

日本では輸入バナナといえば、フィルピンが90%以上のシェアーを占め、あと台湾とエクアドル、メキシコなどが僅かである。僕は前からうインドネシア好きの身びいきから、なぜ比較的近い国なのに輸出しないのかと思っていたが、日本の輸入規定が厳しくて輸出できなかったようである。
スマトラ産のバナナは南スマトラのランプン州の大型農場で生産され、日本の厳しい輸入基準をクリアーしたクリーンのバナナである。半世紀前の昭和41年、僕は新聞社の特派員として、ランプンのタンジュン,カランからパレンバンまで10時間汽車旅行したことがあるが、広大の農地が今なお目に残っている。パダンからメダンまでの夜間バスの旅では山地でハリマオーに遭遇したことがあった。スマトラの人たちにとってハリマオーはシンボルのような動物である。
スマトラ産のバナナのレッテルには”ハリマ―”という言葉はない。しかし、日本のある一定以上の世代にとっては、アニメーションで見た記憶があり懐かしい。僕ら戦中世代も戦時中マレーで活躍した諜報機関員の名前でこれまた懐かしい。今の若い世代は何故スマトラが”タイガー”なのか判らないに違いない。余計なことながら、販売拡張のために一言。