ネットで好評価が多い、PARC Audio のフィルムコンデンサを導入しました。評判が良いものが必ずしも自分が評価して良いとは限らないのですが、高評価が何件かあるのと、比較的値段が安いというコストパーフォーマンスも考慮して導入しました。
■1)PARC Audio について
ネットのヤフオクの出品についていた説明が、下記。
PARC Audio は1996年日本ビクター、SONY、サムスン電子などでスピーカー部門の統括マネージャー、首席研究員を歴任、数々の特許を取得するなどの実績を残した後、独立したスピーカー一筋の技術者により立ち上げられました。
取り扱い品目;1.スピーカーユニット、2. フィルムコンデンサ 3.電解コンデンサ 4.コイルなど ・スピーカーのネットワーク部品 などに特化した品揃えをしているようです。
■2)ネット等でのHPF使用での評価 (カップリング・コンでは、それほど良くないという評価もあり)
STEREO 2014年7月、8月号に於けるネットワークコンデ ンサの評価。ツイータの1次HPFで、1μFで評価。
メーカー 品名 評価点 値段
1.PARC Audio DCP-FC001-100 85点 ¥238円
音を出してすぐ「あっ、これまでの音と違う」と感じました。解像度、立体感、空気感や質感など、全てにおいてワンランクアップした感じ。特にハイレゾ音源の場合に顕著で、音の分離や解像感、音像定位がしっかりとし、ヴォーカルにどれくらいエフェクトがかかっているかもわかるなど、空間や空気感、臨場感もとてもリアルに感じられ、あらゆるジャンルの音楽を心地よく聴くことができます。
2.intertechnik Audyn-Cap QS 85点 ¥630円
PARC Audio と同立首位というのもうなずけます。こちらも解像感や空間表現がすばらしく、シャープな音像定位と音の分離や立体感がとてもよい感じです。PARC Audio と比べると、やや硬質でモニターライクな音に感じます。そのためか、立体感や奥行き感はこちらの方が勝っているように感じる反面、圧縮率の高い音源だと圧縮ノイズがちょっと気になります。
3.DytonAudio DMPC-1.0 1.0uF 80点 ¥173円
4.JantzenAudio St. Standard Z-Caps 76点 ¥321円
5.SHIZUKI 74点 ¥129円
上記を見れば、PARC Audioのコストパーフォーマンスは抜群で、安いので購入してみる価値は大有り。ダメでもこの値段ならダメージはない。
■3)購入
昨日、日本橋のいつもお世話になっている千石電商さん(店員さんがとても親切)で3個あった在庫の中から2個購入。@290円とDytonよりちょい高いレベル。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/fb/2c988e25cdc8d92429356f2d11124780.jpg)
外観は、キャラメルを長方形にしたようです。後で容量測定した個体A(μ印字が濃い)は下で、個体Bが上です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/cd/f722c2c5429fd3006896b19dfe46f900.jpg)
■4)改造
1次HPFのネットワークボックスに従来の双信WTコンと今回のPARC Audioを並列に入れて、3Pスイッチで切り替えるようにしました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/33/b00f0f10910fd7e8d546d181ce3e4ddf.jpg)
■5)C(容量)等の測定
定格の容量は、1.5μFです。測定結果は、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/f8/cf7f8ebf111a7a67a1a45f4846fd2c09.jpg)
①が従来の双信WTコンで、誘電体フィルムが、PP+PC、②は、Dyton製で誘電体フィルムは、PP、③④は、PARC Audio製で誘電体フィルムは、PP。容量は、①が、1.54μF,②~④は1.43~1.46μFです。①は、43年前に2200円で買ったものですが、当時は定格より大きめにCを作りこんでいたようです。最近の②~④は定格より若干下目です。
等価直列抵抗 ESR(Equivalent Series Resistance)については、①が0.48Ωで、②~④は0.32~0.35Ωです。ESRは、誘電体や電極などの損失による抵抗ですが、自己共振周波数はフィルムコンの1.5μFレベルでは1MHz前後と推定されます。オーディオ帯域ではESRは誘電体の分極の遅延による誘電損失が支配的で、電極の表皮効果や近接効果は無視できます。従い20KHz以下では理想的なCと扱うことができるので、この程度の抵抗値の差は、1MHz付近の話と考えればネグリジブルと思います。
容量は、最近の製品が定格より少し小さく、ビンテージ品は若干大きいということが判りました。ERSについてはビンテージ品が最近の製品より大きい理由が、経時的なものなのか最初からなのかは判りません。
次回は、評価した結果を少しアップする予定です。
■1)PARC Audio について
ネットのヤフオクの出品についていた説明が、下記。
PARC Audio は1996年日本ビクター、SONY、サムスン電子などでスピーカー部門の統括マネージャー、首席研究員を歴任、数々の特許を取得するなどの実績を残した後、独立したスピーカー一筋の技術者により立ち上げられました。
取り扱い品目;1.スピーカーユニット、2. フィルムコンデンサ 3.電解コンデンサ 4.コイルなど ・スピーカーのネットワーク部品 などに特化した品揃えをしているようです。
■2)ネット等でのHPF使用での評価 (カップリング・コンでは、それほど良くないという評価もあり)
STEREO 2014年7月、8月号に於けるネットワークコンデ ンサの評価。ツイータの1次HPFで、1μFで評価。
メーカー 品名 評価点 値段
1.PARC Audio DCP-FC001-100 85点 ¥238円
音を出してすぐ「あっ、これまでの音と違う」と感じました。解像度、立体感、空気感や質感など、全てにおいてワンランクアップした感じ。特にハイレゾ音源の場合に顕著で、音の分離や解像感、音像定位がしっかりとし、ヴォーカルにどれくらいエフェクトがかかっているかもわかるなど、空間や空気感、臨場感もとてもリアルに感じられ、あらゆるジャンルの音楽を心地よく聴くことができます。
2.intertechnik Audyn-Cap QS 85点 ¥630円
PARC Audio と同立首位というのもうなずけます。こちらも解像感や空間表現がすばらしく、シャープな音像定位と音の分離や立体感がとてもよい感じです。PARC Audio と比べると、やや硬質でモニターライクな音に感じます。そのためか、立体感や奥行き感はこちらの方が勝っているように感じる反面、圧縮率の高い音源だと圧縮ノイズがちょっと気になります。
3.DytonAudio DMPC-1.0 1.0uF 80点 ¥173円
4.JantzenAudio St. Standard Z-Caps 76点 ¥321円
5.SHIZUKI 74点 ¥129円
上記を見れば、PARC Audioのコストパーフォーマンスは抜群で、安いので購入してみる価値は大有り。ダメでもこの値段ならダメージはない。
■3)購入
昨日、日本橋のいつもお世話になっている千石電商さん(店員さんがとても親切)で3個あった在庫の中から2個購入。@290円とDytonよりちょい高いレベル。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/fb/2c988e25cdc8d92429356f2d11124780.jpg)
外観は、キャラメルを長方形にしたようです。後で容量測定した個体A(μ印字が濃い)は下で、個体Bが上です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/cd/f722c2c5429fd3006896b19dfe46f900.jpg)
■4)改造
1次HPFのネットワークボックスに従来の双信WTコンと今回のPARC Audioを並列に入れて、3Pスイッチで切り替えるようにしました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/33/b00f0f10910fd7e8d546d181ce3e4ddf.jpg)
■5)C(容量)等の測定
定格の容量は、1.5μFです。測定結果は、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/f8/cf7f8ebf111a7a67a1a45f4846fd2c09.jpg)
①が従来の双信WTコンで、誘電体フィルムが、PP+PC、②は、Dyton製で誘電体フィルムは、PP、③④は、PARC Audio製で誘電体フィルムは、PP。容量は、①が、1.54μF,②~④は1.43~1.46μFです。①は、43年前に2200円で買ったものですが、当時は定格より大きめにCを作りこんでいたようです。最近の②~④は定格より若干下目です。
等価直列抵抗 ESR(Equivalent Series Resistance)については、①が0.48Ωで、②~④は0.32~0.35Ωです。ESRは、誘電体や電極などの損失による抵抗ですが、自己共振周波数はフィルムコンの1.5μFレベルでは1MHz前後と推定されます。オーディオ帯域ではESRは誘電体の分極の遅延による誘電損失が支配的で、電極の表皮効果や近接効果は無視できます。従い20KHz以下では理想的なCと扱うことができるので、この程度の抵抗値の差は、1MHz付近の話と考えればネグリジブルと思います。
容量は、最近の製品が定格より少し小さく、ビンテージ品は若干大きいということが判りました。ERSについてはビンテージ品が最近の製品より大きい理由が、経時的なものなのか最初からなのかは判りません。
次回は、評価した結果を少しアップする予定です。
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