Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

正しい解釈

2021年05月31日 06時30分49秒 | Weblog
ジュゼッペ・ヴェルディ ドン・カルロ Don Carlo/Giuseppe Verdi 全4幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉
 マルコ・アルトゥーロ・マレッリ:
ヴェルディはこのオペラにおいて、強固な全体主義の権力機構、ここでは教会と結合した国家が、いかに個人の自由を抹消し、個人の幸せの実現を不可能とするかを、強い迫力で描いています。・・・
 ・・・今回の舞台では、中央にこの作品のストーリー上のポジティヴでもありネガティヴでもある象徴として十字架が立っています。それは人々が切望しているあの世でのより良い世界への希望の像として、しかしまた同時にこの世の人生に耐えがたい苦しみを与え、かつ耐えがたい不安で満たすようなカトリック教会と結びついた、独裁制による残酷な人間軽視のテロの印としてもその十字架は立っているのです。


 これだけ正確に解釈され、舞台芸術として見事に表現されるのであれば、ヴェルディ様も大満足だろう。
 これに比べると、山田洋次監督の「東京家族」は、私見では、「東京物語」の解釈を完全に誤ったものと思われ、小津安二郎監督に対する冒瀆に近い。
 オペラや映画に限らず、あらゆる芸術作品に「唯一の」正しい解釈などというものはないが、ある程度において、「正しい解釈」といったものは存在するはずなのだ。
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家族に秘匿

2021年05月30日 06時30分54秒 | Weblog
失踪の前中日・門倉コーチの妻が独占激白「狐につままれている状態」 シーズン途中で放棄ありえない…天職なのに 何らかの形で連絡を「生きてるから」だけでもいい…
 「門倉氏は無断欠勤した15日から連絡がつかなくなり、球団に郵送されてきた退団届を民江さんが夫の直筆と確認のうえ受理。

 不可解な事件(事件性の有無も不明ではあるが)である。
 さて、以下は、この事件とは全く無関係の一般論である。
 刑事事件を受任すると、「家族には知らせてもいいが、会社にだけは知られると困る」というケースがあり、対応に苦慮することがある。
 窃盗などの財産犯や交通事故(身柄事件)などがこの部類に入る。
 無断欠勤が長引くと解雇のおそれが出てくるので、休暇申請を行いつつ、その間に被害者との間で示談交渉を行うというのが弁護士の仕事である。
 これに対し、「会社には知らせてよいが、家族にだけは知られると困る」というケースもあり得る。
 例えば、交際相手とのトラブルやわいせつ系の身柄事件などは、家族に知られると離婚・損害賠償などに発展しかねない。
 依頼者の意向にもよるだろうが、会社に迷惑をかけるといけないので会社には退職願を提出し、他方で、家族には事件のことを伏せておき、逮捕・勾留期間(通常、最長で23日間)内に被害者と示談して身体釈放を目指すというケースもあるだろう。
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根拠不明

2021年05月29日 06時30分46秒 | Weblog
【独自】東京都 百貨店は土日休業要請で調整
 「休業は土日のみとし、平日は営業時間の短縮要請にとどめる見通しです。

 休業要請を緩和するといっても、その根拠が示されていないようで、また信用を失ったという感が強い。
 これだと、「人流抑制」はあまり効果がなかったことを、自ら認めたようなものだからである。
 ちなみに、最新のモニタリング項目の分析・総括コメントについての(1)①-5 新規陽性者数(濃厚接触者における感染経路)を見ると、「施設等」での感染が80代以上に限定しても毎週100人前後で推移しているから、「人流抑制」を行っても、高齢者施設でのクラスター発生は防げないことがはっきりしてきたと思われる。
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自己愛過剰

2021年05月28日 06時30分19秒 | Weblog
裸足で帰宅するエリート弁護士
 「新人弁護士してたとき、超絶長時間のお説教で、立ったままの足がむくみ、靴はけなくて裸足で帰宅。その怒りの語彙と比喩の豊富さよ
 あと、お叱りメールは1.,2.から始まり、「小括」で終わらず「終わりに」で締めるという長文読解形式
 後年、人を叱るのは体力と熱量が必要とわかり、彼らを改めて尊敬


 これは、マンツーマンの教育体制を売り物にしている某大手事務所での出来事である。
 山口さんは、前の職場でも、上司から深夜に「あんこはなぜ黒いのかを調べよ」という「業務命令」を受けたという経験を持っている(歪んだエリートを生む?官僚の「非合理」な新人教育とは)。
 彼女が行く先々で、自己愛過剰な人間が待ち構えているようである。
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音符過剰

2021年05月27日 06時30分32秒 | Weblog
5月 読売交響楽団 出演決定
 「5月21日(金)《第608回定期演奏会》にて、当初出演を予定していたピアノのアンドレ・ラプラントの代わりにモーツァルト:ピアノ協奏曲第21番 K.467を演奏。

 モーツァルトのピアノ協奏曲21番は、中学時代からの私のお気に入りの一つで、コンサートがあると聞くとついチケットを買ってしまう。
 それを、代役とはいえ、今日本で一番上手いピアニストの一人と思われる藤田真央さんが弾くというのである。
 さすがに、テクニックや音色などは申し分ないのだが、ひとつだけ違和感を抱いたところがある。
 それは、1楽章と3楽章のカデンツァで、「音符が多すぎる」という点である。
 誰のカデンツァか分からないが、リストかラフマニノフのようにやたらと多くの音が走りまくるので、モーツァルト的な世界に異質なものが侵入してきたように感じる。
 ここはやはり、シンプルなカデンツァがふさわしいと思うのである。
 
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ドイツ人とオキシトシン(2)

2021年05月26日 06時41分31秒 | Weblog
ドイツ人はなぜ、毎日出社しなくても世界一成果を出せるのか 7割テレワークでも生産性が日本の1.5倍の秘密
 「ドイツ政府はこの日(註 2021年1月27日)から3月15日まで約1か月半にわたって政令を施行させ、企業経営者に対して、業務上の制約がない限りテレワークを社員に許可するよう命じた。」(p112)
 
 ドイツ政府は、テレワークを労働者の権利として認めたのだが、それは、職場への参集や通勤がコロナウイルス感染の一因となっており、これを抑制しようと考えたためである。
 この政策は、「人流抑制」といっておきながらテレワーク推奨にはあまり熱心でない日本政府・自治体にとって参考になるだろう。
 ドイツの労働者もおおむねこの政策を歓迎しているらしいが、やはり、彼ら/彼女らは十分孤独に耐えうるメンタリティを持っている、つまりオキシトシンを日本人ほど必要としないのではないだろうか?
 とはいえ、ドイツ人が伝統的にそうだったといえる保証はない。
 むしろ、ナチス時代を思い起こせば分かる通り、この国にも究極の集団志向・集団思考が存在した。
 集団志向・集団思考を解体し、個人に定位した社会を造るためには、莫大な犠牲が必要だったのである。
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ドイツ人とオキシトシン(1)

2021年05月25日 06時30分47秒 | Weblog
5時に帰るドイツ人、5時から頑張る日本人 ドイツに27年住んでわかった定時に帰る仕事術
 「ドイツで働いたことのある日本人の中には、「ドイツ人は日本人ほどきめ細かく連絡してくれない」と不満を抱く人もいる。メールを送っても返事が来ないケースも少なくない。」(p105)

 決められた時間内に仕事を終えるためには、仕事に優先順位をつけて、優先順位の高いものから先に行うのが鉄則である。
 裏を返せば、優先順位が低い仕事は後回しにする、あるいはネグレクトすることもあり得る。
 ドイツ人にとっては、こういった「優先順位が低い仕事」の筆頭に、「メールでの連絡」が含まれるようだ。
 ところが、日本人の大半は、おそらくこれとは正反対だろう。
 日本のサラリーマンは、社会人1年目から「報・連・相」を徹底的に叩き込まれ、何かあったらどんな細かいことでもすぐ上司に相談するのが習性となってしまっている。
 フリーランスのサービス業も似たようなもので、顧客との間での「報・連・相」を密にしておかないと、信用を失うおそれがあると感じている人は多い。
 いわば「「報・連・相」不足恐怖症」に陥っているのである。
 だが、これはもしかすると、日本人がドイツ人より多くのオキシトシンを必要とし、他人との接触を求めているからではないかと、勘ぐったりもする。
 特に、緊急事態宣言中であるにもかかわらず、あちこちで集団行動している人たちを見ると、そう思うのである。
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ベテランの判断ミス

2021年05月24日 06時30分15秒 | Weblog
東京「緊急事態」延長やむなし? 東京五輪への影響も懸念
 「政府関係者は21日朝、「選択肢は宣言延長か、宣言を解除して、まん延防止措置に変更するかの2択」だとしたうえで、「今の状況では延長の可能性が大きい」と語っている。
 政府高官も「解除を急ぐより、しっかりと感染を抑え込んだほうがいい」と話している。


 サラリーマン時代に思ったのは、「どうして経験豊かな40代や50代の幹部社員が判断ミスをしてしまうのか?」という問題だった。
 だが、弁護士になってみて、高裁の裁判官でもときどき事実認定を間違えたりしているのを見て、50代や60代でもミスは避けられないことを痛感した。
 3回目の緊急事態宣言についても、いい年をしたベテラン政治家が大きな判断ミスをしたように見える。
 「判断ミス」というのは、緊急事態宣言を発出するかどうか、あるいは業種に関する線引きの是非などではなく、発出する場合のやり方についてである。
 多くの人が気付いているように、解除の目安を明確にしないまま、期間を2週間という短期間に設定したところがおかしかった。
 おそらく、「2週間では効果が期待出来ないし、効果を判断することも出来ない」という反対意見があったものの、5月17日のバッハ会長来日までに解除するという「空気」で抑え込んでしまったというのが実情だろう。
 結局、泥縄式に延長され、今度は再延長の可能性が出ているわけだが、これによって、政治家に対する信頼が決定的に失われようとしている。
 海千山千のベテラン政治家が多数集まっても、判断ミスは回避できないということなのだろう。
 
 
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狙われる理由

2021年05月23日 06時30分21秒 | Weblog
非弁提携のターゲットは「独立したて」「若手」 非弁提携に関するアンケート
 「非弁提携のターゲットにされやすい弁護士の特性を複数選択可能な形式で聞いたところ、「独立したばかりの弁護士」(75.6%)が最も多かった。ついで、「若手の弁護士」(60.9%)、「高齢の弁護士」(55.9%)となっていて、高齢より若手のほうが5.0ポイント高い結果となった。「懲戒処分を受けた弁護士」は53.5%。

 考えさせられるニュースである。
 独立したての若手は、ネットでの集客を図るケースが多いのだが、非弁業者はこれを見てアプローチすることが多いと思われる。
 実際、私もアプローチを受けたことがあるので、このことは確実に言えると思う。
 だが、こういうリスクがあるからといって、ネット経由での相談等について消極的になるのは問題である。
 弁護士会が、この種の業者をリスト化し、会員に注意喚起を呼びかけるなどの活動を行ってくれないものだろうか?
 
 
 
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ダークファンタジー

2021年05月22日 06時30分38秒 | Weblog
『ベルセルク』作者死去、世界中で追悼相次ぐ 愛されたダークファンタジーの傑作
 「三浦さんの代表作『ベルセルク』は、『月刊アニマルハウス』にて1989年に連載がスタートし、その後『ヤングアニマル』に連載の舞台を移し現在も連載中で、コミックス累計4000万部を超える人気ダークファンタジー。剣と魔法、そして魔物が存在する世界を舞台に主人公・ガッツの壮絶なる生き様を描いており、1997~98年にテレビアニメ化、2012年~13年に3部作で劇場アニメ化、2016~17年に再度テレビアニメ化された。

 私は「ベルセルク」を観たり読んだりしたことはないのだが、YouTubeなどでは海外でも大人気のようである。
 「ダークファンタジー」のカテゴリーに入るそうだが、ウィキペディアを見ると、諌山創先生も挙げられているから、「進撃の巨人」も含まれるのだろう。
 この種の不気味な設定のアニメ・マンガが人気になるのは、やはり、人間は根源的なところでこういう「死の空気」を欲しているのだという説明がしっくり来る。
 ダークファンタジーは、そういった不健全な衝動を可視化して昇華するという効用があるのかもしれない。
 病名からして前触れもなく亡くなったものと推察される。
 合掌。
 
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