見ないフリ

一時的な対応策にしかならない現実逃避をずっとするブログ

収斂進化

2011-09-12 | 妄想
収斂進化 (しゅうれんしんか) とは・・・

もともとは全く別の種類の生物が、似たような環境で暮らすうちに、姿形や生態系における立場などが似てくる現象。

生物グループが違うにも関わらず、住環境が同じなためその身体的特徴が似通ってくるというもので、例えば、哺乳類のイルカと魚類のサメ、哺乳類のコウモリと鳥類・・・などなど。大小差はあるが、世界中の動植物・微生物の中でみられる。

そして、数ある収斂進化の中でもリスの仲間であるモモンガと有袋類のフクロモモンガの例は、収斂進化の最高傑作のひとつといわれている。

そんな最高傑作のモモンガ(左)とフクロモモンガ(右)

Momo        Hukuro

そして、空も飛べるはず。
モモンガ(左)とフクロモモンガ(右)。 飛びます、飛びます。by 坂上二郎

Momofly    Hukurofly


余談。
他にこの2種によく似た生物で「ムササビ」がいますが、ムササビは日本の固有種でモモンガと同じリス科に属し、モモンガよりも体が大きく、また、飛膜の付き方が異なるそう。


・・・なんていう、ステキで可愛い収斂進化の話を、3年ほど前にフリーペーパーのR25かL25かの記事で知り、同じような現象って人間の文化や道具の世界でもありそうだな~。と思ったんだけど、よい具体例が全然浮かばなくて。

出発地点は全く違うんだけど、なんか気づいたら見た目とか役割が似ちゃったんだよね、というやつ。

で、ようやく見つけました。人間界の、文化的な収斂進化。

「ボイスパーカッション」と「ヒューマンビートボックス」

どっちも打楽器を使わずに、人間の口でリズムを刻むという音楽用語。
ラグフェア(RAGFAIR)のおっくんがやってるのが「ボイスパーカッション」でアフラ(AFRA)がコピー機のCMでやってたのが「ヒューマンビートボックス」という知識しかなく…

てか呼び名が違うだけで、ぶっちゃけ同じものでしょ?と思うわけですけど。

ファッションで言うところのチョッキとベスト、トックリとタートルネック、スパッツとレギンスみたく、ただ言い方を変えて目新しさを出してるだけでしょ?とか思うわけですけど。

ノーノーノー。

私調べによると、実は「ボイスパーカッション」と「ヒューマンビートボックス」はその発生源が違うのだそう。
お互い誕生の起源は違うけれど、技術が切磋琢磨されていくうちになんだか姿や役割が似てきて区別がつきにくくなったという。そんな意味でこの二つは収斂進化と呼べると思うのです。

「ボイスパーカッション」は、宗教音楽から派生した無伴奏音楽・アカペラが由来。
無伴奏のアカペラ演奏にバリエーションを持たせるべく、楽器がダメなら人間の口でドラムやシンバルなどのリズムを入れちゃえばいいのよ☆ってな具合に考え出された技術。

一方、「ヒューマンビートボックス」は、ヒップホップ音楽が由来。
ラップをやりたいけれど、ビートを刻むドラムセットやターンテーブルをそろえるお金が無いという人々が「そんなん、口でやってまえばええやんけ」つって金欠解決のために編み出した技術。
そのため、「ヒューマンビートボックス」ではドラムセットの音だけでなく、ヒップホップ音楽に欠かせないスクラッチ音や機械のミキシング音までが表現されるというわけ。

ステキな収斂進化。

この他にも、「殺陣の残心」と「茶道の残心」
管楽器の「オーボエ」と雅楽の楽器「篳篥(ひちりき)」
「関東のコント」と「関西のコント」

この辺も文化的収斂進化の一例じゃないかと妄想しているわけですが、いかがでしょうか。

てか、文化的収斂進化ってなんだよって話だ・・・書いてて混乱してきた・・・
そもそも、ヒト科に絞った話だから生物グループ違わないし・・・。


次回の妄想は、
出発地点は同じだけれど、周りの環境や文化の違いで姿が変わってしまった、逆収斂進化(?)のお話。

イメージとして、左が文化的収斂進化で、右が逆収斂進化。

Sinnka




コメントを投稿