Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

死の欲動(2)

2020年04月17日 07時14分34秒 | Weblog
中島みゆき「空と君のあいだに」の歌詞と再生回数を検索!

 「君の心がわかると たやすく誓える男に なぜ女はついてゆくのだろう  そして泣くのだろう

 中島みゆき氏が「空と君のあいだに」(1994年)の2番の冒頭の歌詞で投げかけたこの疑問に対しては、「自己愛的な変質者は、相手の中に潜む<死の欲動>を刺激し、かつ、「子供のように相手に隷属したい」というマゾヒズム的な部分を利用するからだ」という回答が可能である。
 
モラル・ハラスメント―人を傷つけずにはいられない
 「モラル・ハラスメントの加害者は自分が子供の頃に経験した被害者の立場から抜けだすために、相手を攻撃しているのだ。」(p223) 
 「こうして加害者の攻撃は、被害者の弱点や子供の頃に受けてもう忘れられた心的外傷(トラウマ)に向かう。それは誰の心のなかにもある<死の欲動>を刺激する。モラル・ハラスメントの加害者は相手の中にある自己破壊衝動の芽を捜しだすのだ。それが見つかったら、あとは相手を不安にさせるコミュニケーションを使って、その衝動を大きくしてやればよい。」(p231)
 「だが、まるで子供のように相手に隷属したいというこの被害者のマゾヒズム的な部分は、たちまち加害者に利用される。・・・加害者は相手のことなら本人よりも知っていると思うからよけいに始末が悪い。「あっちがそうしたいと思っているから、こっちはそう扱ってやったんだ。」それでおしまいである。」(p234~235)
 
 マリー=フランス・イルゴイエンヌによれば、「自己愛的な変質者」は、自分の中にある「死の欲動」は否定する一方で、被害者の中に潜む「死の欲動」を刺激して活性化させ、破滅に追い込むことによって、自分が子供の頃に経験した被害者の立場から抜け出そうとしているわけである。

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