Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

低空飛行

2020年10月31日 06時09分47秒 | Weblog
言いたくても言えなかったちょっと過激な仕事の作法(成川豊彦)

 残念ながら廃刊となったようだが、サラリーマンにとって有益な記述が多いお薦めの本である。
 今でも印象に残っているのは、「45歳までは低空飛行に徹し、45歳から全力で自分のやりたいことをやるべし」というくだり。
 成川豊彦先生は、(悲しいことに、)日本のサラリーマン社会には”イジメ”の文化があり、若いうちは足の引っ張り合いになることが多いため、45歳までは「低空飛行」でライバルの攻撃をかわす必要がある。だが、それを過ぎると、みんな他人を追い落とすことに力を注ぐ余裕がなくなるので、遠慮することなく自分のやりたいことをやるべきだ」と主張する。
 確かに、会社勤めの人間は、常に何らかの競争に否応なく参加させられていて、知らず知らずのうちに同期を「ライバル」視し、足を引っ張り合ってしまうことが多い。
 だが、45歳前後(「課長」クラス?)になれば、競争もさほど激しくなくなる会社が多いと思われ、成川先生の指摘は今でもおおむね通用すると思う。
 ちなみに、私の場合、サラリーマン時代には、「足の引っ張り合い」を経験することが多々あったけれど、自由業者になってからは、そのような経験は少なくなったし、独立してからは皆無といってよい。
 だから、個人的には、「低空飛行」を長く続けるよりさっさと脱サラするのもよいと思う。
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派閥活動

2020年10月30日 06時17分47秒 | Weblog
元弁護士が供託金800万円横領容疑で逮捕 別の2000万円の私的流用で懲戒処分も
 「吉村容疑者は今年9月、所属する会派の口座から約2000万円を私的流用したとして、大阪弁護士会から退会命令の懲戒処分を受けていますが、その金を返済する際に、他の依頼人からの預かり金を流用した疑いも指摘されていました。

 今や珍しいことではなくなった弁護士による横領事件だが、本件はやや特殊なところがある。
 大半の横領事案は、売上げ減少に事務所経費の削減や自分・家族の生活水準切り下げで対応しないベテラン弁護士によるものだったが、この事案は比較的若手の弁護士によるものであり、かつ、伏線として「会派の資金の私的流用」がある点が珍しい。
 近年の傾向として、ソクドク又は早期独立した若手弁護士が、おそらくは事件の獲得や有力弁護士との人脈形成を期待して、派閥に入り、派閥活動を熱心にやる姿が見られるようである。
 派閥に入った弁護士は、当然のことながら当初は下働きをするわけだが、2000万円の流用は、こうした下働きの立場を悪用してなされたのではないだろうか。
 あまり大きな声では言えないことだが、私などは、「派閥活動を熱心にやるソクドク又は早期独立の若手弁護士」を見ると、経済的基盤が大丈夫なのかどうか気になってしまうのである。
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市民宗教の欠如

2020年10月29日 06時23分07秒 | Weblog
習氏長期体制へ異論排除 強まる思想統制 中国で共産党5中総会開幕
 「習思想のキーワードは、習氏が掲げる「中華民族の偉大な復興」や「社会主義現代化強国」の実現。習思想は17年に党規約、18年に憲法に明記され、今年9月施行の「党中央委員会工作条例」は「(習思想によって)全党を武装し、人民を教育する」と定めた。

 「中華民族の偉大な復興」すなわち民族主義と、社会主義とを融合させて、「強国」を造り上げるというのが狙いのように見える。
 民族共産主義という言葉もあるように、こうした試みは過去にもあったが、成功したとはいえないようだ。
 おそらく、アメリカにおける市民宗教(キリスト教とユダヤ教)のように、統治体制を宗教が支える仕組みがないと、永続は難しいのだろう。
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実地指導

2020年10月28日 06時38分31秒 | Weblog
三島由紀夫とその美学がバレエに! 東京バレエ団「M」、10年ぶりに上演!
 「本作の上演にあたり、東京バレエ団では1993年の初演時に「IVーシ(死)」の役を演じた小林十市(元モーリス・ベジャール・バレエ団)をはじめ、初演時から作品に関わってきた5名がリハーサルを指導しています。

 東京バレエ団の「M」の振り付けについては、モーリス・ベジャールが天国から「リモート指導」するのではなく、前回公演(2010年)のダンサーたちが実地指導を行ったそうである。
 前回公演時のリハーサル映像(世界初演 モーリス・ベジャールの「M」 PartⅠ:https://www.youtube.com/watch?v=kfKLVwhmiCk)も残っているので、参考になったのではないだろうか。
 それにしても、”M”は便利な文字で、Mishima、Maurice、Mayuzumi、mer(海)、mort(死)、mystere(謎)、mythologie(神話)、musique(音楽)、magique(魔法)などたくさんの単語を想像することが出来る。
  
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リモート指導

2020年10月27日 06時43分38秒 | Weblog
新国立劇場バレエ団の新シーズン「ドン・キホーテ」明日開幕、吉田都「私は最後の味付け」
 「演目変更について吉田は「『ニューイヤー・バレエ』も再演ならリモートで(のリハーサル)も可能だったかもしれません。新制作となると、私は時間をかけて教えていただきたいという気持ちが強く、今の不安定な状況でどんどん時間が経っていくのが不安でした。早めにしっかりと進む方向を決めようと」思ったという。

 ようやくバレエも再稼働といったところだが、依然として、海外のコリオグラファーによる実地指導を受けられない状態が続いている。
 舞踏は身体による三次元の活動なので、オンラインでの指導ではどうしても限界があるのだろう。
 オペラについても、肉声とパソコン越し声とではやはり別物なのではないだろうか?
 やはり、舞台芸術の完全な再稼働は、しばらく先になりそうである。
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真っ二つ

2020年10月26日 06時41分09秒 | Weblog
使用貸借の目的物の固定資産税は誰が払うのか?(岡口基一の「ボ2ネタ」)
 「実務は真っ二つに分かれているようです。

 悩ましい問題だが、私は、「借主が払う」という前提で審理がなされた事件を経験したことがある。
 その事案は、戦後直後に土地を借りて建物を建てて住み続けたが、地代は当初のまま(年間数千円)で変わらなかったというもの。
 私は借主側の代理人だったのだが、貸主側は「過去数回にわたって賃料を値上げしてきた」という無理筋の主張を行ってきた。
 これについて、東京簡裁の調停委員は、「本件土地の過去の固定資産税の推移が重要である。なぜなら、地代が固定資産税の額以下ということであれば、本件契約は賃貸借ではなく、使用貸借とみなすことが出来るからである」と説明した。
 当然、裁判官も合議に参加しているはずなので、この裁判体は、固定資産税は使用借人が負担すべき「通常の必要費」であるという解釈なのだろう。
 だが、反対説に立つと、こういう審理は無意味ということになってしまう。
 早く最高裁が判断を示してくれないものだろうか?
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偏向

2020年10月25日 06時27分56秒 | Weblog
アメリカ人が考える、最も偏向した/公平なニュースメディア・ランキング
 「世論調査などを手掛けるギャラップとナイト財団の調査によると、アメリカ人はテレビや新聞、ラジオで日々接触するニュースの62%が偏向していると考えている。
 「調査の結果、複数の主要なニュースメディアの中から、回答者は偏向が最も少ないメディアにPBSとAP通信を、偏向が最も多いメディアにFoxニュースとブライトバート・ニュースを選んだ。この調査は、2018年2月5日~3月11日に実施された。

 アメリカ大統領選を巡る報道に「偏向」があるのではないかということは、前回の大統領選で大きな問題となった。
 今回も似たようなものではないかと思い、試しにニューヨークタイムズとAFPをちょっと覗いてみたら、案の定、以下のように「偏向」の匂いがプンプンしている。

ニューヨークタイムズ(Politicsのトップニュース):Trump’s Cash Crunch Limits His Options and Prompts Finger-Pointing
AFP(10月20日の記事):Photo of 2018 Swiss music festival falsely shared as Florida Trump rally

 いずれもトランプ陣営にダメージを与えかねないもので、しかも今回の大統領選の争点からは遠い問題についての記事である。
 やはり、アメリカの主要メディアは民主党寄りといわれても仕方ないようだ。
 救いがあるとすれば、有権者がこうした「偏向」に気づいているということだろう。
 言論の自由の核心は「批判的言論の保障」にあるわけだが、メディアに対する批判的言論のための場を設ける必要もあるのだろう。
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ゼロサム思考(2)

2020年10月24日 06時04分06秒 | Weblog
現代の金融入門[新版] 池尾和人 著
 「市場経済は、本来的に弱肉強食のジャングルの類では決してなく、プロスポーツの試合に例えられるべきものである。プロスポーツは、勝負であって、勝つことが最優先の目的である。」(p236)
シリコンバレー式超ライフハック デイヴ・アスプリー 著/栗原百代 訳
 「子どものころ寝室に貼っていたポスターには「ビジネスはお金という得点を競うゲームだ」と書かれていた。ビジネスはゲームではないと知ったいまでは、げんなりするような考えだ。ビジネスとはスキルであり芸術でもあって、その成果は社会をいかに変えたかで測られる。」(p312~313)

 「市場経済」か「ビジネス」かという主語の違いを捨象すれば、同じものごとについて、池尾先生とデイヴ氏との間でまるっきり見解が分かれている。
 池尾先生は著名な経済学者(専門は金融論)であるのに対し、デイヴ氏は世界的なIT企業で役員の務めるなどして財を成した実業家である。
 私の想像では、この違いは、ゼロサム思考にとらわれているかどうかにあるのではないかと思う。
 つまり、生き馬の目を抜くシリコンバレー出身のデイヴ氏より、日本の学界の重鎮である池尾先生の方が、より強くゼロサム思考に陥っているということなのである。
 ちなみに、私はデイヴ氏の方に共感を覚える。
 市場経済(又はビジネス)は、おそらく勝ち負けを競うものと考えるべきではないだろう。
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メドゥーサ(2)

2020年10月23日 06時27分12秒 | Weblog
仏紙シャルリー、表紙に「斬首された共和国」 教師殺害で
 「表紙には郵便局員、消防隊員、弁護士、看護師、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領の生首が描かれ、「次は誰?」と書かれている。同紙は同号に掲載予定の論説で、「この殺人犯たちは民主主義そのものを斬首したがっている」と論じた。

 フロイトによれば、斬首は「去勢」であるという(メドゥーサ)。
 それでは、ラカンはどう言っているのだろうか?
生き延びるためのラカン 第7回 去勢とコンプレックス(斎藤 環)
 「さて、ラカンはこう言っている。「去勢の受け入れは欠如をもたらす。欲望は、この欠如によって確立される」あるいは「去勢は、正常者においても異常者においても、欲望を調整している」とね。つまりこういうことだ。去勢の過程は、欠如として、つまり実体を欠いた象徴としての「ファルス」をもたらしてくれる。これは前にも話したとおり、シンボルの中のシンボル、究極の象徴だ。たしか第2回で、欲望とファルスの関係を後で説明する、と予告したはずだけど、これがその答えになるかな。欲望は言語という象徴によって決定づけられる。それゆえ欲望の究極の目標は、究極のシンボルである「ファルス」へと向かう。そういう理屈だね。

 去勢は、実体を欠いた象徴としての「ファルス」をもたらすということだが、このような象徴は、実は、「偶像崇拝禁止」の思想が目指しているところのものではないかと思われる。
 つまり、図像をはじめ一切の感覚的なものを破壊することによって「欲望」を確立し、言語を求める状況をつくるというわけである。
 斬首(去勢)→欠如→欲望→言語という流れなのだが、問題は、言語というものは、オノマトペを思い浮かべると分かりやすいが、成り立ちからして感覚的なものではないかということである。
 合掌。

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クロノタイプと職業

2020年10月22日 06時27分49秒 | Weblog
あなたはライオン? イルカ? オオカミ? クマ? 睡眠の専門家がタイプ別に教える、生産性アップの方法
 「自分のクロノタイプとそれに合ったスケジュールを知ることは、睡眠だけでなく、健康、幸せ、生産性の向上にも役立つ。朝のコーヒーを飲むタイミングをずらしたり、寝る少し前からスマートフォンやパソコンを使わないようにすることで、変化を起こすことができる。
 ニューヨーク・タイムズによると、世界中の企業・組織が、クロノバイオロジー(時間生物学)の重要性を認識し始めていて、従業員に自分に最も適したスケジュールを立てさせようとしている。


 「クロノタイプ」というのは耳慣れない言葉だが、従来用いられてきた「朝型人間」、「夜型人間」を少し精緻化したものと考えるとよいだろう。
 「クマ」、「ライオン」、「オオカミ」、「イルカ」というクロノタイプは遺伝で決まるらしく、努力次第で変えられるようなものではないようである。
 これは重要なことで、クロノタイプは職業選択にも影響してくる。
 どういうことかというと、「クマ型」(これが一番多い)の人が夜勤の仕事をしたり、「オオカミ型」の人が早朝の仕事をすると、パフォーマンスが上がらないばかりか、体調を崩してしまいかねないということになるのだ。
 法曹界でいえば、「クマ型」なのに夜働く渉外事務所に就職したり、「オオカミ型」なのに朝10時から期日のある裁判官になったりすると、どこかに無理が生じてしまうわけである。
 ちなみに、クイズで調べたところ、私は「クマ型」だった。
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