。運が悪いだけで。
 焦燥を滲ませたエメラルド色の瞳が思い出され、『意気地のない人』という声が胸の奥で弾けた。バナージは両の拳をきつく握りしめ、たまらずに走り出した。
あーあーあーあーーー・・・音程は当然違います。
同年代の女の子に馬鹿にされて、直後に自分の情けなさを実感させられたら仕方ないよネ。
かくしてバナージは、案の定捕まったドジを救い出して目的地まで同行するのでありました・・・で1巻は終わらない。
「若者の血気は認めよう。直観を信じるのもいい。しかし知識と実力がついてこないのでは、対処を間違える。帰りなさい。この件には関わらないことだ」
ドジが会いたかった相手、超凄いビスト財団の2代目当主カーディアス・ビストの言葉。
そしてドジもそれに追従。
「バナージ、もういい。帰って」
「必要ない」
バナージ・・・不憫な子やで・・・というところで1巻終了。なおユニコーンガンダムの活躍はポケ戦に倣う模様。

いつから俺が108円の本しか読まないと錯覚していた?と言いたいがための選出であることを否定しない所存。
という訳で、ユニコーン祭りハジマルヨー(≧▽≦)

・・・きめぇ。