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引き時の難しさ

2011-09-26 08:48:55 | Weblog
企業再生コンサルタントによると、既に死んでいるのに借り入れを図って延命している中小企業は多いらしいです。

どういうことかというと、環境の変化により競争力がなくなって企業が存続する機能を失っているのに、お金が入ることにより、運転資金が回るので延命を図ってしまうという事です。

もはやとっくに再生ができず、機能を失っているのに経営者は気づかないか、気づいてもしがみつくことが多いそうです。残酷な言い方ですが、ダメだったら早めに気付いて止めろという事です。

例を上げると関西で一世風靡したラーメンチェーン店は、値段の安さを武器に不況の時代に拡大をしましたが、無理な拡大路線と時代の変化を読めなかったことにより、徐々に売り上げが落ち、資金繰りが悪化してきました。

もうどうしようもなくなったときに、企業再生コンサルタントに話を持ってきました。
その時経営者は、もう俺はどうなってもいいから社員を救ってくれ、と言ったそうです。

立派な言葉ですね。その時点で、社長は経営権を放棄し、全保有株放棄、退職金なしと言う条件で、ファンドが支援し、不採算店を閉鎖し、再生する算段が立っていました。

ところがやはり過去成功して、100店舗も展開したという経営者のプライドと未練というのがありまして、一旦はその気になったものの、やはり自分で立て直すという事になりました。

そして結果はもっと悲惨で、倒産に追い込まれ、すべて財産は没収、丸裸になってしまいました。

昔、知り合いの建築会社の社長が、ボウリングが熱狂的ブームになった時、ボウリング場を手掛けました。ところがブームがあっという間に去り、売り上げが落ち採算が合わなくなりました。その社長はその時点で撤退しても借り入れが残り会社に大幅な損失をもたらすという状況ながら、思い切って撤退したそうです。そしてその時点で撤退したことが、結果的には傷が最小限にとどまって良かったことになりました。ライバルの多くはブームがまた来る事を祈り、継続し、倒産に追い込まれていったそうです。

会社に限らず、事業においても撤退をするということは新しく始めるより困難です。一度成功するとなおさらのことで、成功体験を引きずりがちです。株は買い時より、売り時を判断する方がはるか難しいように、潮時というのを判断するのは、誰にとっても難しい課題でしょう。



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