goo blog サービス終了のお知らせ 

「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          初めて水餃子を食べた頃

2008-02-02 06:54:08 | Weblog
餃子が日本人の間で一般に食べられるようになったのは戦後である。僕が初めて口
にしたのも昭和28年、学校を出て初めての赴任地の長野市であった。当時市内の岩
石に引揚者用の”憩いの街”という飲食街があり、その一角にあった劇作家、別役実
氏のお母さんがやっていた店である。別役家も満州(中国東北部)からの引揚者で、
お母さんの作る現地仕込の水餃子は絶品だった。

餃子は今や年消費額1,140億円という日本の国民食になっているが、、日本での歴史
は比較的新しい。戦後、別役家と同じように満州から引揚げてきた人たちによって全国
に広められた。餃子大手の「眠眠」(本当は王編)のHPによると、同店の第一号店が大
阪千日前に開店したのが昭和28年とある。その頃東京渋谷の井の頭線ガード下にも
同名の店があった。僕ら安サラリーマンはパイカルという安酒を飲みながら焼餃子を食
べた記憶がある。

別役実さんのお母さんが白い上っ張りを着て、頭に布をかぶり、手際よく客に水餃子を
出していた姿が目に浮かぶ。戦後舞鶴港に引揚げてきた人々は66万人。ほとんど一文
無しの状態で焼跡の祖国に帰り、大変に苦労された。餃子は、その苦労の中から生ま
れた食べ物ともいえる。本来は中国東北部に伝わる庶民の味である。手つくりが一番
おいしい。今回の冷凍ギョーザ事件が一日も早く解明されると同時に、僕らも餃子に限
らず、手づくりの持つ好さをもう一度反省してみよう。

最新の画像もっと見る

2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (sakura)
2008-02-02 21:37:08
今日は餃子50個作りました♪

主人と子供たちは温泉へ行き、その間、ニュースを見ながらもくもくと作りました。
手作りアツアツはおいしくってすぐにうれました。

やっぱり手作りはいい!ですよね。
返信する
手作りのよさ (kakek)
2008-02-03 08:18:30
sakura さん
そうです。手作りが一番美味しく安全なのです。わが家では節分に恵方巻を作ってくれるそうです。楽しみです。
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。