「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         パレスチナ支援の再検討

2009-01-05 06:46:46 | Weblog
イスラエル軍が4日未明,4か所から国境を越えてパレスチナ・ガザ地区に侵入を
開始した。昨年暮れ27日からの空襲で、すでに500人を越す死者が出ている。侵
入の理由はガザ地区を支配しているイスラム原理主義のハマスがイスラエルへの
ロケット攻撃を中止しないからだという。現地からのテレビ画像をみていると、この
対立の構図は、すでに半世紀以上,前から見続けてきたような気がする。

麻生総理は正月3日、自宅から電話でパレスチナ暫定政府のアッパス議長(大統領)
へ電話して早期の停戦を求め、人道上の目的で1000万㌦を支援すると約束した。現
地からのテレビ画像をみていると、本当に痛ましくすぐに双方が鉾を収めて欲しいと誰
もが思う。しかし、両国ともフランスなどからの調停に耳を貸さない。それだけ対立の
根は深く歴史的なものだ。

わが国は1993年の細川内閣以来、歴代内閣がパレスチナへの支援をし、その累計は
9・3億㌦に上っている。最近でも2007年、麻生総理が外相時代、パレスチナを訪問し、
同国の"平和と繁栄”のために130万㌦をお土産として贈っている。確かにアッパス議長
のいるヨルダン川西のパレスチナ地区は、日本の援助によって病院や学校が建ち感謝
されている。

しかし、ガザ地区はアッパス議長の支配が及んでいない。逆に対立さえしている。果たし
てアッパス議長を支援しても効果があるのだろうか。日本のパレスチナへの支援額は旧
宗主国の英国やEUに並ぶものだという。イラクの時でもそうだが、あまり歴史的に関係が
薄く、影響力のない国への支援は検討すべきである。

(年越し派遣村)
人道的な問題です。とりあえず寒空の下で暮らすことがなく屋根の下で生活できほっと
しています。支援団体と関係役所のご努力に感謝します。