「里見清一」のペンネームで活躍している医師が、福島県内のある病院の記録を紹介していた。
大震災後、限られたベッドを有効に使うために、消化器がんの術後まもない患者を無理して退院させ、ベッドをあけたところ、レスピレーターにつながれた老人が転院してきたという。いわゆる「延命措置」を受けた患者である。ここで里見氏が指摘するのは、「命の上下」は存在するということである。
私は、あちこちの産婦人科をたらい回しにされたあげく亡くなった妊婦の事件を思い出した。妊婦の受け入れ拒否は犯罪ではないけれど、レスピレーターをつけた老人の延命措置をやめるのは「殺人」になるというのは、どこかおかしいのではないか。
大震災後、限られたベッドを有効に使うために、消化器がんの術後まもない患者を無理して退院させ、ベッドをあけたところ、レスピレーターにつながれた老人が転院してきたという。いわゆる「延命措置」を受けた患者である。ここで里見氏が指摘するのは、「命の上下」は存在するということである。
私は、あちこちの産婦人科をたらい回しにされたあげく亡くなった妊婦の事件を思い出した。妊婦の受け入れ拒否は犯罪ではないけれど、レスピレーターをつけた老人の延命措置をやめるのは「殺人」になるというのは、どこかおかしいのではないか。