「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

のぞき見の海外旅行(6)マレーシア(3)クアラルンプール 慇懃都市

2020-09-25 04:45:25 | 2012・1・1

マレーシア連邦の首都である。クアラ(Kuala)は”交わり"、ルンプール(lumpr)は”ドロ”と”ドロ臭い名前だが、東南アジア有数のモダンな町だ。2009年、台北に超高層ビルができるまで、この町のペトロナス.ツイン.ビルが88階の威容を誇っていた。

このほか市内に高層ビルが林立し、モノレールやバスの交通網が整備され各地にショッピング.モールがある。しかし、元々は19世紀末に錫が発見され、その開発のために中国人労働者があつまってできた町である。昭和の初期、クアラルンプールを訪れた詩人の金子光晴は著書「マレー蘭印紀行」の中で”コーランビル(当時名)は馬来連邦の首都、半島一の慇懃ぶりだ”という書き出しで娼家で賑わう町を紹介している。

1995年1月17日、阪神大震災が起きた日、筆者はクアラルンプール郊外の避暑地,カジノもあるゲンティン.ハイランドに滞在していた。それだけに想い出深いが、土産店で、戦争中の日本軍の軍票を売っていたのを思した。