Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

ダンス月間(1)

2024年08月18日 06時30分00秒 | Weblog
 毎年7月末から8月にかけては、世界中から日本にダンサーが集まる時期である。
 海外のバレエ団に所属しているダンサーの中には、夏休みを利用して”出稼ぎ”に来る人もいるし、海外のバレエ団に所属する日本人ダンサーで、夏休みに”帰省”する人もいる。
 かくして、今年も多くのバレエ・ダンスの公演が開催された。

 「伝統と革新によって築かれてきた「バレエ」を現代の解釈で表現するガラ公演「BALLET TheNewClassic」。 ‘22年8月に行われた第1弾は全5公演完売! クラウドファンディングの達成率も751%と大きな支持を得た。 あれから2年――今回も現代を代表するダンサー、一流のクリエイターが集結し、新たな舞台の幕が開く。
1部
『Anomalous』
 振付: Craig Davidson
  佐々晴香
『別れのパ・ド・ドゥ』
 振付: 堀内將平
  中村祥子 中島瑞生
『ロミオとロミオ』
 振付: 堀内將平
  三森健太朗 マッテオ・ミッチーニ
『Impression of Perception』
  振付: Jason Kittelberger
  鈴木絵美里
『海賊』よりグラン・パ・ド・トロワ
  大矢夏奈 木本全優 三宅啄未 
『シェヘラザード』よりパ・ド・ドゥ
  海老原由佳 堀内將平
『白鳥の湖』よりオデット
  二山治雄
2部
『ショパン組曲 〜バレエ・ブラン〜』
  振付: 堀内將平
  12名 総出演

 「伝統と革新」とあるが、やはり「革新」に力点がある印象で、既成概念をぶち壊すことを狙っているように思われる。
 例えば、『Anomalous』は、ドラムスとバレエという通常想定されない組み合わせによって、観客に違和感を抱かせるし、『ロミオとロミオ』の男性二人によるパ・ド・ドゥや二山さんがチュチュを着て踊る『白鳥の湖』よりオデットなども、観る者を驚かせる。
 上記以外で面白かったのは、『別れのパ・ド・ドゥ』(中村祥子&中島瑞生)。

 「目が不自由な女声が、彼への愛ゆえに別れを告げるが、愛があれば苦難も乗り越えられると信じる年若い恋人は、彼女から離れようとしない。(中略)「視覚が失われる」ことで、相手の物質的な要素(容姿、年齢、社会的地位など)にとらわれることなく、本質を観ることができることに気づいた堀内が、「アンチ・ルッキズム」もテーマに盛り込んだ。」(公演パンフレットp52)

 「アンチ・ルッキズム」をテーマとする作品であるがゆえに、日本バレエ界屈指の美男・美女をキャスティングしたのだと思われるが、この「もったいなさ」が新鮮な印象を与えるのである。
 だが、今回の公演で私が最も驚いたのは「音楽」である。
 全て生演奏だが、客席にもステージ上とさほど変わらないくらい大きなボリュームの音が響く。
 どういう仕掛けなのか分からないが、これも新鮮だし、個人的には、金森大さんというピアニストを発見したのが大きな収穫だった。
 この人の演奏には、通常のクラシックのピアニストとは異なる種類のパワーを感じるのである。
 


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