薔薇貫入釉 本間友幸の陶記

陶芸家 本間友幸が生み出す陶器=薔薇貫入釉の世界
  

海は何故青い?

2006-07-18 00:26:29 | 青瓷
青磁には様々な種類があります。
材料の違いでは粘土の違いもあります。

青磁または青瓷。
この違いは青磁は磁器、青瓷は陶器。
写真の器は陶器の青瓷です。

青磁または青瓷の色には「水色」「緑」「黄色」など様々な色合いがあります。
個人的には水色が一番難しいと思っています。

青磁または青瓷の全ての色は鉄の発色です。
水色は僅かな鉄分で発色します。この器は釉薬からの鉄分で水色に発色しています。
もう少し鉄を入れると緑に発色します。

実際はこんなに単純ではなく、緑はできても水色はなかなか出てくれません。

写真を見ると器の底のみ水色に見えます。
これは釉薬が焼成中に流れ、底にたまり釉薬が厚い層になっており、釉薬の細かい気泡が光を乱反射させ、釉薬が溜まったところが、より水色が強く見えるのです。

これは海が青く見える原理と同じです。