「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

             「寒冬」の中の大寒

2011-01-20 07:56:44 | Weblog
今日は一年中で最も寒いとされる大寒である。暦の上では、小寒と立春との間の真ん中に当り、今年は1月20日である。戦前は地方によっては、大寒の日に汲んだ水は容器に入れて納戸に入れて置くと1年中腐らないとか、大寒の日に産れた卵を食べると金運が上がり1年間は小遣い困らないという言い伝えもあるそうだ。東京では、こういった習慣は聞いたことがないが、戦前は今は死語に近かい”寒参り””寒稽古””寒中水泳”と言った言葉がまだ身近にあった。

気象庁の専門用語に「寒冬」という言葉があるそうだ。「暖冬」に対するものだが、過去10年間の統計を取って、12月ー2月の平均気温より寒い冬を「寒冬」と呼ぶのだそうだ。ウイキぺディアによると「寒冬」の年は「偏西風の蛇行や北極振動により寒気が流れこみやし状態の時で豪雪だ」とある。この冬は12月から「大寒」までの気候をみると、まさに「寒冬」である。

気象庁の現存する記録の中で、最も寒かった「寒冬」は昭和19年12月ー20年2月の冬だという。平年(当時)よりも平均4℃低く、北海道では90日以上連続真冬日が続き、長野、富山などでは積雪7mを記録した。この年、東京はB-29の空襲が激化した年で、それでなくとも忘れられない年だが、寒かったことも鮮明に記憶にある。まだ中学2年生だったが、軍需工場に動員され、蒲田の駅から六郷の工場まで、何度か雪中行進をさせられた。

この冬が「暖冬」だか「寒冬」だかの決定は、1991年から2010年までの、この10年間の平均気温によって決まるのだそうだが、最近の地球温暖化で「暖冬」になれてきたせいか、今冬の「寒冬」は老骨にはとても身にこたえる。

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2 コメント

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何もかも (chobimame)
2011-01-20 16:37:09
気候も政治も経済も冷えきった日本ですね。春はいつくるのでしょう。気候は温暖化の次は氷河期で、今は氷河期になりつつあるような学者の意見もあります。寒さは肉体的だけでなく精神的にも響きます。なんだか全てが縮こまりますね。春が待ち遠しいです。でめ花粉が怖いです。
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あの時代を想起 (kakek)
2011-01-20 17:12:04
chobimame さん
敗戦前の冬は厳しかったです。そんなことはないと思いますが、今の政治を見ていると、あの年を想い出します。小沢一人に翻弄されていて民主党の執行部はどうなっているのでしょうか。
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