リーダーのジェノサイダスに呼び出されたビザードと魔獣ドラゴム、“ジル”・シュリリスと黒不死鳥フェルミナが、ゾンビーランドに集まった。
「ここまではすべてが計算通り。このまま冥界軍に率いられた連中と闘ってもこちらの勝利は必定。しかし、それでは面白みがないというもの。どうじゃ、闘いを面白くするために、神々に対抗して魔性のゲームを開始するのは?」
「我はかまいませぬ。かつてのワラキアの勇者たちとゾンビーソルジャーが合体した最強兵士に勝てる者など、天界を探しても魔界を探してもおりませぬし」ビザードが答える。「ですが、ゾンビーランドの闘いに何をお賭けになります?」
「パンドラの筺を賭けてはどうじゃ?」
「パンドラの筺! あれは我々が魔界を抜け出す時に失われたのでは?」
「実は仕掛けをしておいた。パンドラの筺は失われたのではなく、わざと魔界に置いてきたのだ。次に儂の呪文によって開いた時、筺は魔界の災厄を集める。筺を人間界に送り込むのは、それから後の方が何万倍もおもしろい」
「さすが、ジェノサイダス様」
「ゾンビーランドの闘いで奴らが勝利することがあれば褒美に筺は開かずそのまま置かれて、我らが勝利すればペネルティとして筺はただちに開かれて魔界の災厄を集め始めて、その後、人間界に贈り物として送られる」
「すばらしい。結果が待ちきれません」
「万が一にもビザード殿が負けることなどあるまいが、何かが賭かっていた方が、興が増すというものじゃ」
「それでは、ジェノサイダス様、ナイトメアランドの闘いには何を賭けます?」シュリリスが待ちきれずに尋ねる。
「鍵を賭けては、どうじゃ?」
「鍵ですか?」
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「奴らの中には『鍵を守るもの』がおる。しかし、まだ真の使命に目覚めてはおらぬ。ナイトメアランドの闘いで奴らが勝利すれば褒美として『鍵を守るもの』の記憶の戒めを解き、我らが勝利すれば『鍵を守る』はこちらがいただく」
「神界の最後の切り札を、こちらがいただくわけですね。素晴らしい」
「その通りじゃ」
「ジェノサイダス様、今は闘龍に守らせていますが、アポロノミカンランドの闘いには何を?」シュリリスが尋ねた。
「闘いに勝利した方が、絶対悪を手にする権利を得るというのはどうじゃ?」
「権利を得るとは?」
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