・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
何が見えるかは、覗く方々のお眼め次第です。

怪語補検: おそれ

2019年02月13日 | つぶやきの壺焼

こういうことがあるかもしれないので気をつけようというとき、「おそれがある」「可能性がある」と表現されます。

「おそれがある」の対語は「おそれはない」、「可能性がある」の対語は「可能性はない」とも言えますが、それぞれ「は」と「が」を入れ替えてみると、また意味が違ってきます。
この6~8音のことばのうちのだだ1音によって、おそれの対象とそれ以外の物事との位置関係が変わり、出たり入ったりします。

また、「おそれ」と「可能性」のどちらを使うか、正確には場合によって違うと言えますが、そこに発言者、発信者の性格が出ることもあります。
「可能性」と言っておいたほうが、文字面は堅めでも逃げの意図がいっしょに表現されるので、「可能性」をしきりに織り交ぜて話す人は信用しないことにしています。

「おそれ」のあるなしは、その前の「何が」がはっきりつかめなければ意味がなくなりますが、この「何が」を知らされない「おそれ」は、最も恐ろしい「おそれ」になります。
無音無風の真っ暗闇に閉じ込められた状態は、短時間で人を狂気に追いやるでしょう。

いま、メディア業界は、大事なことを知らせず、虚報を散らしながら、闇の世界をコントロールすることに腐心しているように見えます。
自分の初志を捻じ曲げても、自分の椅子がなくならないよう、それだけで仕事を続けている記者という名の職業人が増えていくおそれが、この世には多分にあります。

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