米国の作家、ヘミングウェーの小説「老人と海」を若かった頃読んだ。キューバの
老漁師が三昼夜にわたって巨大マグロを釣針で格闘しながらしとめ、港に曳航す
る話であった。正直言って,あまり面白いとは思わなかった。だが、なぜか同じ作
品を映画でみた時、スペンサー・トレーシー扮する老漁師が一人、海を見つめる孤
独なシーンに打たれ、今でもそれが脳裏に残っている。
昨日は「海の記念日」だった。明治天皇が初めて灯台巡視船に乗って全国各地を
周り横浜港に帰港した日を記念して設定されたのだという。休日を増やすための
”こじつけ”みたいであまり意味はない。しかし、日本は四方海に囲まれており年に
一回ぐらい海について考えるのも悪くはない。
戦前、東京の小学校は21日から一斉に夏休みに入った。毎年このシーズンになる
と僕は一家で避暑に出かけた房総の海を想い出す。昭和30年代、谷内六郎が「週
刊新潮」の表紙に房総の海を好んで書いていた。白い煙を吐いたSLがトンネルを出
ると、白砂の波おだやかな海が広がり、火の見櫓がある。あの構図の房総の海だ。
残念ながら80歳近い年齢になると、昔のように海に行きたいという強い誘惑はなくな
ってきた。 やはり海は若い人のものだ。スペンサー・トレンシーの老漁師がジ-ッと
何かを回想しているあのシーンが想起され、心境が理解できるようになってきた。
老漁師が三昼夜にわたって巨大マグロを釣針で格闘しながらしとめ、港に曳航す
る話であった。正直言って,あまり面白いとは思わなかった。だが、なぜか同じ作
品を映画でみた時、スペンサー・トレーシー扮する老漁師が一人、海を見つめる孤
独なシーンに打たれ、今でもそれが脳裏に残っている。
昨日は「海の記念日」だった。明治天皇が初めて灯台巡視船に乗って全国各地を
周り横浜港に帰港した日を記念して設定されたのだという。休日を増やすための
”こじつけ”みたいであまり意味はない。しかし、日本は四方海に囲まれており年に
一回ぐらい海について考えるのも悪くはない。
戦前、東京の小学校は21日から一斉に夏休みに入った。毎年このシーズンになる
と僕は一家で避暑に出かけた房総の海を想い出す。昭和30年代、谷内六郎が「週
刊新潮」の表紙に房総の海を好んで書いていた。白い煙を吐いたSLがトンネルを出
ると、白砂の波おだやかな海が広がり、火の見櫓がある。あの構図の房総の海だ。
残念ながら80歳近い年齢になると、昔のように海に行きたいという強い誘惑はなくな
ってきた。 やはり海は若い人のものだ。スペンサー・トレンシーの老漁師がジ-ッと
何かを回想しているあのシーンが想起され、心境が理解できるようになってきた。
先日、スペインの会に出たら、今中国語と韓国語ブームで、そのあおりでスペイン語とかイタリア語塾が影響をうけているそうです。韓国語は"韓流ブーム"で、あの世代の女性がめだつそうです。語学は相互理解には役立つ面もありますが、間違った歴史感ではどうにもなりません。官房長官がまたバカなことをいっていましたね。