Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

8月のポトラッチ・カウント(5)

2024年08月31日 06時30分00秒 | Weblog
 「「八月納涼歌舞伎」第三部では、小説家デビュー30周年を迎える京極夏彦が、このたびはじめて歌舞伎の舞台のために書き下ろした『狐花 葉不見冥府路行』が上演されます。江戸を舞台に幽霊事件の謎を描いた本作では、大人気小説「百鬼夜行」シリーズの主人公・中禅寺秋彦の曽祖父で今回の主人公となる、中禪寺洲齋を幸四郎が勤めます。

 第三部は、京極夏彦原作の新作「狐花」。
 筋書の冒頭を引用すると、
 「時は江戸末期。風が吹き荒れるある夜のこと。
 神職を生業とする信太家に何者かが押し込み、家の者は次々に殺されてしまう。その惨劇の中、信太の妻美冬(笑三郎)は、我が子を下男の権七(錦吾)に託して逃がす。そこへ覆面をした男らが現れ、屋敷に火をかけ、美冬を攫ってしまう。
 
 新作であり、小説も同時発売されているため、これ以上あらすじを書くのは控えることとするが、表題(狐花)と設定(信太家)から分かるとおり、「芦屋道満大内鑑」へのオマージュとなっている。
 ちなみに、二代目河竹黙阿弥の「グロテスク路線」(7月のポトラッチ・カウント(6))とは路線が全く異なるので、安心して観ていられる。
 あらすじの大部分を省略し、ポトラッチの結論だけ述べると、信太家の虐殺に関与した二人の人物が、いずれも自分の娘によって殺されるため、やや強引だがポトラッチ・ポイントは、5.0×2=10.0と認定。
 ・・・というわけで、8月のポトラッチ・カウントは、
「ゆうれい貸家」・・・5・0:★★★★★
「髪結新三」・・・6.0:★★★★★★
「狐花」・・・10.0:★★★★★★★★★★
の計21.0:★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
 やや少なめなのは、例によって国立劇場の文楽の東京公演がなかったことと、歌舞伎座が時代物を上演しなかったことによる。
 だが、9月の演目を瞥見したところ、ポトラッチが炸裂しそうな予感がする。

 
コメント
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