ダイビングと生き物の写真ブログ3~魚・鳥・花・蝶・トンボなどなど

ダイビングの海の写真、動物・鳥・魚・昆虫などの生き物、自然風景の写真、これらを中心に気ままにブログを書きます。

ごあいさつ/使用機材/撮影地

野鳥・昆虫・ダイビングの水中写真の3本柱でブログをしています。基本的に、美しい生き物を綺麗に撮りたいと思っています。
大阪近辺で長い天体望遠鏡レンズ(BORG77ED2/71FL)に迷彩テープを貼っている若手がいたらきっと自分です。 最近はOLYMPUS M.ZD300mmF4で撮ることが多いですが・・・。
鳥の数は数えていないので何種類撮ってるかわ分かりませんがたくさん撮っています^^ 数を数えることよりも好みの野鳥をじっくり撮ることに重きをおいています。 近所で見かけたらよろしくお願いします。
カメラ;OLYMPUS E-5(水中用) / OM-D E-M1 MarkⅡ(メイン機) / OM-D EM-5(サブ機)
レンズ;BORG77ED2 510mm(F6.7) / BORG71FL 300mm(F4.2) / ZD50mm Macro(F2.8) / OLYMPUS M.ZD300mm(F4) / M.ZD60mm Macro(F2.8) / M.ZD75mm(F1.8)

撮影地は近場では大阪の北摂の公園・大阪城・淀川河川敷・巨椋干拓地など。
定期的な遠征地は沖縄本島・石垣島・西表島・宮古島・北海道・柏島・舳倉島・台湾など。

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台湾のカエルいろいろ2024GW

2024-07-11 16:00:00 | 爬虫類・両生類・淡水魚

2024年のGWに台湾で撮ったカエルたちです。

今回、褐樹蛙だと思ったのが艾氏樹蛙だったり、
面天樹蛙にいろんなタイプがいて迷ったり、
貢徳氏赤蛙だと思って撮っていたのが拉都希氏赤蛙だったり、
腹斑蛙の色が薄くて何だかわからなかったりいろいろありました。

台湾のカエルのサイトでいろいろ聞いて同定できました。謝謝!








モルトレヒトアオガエル/莫氏樹蛙 英名;Moltrecht's tree frog 学名;Zhangixalus moltrechti (Boulenger, 1908)
台湾固有種のアオガエルで虹彩はオレンジ色で背中は綺麗な緑色をしています。
日本のモリアオガエルに似ていますが脇腹に黒斑があり後脚の裏側が赤くなるのが特徴です。
宜蘭では環境が変わったのか外来のシロアゴガエルが殖えてモルトレヒトの数が少なかったのが残念です。
写真の個体は大雪山の民宿1000m付近で撮影しました。
何枚かの写真は前回行ったときのものです。












和名;シロアゴガエル 台湾名;斑腿樹蛙 英名;Spot-legged tree frog 学名;Polypedates megacephalus(Hallowell, 1861)
台湾在来種のタイワンシロアゴガエル/布氏樹蛙斑とは別種で香港などの大陸からに侵入種になります。
黄土色でつるんとした肌の中型のカエルで台湾種より内腿の網目模様が太くて粗くなります。
鼻が尖っていて下顎が白く過眼線が黒っぽくなります。
宜蘭では前回は布氏樹蛙が見られましたが今回は腿斑樹蛙が完全に優占種になっていました。
なお、沖縄に侵入しているシロアゴガエル/Polypedates leucomystax(Gravenhorst, 1829)はフィリピン産のようです。







和名;タイワンシロアゴガエル 台湾名;布氏樹蛙斑 英名;Brauer's tree frog 学名;Polypedates braueri (Vogt, 1911)
こちらは台湾在来種の布氏樹蛙になります。
外来種の斑腿樹蛙に比べてやや鼻先が丸く過眼線が赤茶色と焦げ茶色の2色になること、
上唇が明らかに白いことで何とか見分けることができます。
もちろん、内腿の白黒網目模様を確認すれば一発なのですが捕まえて確認するのはちょっと・・・。
写真は前回行ったときのもので今回在来種は見当たりませんでした。


















台湾名;面天樹蛙 英名;Meintein tree frog 学名;Kurixalus idiootocus (Kuramoto and Wang, 1987)
台湾固有種の小型のカエルで上腕や手の外側などに白いブツブツがあるのが特徴です。
もともとはアイフィンガーガエルと同種とされていましたが、
体が比較的小さく手のひらの内側の突起が十分に発達しないこと、
腹部が白く脇の下などに小黒斑が見られることなど細かい相違により1987年に独立種となりました。
背面にXやH型の模様が見られるのはアイフィンガーと同じ特徴です。
のちの研究で卵は土中にばらまくように産むことや、
幼生は落ち葉などの植物性のものを食べることも分かっています。
名前は標本採取地の台北郊外にある面天山にちなんで名づけられています。






和名;アイフィンガーガエル 台湾名;艾氏樹蛙 英名;Eiffinger’s Tree Frog 学名;Kurixalus eiffingeri (Boettger, 1895)
八重山(石垣島・西表島)に生息するアイフィンガーと同種になります。
灰褐色・褐色・緑褐色など環境によって体色が変化し、
皮膚は粗く粒子が見られ背面にXやH型の模様があります。
手のひらの内側の突起が大きく発達するのが特徴です。
樹洞に卵を産んで仔に無精卵を与えて育てることが有名です。







和名;ムクカジカガエル 台湾名;褐樹蛙 英名;Brown tree frog 学名;Buergeria robusta (Boulenger, 1909)
台湾固有種でカジカガエルに比べてやや大きい。
上下の唇に黒と白の横縞があるので見分ける。
体色は茶色が主体で環境によって濃さが変化します。
鼻先から目にかけて淡い三角斑があり、目と目の間から奥にかけて濃い三角斑があります。















和名;ラトウチガエル 台湾名;拉都希氏赤蛙 英名;Latouchte's frog 学名;Hylarana latouchii (Boulenger, 1899)
一般的な止水系のアカガエルのなかまで数は一番多かったです。
鼓膜の後ろが白くならないことで見分けます。








和名;通称イヌガエル 台湾名;貢徳氏赤蛙 英名;Gunther's frog 学名;Sylvirana guentheri (Boulenger, 1882)
鳥羽水族館で繁殖に成功しワンワン鳴いているのはこのカエルです。
宿泊した宿でもワンワンうるさく夜中じゅう鳴き続けていました。
耳の鼓膜の後ろ側が白くなるのが特徴で拉都希氏赤蛙と見分けます。
※今回、撮ったつもりが撮れてなかったので前回の写真を載せます。









和名;ハラブチガエル 台湾名;腹斑蛙/彈琴蛙 英名;Olive frog 学名;Nidirana adenopleura (Boulenger, 1909)
背面は全体的にオリーブ色で背中の真ん中のラインが顕著になります。
鼻から目を通るラインは背中の途中で途切れるのが特徴です。
腹の側面に少し大きい黒斑が見られるので腹斑蛙と名づけられました。
非常に高くて大きな声で鳴きます。
八重山産のヤエヤマハラブチガエルとは別種になります。
上2枚は写真は前回行ったときのものです。








和名;ヘリグロヒキガエル 台湾名;黒眶蟾蜍 英名;Spectacled toad 学名;Duttaphrynus melanosticus (Schneider, 1799)
台湾・中国・東南アジア・南アジアに広く分布するヒキガエルです。
体色は黒色または灰黒色から黄土色まで変化が多く、眉の凹凸が特徴です。
和名の通り口と目の周りの黒ラインが明瞭で指先が黒いことで他種と区別します。
写真は前回行ったときのものです。





台湾名;中國樹蟾 英名;Chinese tree frog 学名;Hyla chinensis (Guenther, 1858)
いわゆる普通のアマガエルの台湾種です。
鼻先から目の後ろにかけて黒い帯があるのでハロウェルとも違って普通種です。






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とっても美しいタイワンアオハブ/赤尾青竹絲を撮りまくる!!

2024-06-07 16:00:00 | 爬虫類・両生類・淡水魚

台湾で撮った綺麗なタイワンアオハブ/赤尾青竹絲です。





























和名;タイワンアオハブ 台湾名;赤尾青竹絲 英名;Taiwan Green Tree Viper 学名;Trimeresurus stejnegeri(SCHMIDT,1925)
宜蘭での夜間散策で見つけた30cmぐらいの小さなアオハブです。
生まれて2年目ぐらいの小さな個体でサイズ的にも撮りやすかったです。
クワズイモの茎の上でじっとしていたのでいろんな角度からたくさん撮ることができました。
蛇の撮影はちょっとした角度や高さによって絵に違いが出てくるのが面白いです。
これだけ撮っても同じ絵がないので無限に撮り続けられます。
1時間弱あれこれ撮ったところで茎から降りて別の木に移動していきました。

台湾固有亜種のタイワンアオハブは見事なエメラルドグリーンの体色に、
目がオレンジ色・白い側線・尾は赤色になるのが特徴です。
雄は白い側線の下に赤い側線もあるのでこの個体は雌なのかなと思います。
台湾では一番人的被害が多いヘビで嚙まれると出血毒でかなり大変らしいです。
まあ、平地の水回りに普通にいて数も多そうなので仕方ないでしょうね。
ちなみに、大陸のアオハブは目が黄色になるようです。








和名;タイワンアオハブ 台湾名;赤尾青竹絲 英名;Taiwan Green Tree Viper 学名;Trimeresurus stejnegeri(SCHMIDT,1925)
これは翌日見つけた別個体で大きさは50cmぐらいかなと思います。
アオハブは最大90cmになるので3年目ぐらいの若い個体でしょうね。
この個体は数枚撮ったらすぐ逃げていきました。

今回、台湾で見たヘビはアオハブ3個体だけでした。
前回はタイワンアマガサとかタイワンコブラとかも見れたんですけどね。
今度は台湾で山神と呼ばれ珍重される百歩蛇を見たいなと思っています。
噛まれたら百歩で死ぬらしいですけど噛まれなければどうということはない・・・。






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ヤンバルトカゲモドキが新種登録されました

2024-03-08 16:00:00 | 爬虫類・両生類・淡水魚

日本のトカゲモドキが再分類されて2種4亜種から7種1絶滅種になりました。
2023年11月、やんばる産のクロイワトカゲモドキが独立種ヤンバルトカゲモドキとなり、
その他クロイワトカゲモドキの各亜種も種へ昇格という形で整理されました。






ヤンバルトカゲモドキ(やんばる産)
7種の中では一番特徴のない地味な見た目なのがアレですが、
やんばるの自然に溶け合った色合いとも言えます。
形態的には胴背面の中央部に縦帯や横帯ないことが多く、
あっても不明瞭で地色の境界がぼやけるのが特徴です。

分類の決め手は、腿にある疣状の鱗の密度が高いことと、
足の裏の基部にある大鱗だそうです。
背面中央部の縦筋は首筋のみにあり胴体後半部見られない。
うなじの横帯は不完全または完全に欠落し、胴体後部に薄い背側帯が見られる。
横帯はあっても不明瞭など細部の特徴も記されています。

まあでも、外見的特徴は成長過程や環境によっても変わるでしょうし、
上記の特徴から逸脱している個体もたくさんいるかと思います。
なので、単純に1種増えたという分類学上の定義よりも、
「やんばる」を冠する生き物が新たに登録されたことの意義のほうが大きいのかなと思います。

分布的には大宜味村以北と古宇利島となっていて名護市と大宜味村が境界線のようですが、
トカゲモドキが行政区分で棲み分けをしているワケではないでしょうし、
実際はやんばるの起点であるSTライン(塩屋-平良)辺りでゆるやかに分かれているのかなと思います。
しかし、こうなると混在しているところの個体はどう扱えばいいんでしょうね?
もともとが同種なので混血は当たり前でしょうし中間的な形態の個体もいるでしょう。
自分は名護市辺りの本部半島産の個体と南部(城南市~糸満市)の個体も遺伝的に隔離があると思っているので、
本部半島産のが独立しもう1種増えるんじゃなかと思っているのですが。






ついでに今まで撮った他のトカゲモドキも何枚か載せておきます。





クロイワトカゲモドキ(本部産)
やんばる産に比べると色鮮やかな感じになります。
本部半島辺りは個体数が多いので地味なのはスルーして派手な個体を中心に撮影しました。
やはり背中の背中線が後方までしっかり伸びているのが特徴になるかと思います。
背側線は不連続で横帯はだいたいない感じですね。









クロイワトカゲモドキ(南部)
南部産は数が少なく今まで数える頭程しか見ていないので何とも言えませんが、
やはり背中線がしっかり伸びていて背側線は不連続な感じですね。
ただ、横帯も縦筋も不明瞭なやんばるっぽい個体(5枚目)も普通にいるのでね~。
(老成個体は総じて色が抜けてこんな感じになるとは思います。)









クメトカゲモドドキ(久米島産)
久米島産は模様も虹彩も黄色なので完全別モノに見えます。
横帯は後頭部に1本、胴体に4本と規則正しく美しく入り、
背中線は痕跡すら見られません。
そもそも、幼体のほうが色が薄い(他種は濃い)ですから最初から別種です。









ケラマトカゲモドキ(渡嘉敷島産)
鮮やかな蛍光オレンジ色が特徴の渡嘉敷島産は唯一無二って感じです。
横帯は胴体に4本入り後頭部には見られません。
背中線は短く頸部で止まり背側線はあるって感じですかね。
渡嘉敷島産のは鮮やさで他を圧倒して優勝です。




・徳之島のオビトカゲモドキは今年撮りに行きます。
・渡名喜島のマダラトカゲモドキは友人が去年撮っるので今年何とかなりそうです。
・伊江島のもマダラトカゲモドキとされていますが渡名喜島のとは見た目が全く違います。
 未記載種の可能性があり新種になるのか注目です。行けたら行きます。
・伊平屋島のイヘヤトカゲモドキは難易度高いらしいので何とも言えません。
・阿嘉島のケラマトカゲモドキは少ないながら生息確認されているそうです。
 まあでも、行けても一番最後になるかと思います。




★☆★日本のトカゲモドキ7種1絶滅種★☆★
①クロイワトカゲモドキ 分布;沖縄本島南部から名護市まで
・学名;Goniurosaurus kuroiwae 英名;Kuroiwa's ground gecko
・背中に薄い橙色/桃色の縦筋、横帯は不規則、赤い虹彩
②ヤンバルトカゲモドキ 分布;大宜味村以北のやんばると古宇利島
・学名;Goniurosaurus nebulozonatus 英名;Yambaru ground gecko
・紫地に白黒のブツブツ模様、横帯や縦筋は薄く不明瞭、赤い虹彩
③クメトカゲモドキ 分布;久米島
・学名;Goniurosaurus yamashinae 英名;Yamashina's ground gecko
・後頭部に薄黄色の横帯が1本と胴体に4本、薄い黒色、黄色い暗色の虹彩
④マダラトカゲモドキ 分布;渡名喜島・伊江島
・学名;Goniurosaurus orientalis 英名;Spotted ground gecko
・胴体は黄色がかった薄い橙色の横帯が4本+3本、薄い黒色、赤い暗色の虹彩
⑤ケラマトカゲモドキ 分布;渡嘉敷島・阿嘉島
・学名Goniurosaurus sengokui 英名;Sengoku’s ground gecko
・胴体に鮮やかな橙色の横帯が4本、濃い黒色、赤い虹彩
⑥イヘヤトカゲモドキ 分布;伊平屋島
・学名;Goniurosaurus toyamai 英名;Toyama's ground gecko
・胴体に橙色/桃色の不規則な横帯が3~4本、濃い黒色、赤い虹彩
⑦オビトカゲモドキ 分布;徳之島
・学名;Goniurosaurus splendens 英名;Banded ground gecko
・胴体に薄い桃色の横帯が3本、やや薄い黒色、赤い虹彩
⑧ヨロントカゲモドキ(絶滅) 分布;与論島






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沖縄南部のクロイワトカゲモドキ

2023-11-03 16:00:00 | 爬虫類・両生類・淡水魚

沖縄本島南部のクロイワトカゲモドキです。

南部のクロイワトカゲモドキは数が少なく生息地も限定されているため、
やんばるや本部半島ほど簡単には見つけられない感じにはなります。
それでも、何度か通って安定した産地を見つけることができました。

本部半島産に比べて色が薄く割と地味な個体が多い感じですがご覧ください。














クロイワトカゲモドキ南部産
南部産のクロイワトカゲモドキは薄い橙色と薄い黒褐色で虹彩は赤色になります。
典型的な南部のクロイワトカゲモドキは背中に薄い橙色の縦筋が1本入り、
左右の肩から後足の付け根にかけても薄い橙色の縦筋が入る感じになります。
横帯はクメ=5本やケラマ=4本と比べると全くないに等しい感じになります。
本部産との比較では南部産のほうが背中の縦筋が長い傾向にあります。

下2枚のように背面に細かな白黒のブツブツが入るだけで縦筋も横帯もない個体もいました。
おそらく、成長過程で環境に合わせて色を変化させた結果こうなったと思われます。
このような個体はやんばるに多く見られるのですが南部でも出現するんですね。
北部と南部は隔絶されているだけでもともと遺伝的には同じ集団であることが伺えますね。

沖縄本島のクロイワトカゲモドキは場所によって模様が違ったり、
同じ場所でも結構違う模様の個体がいたりしていろいろと楽しめます。
ただ、再生尾の個体が多く、先まで縞模様の完全尾にはなかなか巡り会えないのが難点です。
目標は6亜種とも完全尾の成体の写真を揃えることですか先は長いでしょうね。


★クロイワトカゲモドキの南部産、本部産、やんばる産の比較★
・体色;南部産と本部産は薄い橙色/桃色と黒褐色で南部産のほうが色が薄い傾向、
    やんばる産は更に色が薄く成体は白黒のブツブツ模様が多い
・虹彩;3つとも赤色
・横帯;南部産と本部産は横帯はないかあっても不鮮明、
    やんばる産は幼体には薄桃色の横帯があり成体になるにつれて消えていく感じ
・縦筋;南部産は背中に1本の長い縦筋、本部産は背中の縦筋は薄かったり途中で途切れたり、
    やんばる産は背中の縦筋はないかあっても短く不鮮明で背面は白黒の細かいブツブツ模様
・肩筋;南部産と本部産は両肩に縦筋があったりなかったり途切れたりいろいろ、
    やんばる産は両肩に縦筋はだいたいなくあっても不鮮明
・完全尾;南部産と本部産は稀に色のある縞模様、やんばる産はほぼ白黒の縞模様
・再生尾;3つとも白黒の斑模様で短く太い
・幼体;南部産と本部産は濃い橙色と黒色、やんばる産は黒色に桃色の横帯が4本


日本のトカゲモドキの仲間はクロイワトカゲモドキとオビトカゲモドキの2種に分類され、
更にクロイワトカゲモドキは5亜種に分類されています。
※6種を独立種とする考え方もあります。
①基亜種クロイワトカゲモドキ 分布;沖縄本島・屋我地島・瀬底島・古宇利島
・学名;Goniurosaurus kuroiwae kuroiwae 英名;Kuroiwa's ground gecko
・背中に薄い橙色/桃色の縦筋、紫地に白黒のブツブツ模様、薄い横帯など地域によりいろいろ、赤い虹彩
②亜種クメトカゲモドキ 分布;久米島
・学名;Goniurosaurus kuroiwae yamashinae 英名;Yamashina's ground gecko
・後頭部に薄黄色の横帯が1本と胴体に4本、薄い黒色、黄色い暗色の虹彩
③亜種マダラトカゲモドキ 分布;渡名喜島・伊江島
・学名;Goniurosaurus kuroiwae orientalis 英名;Spotted ground gecko
・胴体は黄色がかった薄い橙色の横帯が4本+3本、薄い黒色、赤い暗色の虹彩
④亜種ケラマトカゲモドキ 分布;渡嘉敷島・阿嘉島
・学名Goniurosaurus kuroiwae sengokui 英名;Sengoku’s ground gecko
・胴体に鮮やかな橙色の横帯が4本、濃い黒色、赤い虹彩
⑤亜種イヘヤトカゲモドキ 分布;伊平屋島
・学名;Goniurosaurus kuroiwae toyamai 英名;Toyama's ground gecko
・胴体に橙色/桃色の不規則な横帯が3~4本、濃い黒色、赤い虹彩
⑥オビトカゲモドキ 分布;徳之島
・学名;Goniurosaurus splendens 英名;Banded ground gecko
・胴体に薄い桃色の横帯が3本、やや薄い黒色、赤い虹彩
※全て捕獲・取引が禁止されているので観察・撮影だけにしましょう。






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渡嘉敷島のケラマトカゲモドキ

2023-10-27 17:00:00 | 爬虫類・両生類・淡水魚

10月に慶良間諸島の渡嘉敷島で撮ったケラマトカゲモドキです。
ケラマトカゲモドキは渡嘉敷島と阿嘉島に分布しています。
もともとは渡名喜島と伊江島のマダラトカゲモドキと同亜種とされていましたが分離独立しました。


























ケラマトカゲモドキ
日本のトカゲモドキ6亜種の中で最も色が濃く派手で美しいです。
鮮やかな蛍光オレンジ色の4本の横帯が印象的で、
濃い黒色とのコントラストが素晴らしく模様も左右対称で整っています。
模様の個体差は少ない感じでどの個体も美形でした。

本部半島産のクロイワが地面の平らなところにいるのに対して、
渡嘉敷島のケラマは岩やコンクリの壁に張り付いていることが多い感じです。
枯れ沢などのやや湿った場所にもいるみたいで習性が多少違うのかなと思います。


クロイワトカゲモドキ(本部半島産)とケラマトカゲモドキ(渡嘉敷産)の比較
・体色;クロイワは薄い橙色/桃色と黒褐色、ケラマは濃い蛍光オレンジ色と濃い黒色
・虹彩;両種とも赤色
・横帯;クロイワは横帯がないかあっても不鮮明、ケラマは胴体に鮮やかな横帯が4本
・縦筋;クロイワは背中に1本の長い縦筋、ケラマは背中に短い縦筋
・肩筋;クロイワは両肩に縦筋があったりなかったり途切れたりいろいろ、
    ケラマは両肩から後足にかけて不連続な縦筋
・完全尾;クロイワは色のある縞模様、ケラマは白黒の縞模様
・再生尾;両種とも白黒の斑模様で太く短い
・幼体;クロイワもケラマも成体より色が濃い傾向


日本のトカゲモドキの仲間はクロイワトカゲモドキとオビトカゲモドキの2種に分類され、
更にクロイワトカゲモドキは5亜種に分類されています。
※6種を独立種とする考え方もあります。
①基亜種クロイワトカゲモドキ 分布;沖縄本島・屋我地島・瀬底島・古宇利島
・学名;Goniurosaurus kuroiwae kuroiwae 英名;Kuroiwa's ground gecko
・背中に薄い橙色/桃色の縦筋、紫地に白黒のブツブツ模様、薄い横帯など地域によりいろいろ、赤い虹彩
②亜種クメトカゲモドキ 分布;久米島
・学名;Goniurosaurus kuroiwae yamashinae 英名;Yamashina's ground gecko
・後頭部に薄黄色の横帯が1本と胴体に4本、薄い黒色、黄色い暗色の虹彩
③亜種マダラトカゲモドキ 分布;渡名喜島・伊江島
・学名;Goniurosaurus kuroiwae orientalis 英名;Spotted ground gecko
・胴体は黄色がかった薄い橙色の横帯が4本+3本、薄い黒色、赤い暗色の虹彩
④亜種ケラマトカゲモドキ 分布;渡嘉敷島・阿嘉島
・学名Goniurosaurus kuroiwae sengokui 英名;Sengoku’s ground gecko
・胴体に鮮やかな橙色の横帯が4本、濃い黒色、赤い虹彩
⑤亜種イヘヤトカゲモドキ 分布;伊平屋島
・学名;Goniurosaurus kuroiwae toyamai 英名;Toyama's ground gecko
・胴体に橙色/桃色の不規則な横帯が3~4本、濃い黒色、赤い虹彩
⑥オビトカゲモドキ 分布;徳之島
・学名;Goniurosaurus splendens 英名;Banded ground gecko
・胴体に薄い桃色の横帯が3本、やや薄い黒色、赤い虹彩
※全て捕獲・取引が禁止されているので観察・撮影だけにしましょう。



★渡嘉敷島へのアクセス★
◎マリンライナーとかしき 高速船で片道40分
・那覇(泊港)→渡嘉敷港 ①9時-9時40分 ②13時-13時40分 ③16時半-17時10分
 ②はGW・7,8月の金土日、9/16-18のみ運行 ③は冬季は16時出航
・渡嘉敷港→那覇(泊港) ①10時-10時40分 ②14時-14時40分 ③17時-17時40分
 ②はGW・7,8月の金土日、9/16-18のみ運行 ③は冬季は16半時出航
※泊港の乗船場所はターミナルから海を見て一番右奥で徒歩10分ほどかかるので注意
・乗船前にネット予約が必要 出航10分前までに乗船 往復運賃4,810円+100円
◎フェリーとかしき 片道70分
・那覇(泊港)→渡嘉敷港 ①10時-11時10分
・渡嘉敷港→那覇(泊港) ①16時-17時10分(冬季は15半時出航)
・泊港の乗船場所はターミナル正面すぐ 往復運賃3,210円+100円
※渡嘉敷村船舶課 那覇連絡事務所 098-868-7541
※情報は2023年10月時点のものです。詳細は渡嘉敷村のHPでお確かめください。





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久米島のクメトカゲモドキ

2023-10-21 17:00:00 | 爬虫類・両生類・淡水魚

9月に沖縄の久米島に行ってきました。
一番の目的のクメトカゲモドキを撮ることができていい遠征になりました。


















クメトカゲモドキ
クメトカゲモドキは沖縄本島のクロイワトカゲモドキの亜種になります。
生息地は久米島のみで薄黄色と黒褐色の斑模様と黄色の虹彩が特徴です。
後頭部から後ろ足にかけて5本の黄色い横帯が規則的に入り整った印象を受けます。
幼体は成体に比べて黄色が薄く黒が濃く華奢な感じに見えます。
クロイワトカゲモドキの薄橙色/薄桃色ボディ・赤い虹彩と比較すると、
黄色が主体のクメトカゲモドキは落ち着いた雰囲気で完全に別種に見えますね。

今回は洞窟周りや林道沿いを散策し4時間で15個体ほど見つけましたが、
割と広く薄く生息している感じで思ったより少ない印象を受けました。
まあ、森に入ればもっとたくさん見られるとは思うのですがハブがいるのでね。
どの個体も尾が太く栄養状態は良好な感じだったのがよかったです。

完全尾は色の白い幼体しか撮れなかったので、
7月ぐらいの一番いい時期にもう一度行きたいなと思います。
そのときは久米島→渡名喜島と回ってマダラトカゲモドキも併せてと考えています。
(この10月に友人が渡名喜島で見事な斑模様の個体を撮っています)


★クロイワトカゲモドキ(本部半島産)とクメトカゲモドキの比較★
・体色;クロイワは薄い橙色や桃色と黒褐色、クメは薄い黄色と黒褐色
・虹彩;クロイワは赤色、クメは黄色の暗色
・横帯;クロイワは横帯がないかあっても不鮮明、クメは後頭部に1本と胴体に4本の鮮明な横帯
・縦筋;クロイワは背中に1本の長い縦筋、クメは背中に縦筋がない
・肩筋;クロイワは両肩に縦筋があったりなかったり途切れたりいろいろ、
 クメは両肩の縦筋は薄く不連続
・完全尾;クロイワは色がある縞模様、クメは白黒の縞模様
・再生尾;両種とも白黒の斑模様で太い
・幼体;クロイワは濃い橙色/桃色と黒色、クメは黄色が薄く白黒


日本のトカゲモドキの仲間はクロイワトカゲモドキとオビトカゲモドキの2種に分類され、
更にクロイワトカゲモドキは5亜種に分類されています。
※6種を独立種とする考え方もあります。
①基亜種クロイワトカゲモドキ 沖縄本島・屋我地島・瀬底島・古宇利島
・学名;Goniurosaurus kuroiwae kuroiwae 英名;Kuroiwa's ground gecko
・背中に薄い橙色/桃色の縦筋、紫地に白黒のブツブツ模様、薄い横帯など地域によりいろいろ、赤い虹彩
②亜種クメトカゲモドキ 久米島
・学名;Goniurosaurus kuroiwae yamashinae 英名;Yamashina's ground gecko
・後頭部に薄黄色の横帯が1本と胴体に4本、薄い黒色、黄色い暗色の虹彩
③亜種マダラトカゲモドキ 渡名喜島・伊江島
・学名;Goniurosaurus kuroiwae orientalis 英名;Spotted ground gecko
・胴体は黄色がかった薄い橙色の横帯が4本+3本、薄い黒色、赤い暗色の虹彩
④亜種ケラマトカゲモドキ 渡嘉敷島・阿嘉島
・学名Goniurosaurus kuroiwae sengokui 英名;Sengoku’s ground gecko
・胴体に鮮やかな橙色の横帯が4本、濃い黒色、赤い虹彩
⑤亜種イヘヤトカゲモドキ 伊平屋島
・学名;Goniurosaurus kuroiwae toyamai 英名;Toyama's ground gecko
・胴体に橙色/桃色の不規則な横帯が3~4本、濃い黒色、赤い虹彩
⑥オビトカゲモドキ 徳之島
・学名;Goniurosaurus splendens 英名;Banded ground gecko
・胴体に薄い桃色の横帯が3本、やや薄い黒色、赤い虹彩
※トカゲモドキ類は学名のゴニウロサウルスからゴニとも呼ばれています。




おまけショット



クメジマミズフナムシ
久米島だけに生息する固有種にして未記載種。
学名がないので和名もなく通称で呼ばれています。
背中の黄色のハートマークっぽい筋と青色の小さな斑点が特徴的です。
普通のフナムシとは比べるまでもなく可愛らしい姿をしています。
有名な洞窟の入口で簡単に撮ることができます。







リュウキュウルリモントンボ
森の中を散策しているときに伏流水の湧き出ているところにいました。
雌雄が連結をしていて水面の岩肌に産卵をしていました。
2頭にピントを合わせるために水面ギリギリから平行に撮るのに苦労しました。
雄の瑠璃色に対して雌の黄色が対照的で綺麗なトンボだと思います。




★久米島/渡名喜島へのアクセス★
久米商船 098-868-2686(那覇泊港ターミナル)
那覇のとまりん(泊港)から久米商船で3時間(渡名喜島経由は3時間半)
・那覇(泊港)→久米島(兼城港)①9時-12時30分 ②14時-17時
 ※①は渡名喜島を経由 ②は月曜運休
・久米島(兼城港)→那覇(泊港)①9時-12時30分 ②14時-17時
 ※①は渡名喜島を経由 ②は月曜運休、金曜のみ渡名喜島を経由し17時30分着
・船は泊港から海を見て左手奥に停泊 ターミナルから徒歩5分
 1時間前から乗船可能 15分前に乗船締め切り
・久米島往復6,560円+100円 渡名喜島往復5,230+100円
※情報は2023年10月時点のものです。詳細は久米商船のHPでお確かめください。






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やんばるの小さな毒蛇ハイ・クロイワトカゲモドキなど

2023-08-28 16:00:00 | 爬虫類・両生類・淡水魚

やんばるで運よく毒蛇ハイを撮ることができました。
ハイは5月に奄美大島で撮ったヒャンと同系統の蛇です。
これまでハイはヒャンの亜種とされていましたが最近独立種になりました。
ハイもヒャンもコブラのなかまで毒蛇ですが人を噛むことはないようです。

















ハイ
この日はやんばるでいつも泊まる安田(あだ)集落の民宿に着いた夕方にひと雨ありました。
夕食時には雨はやみ同行の友人と「ハイ撮りたいね」と言いながら食事を終えて準備開始。
8時半ごろから集落周辺を散策しクロイワトカゲモドキをいくつか見つけて撮影しました。
それから車を人の歩くぐらいの速さで転がしていると助手席の友人が「あああー、ヘビ!」との声。
慌てて車を降りてみると何と目的のハイがいるではありませんか。
場所は海岸沿いの海抜1mもないところの林床で時刻は夜9時頃です。
相当運がよかったとは思いますがあっさり見つかりびっくりでした。
トカゲモドキもハイも暗くなるとお腹を空かせて出て来るので、
夕暮れ後間もなくが動きがあっていいのかも知れませんね。

ハイの大きさは30cmぐらいで4本のオレンジと5本の黒の縦縞に一定間隔で白い輪が入ります。
顔は黒くて目立ちませんが尾が濃いオレンジ色でよく目立ちます。
捕まえるとこの尾でチクチクして抵抗する感じです。
お腹側は白地に大きな黒い斑点が並びます。(写真はありません)
印象としては奄美で撮ったヒャンよりひと回り小さく華奢な印象ですね。
時間が余ったので奥集落から林道に入り滝のところでカエルなどを撮って宿に帰りました。
(夜間のやんばるの林道に入るには通行許可証が必要です。)



参考までに今年撮った奄美大島のヒャンを載せておきます。

ヒャン@奄美大島
ハイには4本のオレンジのラインと5本の黒のラインがありますが、
ヒャンは2本のオレンジのラインと3本の黒のラインです。
ハイには細くて白い輪がありますがヒャンは太くて黒い輪です。
参考までに2023.6.1のヒャンの記事をご覧ください。
奄美大島の最終日の夜にヒャン発見!!





他にもいろいろやんばるの生き物を撮りました。





リュウキュウヤマガメ
オレンジ色の鮮やかな顔か印象的なヤマガメです。
この個体は20cmぐらいの中型個体でした。
近づくと首を引っ込めるのでそこでカメラを構えて首を出したところを撮る感じです。
歩き始めるととても早くて撮影にはなりません。










クロイワトカゲモドキ@やんばる
やんばるのトカゲモドキは色が薄く白黒で模様が不明瞭な感じがします。
本部半島の個体が赤色系の鮮やかな個体が多いのに対して地味な印象ですね。









ナミエガエル
水辺にいる大きめのカエルです。
警戒心が強くすぐに泳いで逃げてしまいます。
目の形が個性的で印象深いです。





ハナサキガエル
沖縄本島の個体はやや小さい印象があります。
相変わらず大きく飛ぶのですぐに見失います。
背中が緑色の個体はやっぱり綺麗でいいですよね。







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本部半島のクロイワトカゲモドキ

2023-08-21 18:00:00 | 爬虫類・両生類・淡水魚

沖縄本島にはクロイワトカゲモドキという地上生ヤモリの仲間がいます。
夜にトカゲモドキ狙いで散策するとたくさんいていろいろ撮れました。





































クロイワトカゲモドキ
今回行ったのは沖縄本島北部の本部半島にある城跡(グスク)周りです。
適当に車を横付けして降りて探するとすぐに見つかりました。
9時から12時の3時間ほどで30匹は見かけたかと思います。

トカゲモドキは暗くなるとゴキブリなどの虫を捕食するために出てくる感じです。
夜9時頃の早い時間帯は全く動かずゆっくり撮らせてくれる個体が多かったのですが、
深夜12時頃になるとどの個体も凄く敏感になり逃げまくるようになりました。
十分撮れたので夜更かしすることなく切り上げましたが、
撮影するなら日没後早い時間帯のほうがいいことも分かりました。

クロイワトカゲモドキは背中や尾の模様や色合いが個体によって違うので、
美しい個体や個性的な個体を探して撮るのが楽しいです。
尾が一度切れて再生した個体も独特でいい味を出しています。

紫色っぽい個体はおそらく脱皮前の個体だと思われます。
やんばるの個体は色が薄く模様も不鮮明な感じで少し地味になります。
沖縄本島南部の個体は背中の縦筋が長く鮮明な感じになります。


本部半島のクロイワトカゲモドキの特徴
・体色;薄い橙色から薄い桃色と黒褐色
・虹彩;赤色
・縦筋;背中の中央に長い縦筋が1本
・肩筋;短いかったり薄かったり途切れたりいろいろ
・横帯;基本的にないがあっても不明瞭
・完全尾;尾の先まで色の付いた5本の縞模様で細長い
・再生尾;白黒の斑模様で太く短い


日本のトカゲモドキの仲間はクロイワトカゲモドキとオビトカゲモドキの2種に分類され、
更にクロイワトカゲモドキは5亜種に分類されています。
※6種を独立種とする考え方もあります。
①基亜種クロイワトカゲモドキ 沖縄本島・屋我地島・瀬底島・古宇利島
・学名;Goniurosaurus kuroiwae kuroiwae 英名;Kuroiwa's ground gecko
・背中に薄い橙色/桃色の縦筋、紫地に白黒のブツブツ模様、薄い横帯など地域によりいろいろ、赤い虹彩
②亜種クメトカゲモドキ 久米島
・学名;Goniurosaurus kuroiwae yamashinae 英名;Yamashina's ground gecko
・後頭部に薄黄色の横帯が1本と胴体に4本、薄い黒色、黄色い暗色の虹彩
③亜種マダラトカゲモドキ 渡名喜島・伊江島
・学名;Goniurosaurus kuroiwae orientalis 英名;Spotted ground gecko
・胴体は黄色がかった薄い橙色の横帯が4本+3本、薄い黒色、赤い暗色の虹彩
④亜種ケラマトカゲモドキ 渡嘉敷島・阿嘉島
・学名Goniurosaurus kuroiwae sengokui 英名;Sengoku’s ground gecko
・胴体に鮮やかな橙色の横帯が4本、濃い黒色、赤い虹彩
⑤亜種イヘヤトカゲモドキ 伊平屋島
・学名;Goniurosaurus kuroiwae toyamai 英名;Toyama's ground gecko
・胴体に橙色/桃色の不規則な横帯が3~4本、濃い黒色、赤い虹彩
⑥オビトカゲモドキ 徳之島
・学名;Goniurosaurus splendens 英名;Banded ground gecko
・胴体に薄い桃色の横帯が3本、やや薄い黒色、赤い虹彩
※全て捕獲・取引が禁止されているので観察・撮影だけにしましょう。






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奄美大島の最終日の夜にヒャン発見!!

2023-06-01 16:00:00 | 爬虫類・両生類・淡水魚

奄美大島で撮ったヒャン(リュウキュウベニヘビ)です。








ヒャン(リュウキュウベニヘビ)
GW奄美大島の最終夜、3本のダイビングのあと宿で夕食を終えてのんびりしていました。
なぜなら外は結構な大雨で夜間散策は厳しそうな感じだったからです。
ヒャンが撮れていなかったので雨がやめば出撃しようと雨雲レーダーをチェックしながら、
ベッドでウトウトしているといつの間にか11時になっていました。
外を見ると雨は上がりそうな感じだったのでフライング気味に出撃することにしました。

自然観察の森で本ハブやヒメハブを見てアマミアオガエルの啼いている姿などを撮り、
午前1時を過ぎた頃にはまた雨が降ってきたので撤退を余儀なくされました。
宿までの道をややゆっくり流していると道路の右端にヒャンが一瞬見えました。
しかも大雨の中で2匹が交接しているのがはっきりと見えました。
大慌てで車を停めて確認すると2匹が絡まっています。
カメラを取り出して撮ろうとしますが雨が激しすぎてムリでした。
仕方なく2匹を観察ケースに収容し翌朝たっぷり撮りました。

もともとヒャンは奄美大島の基亜種ヒャン(黒バンド)、
徳之島から沖縄本島の亜種ハイ(白バンド)、
久米島や慶良間諸島の亜種クメジマハイ(バンドなし)に分類されていました。
近年、分類の研究が進み奄美大島と徳之島の個体群を種ヒャンとし、沖縄本島から久米島の個体群を独立種ハイとしています。
よくわからないのが徳之島の個体群は外見上はハイと同じなのに何故かヒャンと統合されたことです。
そして、亜種クメジマハイと呼ばれていた久米島と慶良間諸島の個体群は見た目が異なるハイに統合されたことも不思議な感じです。
まあ、遺伝的な理由で分類をしているんでしょうけどイマイチよくわからないことになったな思っています





奄美で撮ったその他の蛇なども載せておきます。

本ハブ
アオガエルを撮っている2m先でこちらをじっと見ていました。
1.5mほどの安全距離を保ってハブの自然な姿を撮影しました。
よく、棒で突っついて臨戦態勢になっているハブの写真は見ますが、
こういう自然な状態の写真のほうが自分は好きですね。






ヒメハブ
奄美自然観察の森の池にはヒメハブが10匹ぐらいいてびっくりしました。
昼間は岩の間に上手に隠れているんでしょうね。
ヒメハブは夜中じゅう出ているわけではなく深夜には隠れてしまう感じなので、
撮るなら夜9時ぐらいからのほうがよさそうです。






アカマタ
この個体はとっても小さく30cmぐらいのお子様でした。
小さくても気の強いところはアカマタらしく常に身構えてこちらを威嚇していました。
でも、とっても可愛らしかったです。





ガラスヒヴァ
この蛇は昼間に見ることが多い感じです。
長さは60cmぐらいですが細いので華奢に見えます。





アマミサソリモドキ
コレは普通種で本当にたくさんいます。
サソリにそっくりですがサソリではないみたいです。
触ると臭い液体を出すようなので触れようとは思いません。






アマミヤンマ(ヤゴ)定位
アマミヤンマは名前の通り奄美大島のヤンマです。
定位を見つけたので羽化まで撮ろうと思いましたが、
雨がきつかったのと翌日ダイビングの予定だったので定位を撮って終わりました。
いつかきちんと羽化を撮りたいと思います。






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アマミハナサキガエルなど~奄美大島のカエルたち

2023-05-28 19:00:00 | 爬虫類・両生類・淡水魚

奄美大島のカエルの代表はやはり先に紹介したアマミイシカワガエルだと思います。
ただ、それ以外のカエルたちも個性的で魅力があります。











アマミハナサキガエル
鼻先ガエルの仲間は脚が長くジャンプ力があります。
結構高く連続で飛ぶのでその気になればすぐに逃げられます。
背中の色が茶色~緑色で個体差があり見ていて楽しいカエルです。
名前の通り鼻先が尖っていてスタイリッシュなところがいいですね。







オットンガエル
太くて大きいく相撲取りのような体型のカエルです。
お腹の白さと背中の地味さが対照的ですね。
啼き声はまるでおっさんの咳払いのようで深夜の森に不気味に響きます。










アマミアオガエル
アオガエル系はどれも見た目は同じような感じですね。
樹上で啼いている姿が可愛らしくて撮り甲斐があります。
見た目は八重山や沖縄のアオガエルと同じですが微妙に啼き声が違うような気がします。







ヒメアマガエル
ほんの2.5cmぐらいの小さなカエルです。
小さいほうが寄りやすいのでついつい大きく撮ってしまいます。
雨の日の夜に足元をぴょんぴょん飛んでいましたが地味で見つけにくいカエルですね。






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美しいアマミイシカワガエル

2023-05-25 16:00:00 | 爬虫類・両生類・淡水魚

奄美大島滞在中の夜間散策で撮ったアマミイシカワガエルです。











アマミイシカワガエル
毎回行けば高確率でイシカワガエルがいてくれる小さな滝が1つあって、
今回も立派な雄が大きな声で啼いていてゆっくり撮らせてくれました。

何日間か通いましたが毎回違う位置でじっとしていていろんな表情が撮れました。
初日と2日目は滝の際にいて傘を差しながらびしょ濡れになって撮りました。
3日目は撮りやすいところにいたのでたくさん撮りました。
警戒すると頭を下げてしまいますが5分ぐらいするとまた啼き始めて姿勢もよくなります。
懐中電灯の光を赤や緑にすると警戒せず撮りやすかったです。
一番下の写真は多分雌で雨の日に林道を移動していました。




写真追加










アマミイシカワガエル
滝の個体も遠くから写せば割と周りに溶け込んでいます。
(感度を下げ過ぎて光が届いていないのもありますが)
林道で見つけた個体2つも追加しておきます。
やっぱり雨の日は活発に動くみたいですね。







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激レア!!新種登録されたアマミイボイモリ

2023-05-23 16:00:00 | 爬虫類・両生類・淡水魚

奄美大島の激レア生物アマミイボイモリです。
イボイモリは2022年に奄美大島・徳之島・請島産をアマミイボイモリとして、
沖縄本島・瀬底島・渡嘉敷島産をオキナワイボイモリとして独立させました。
奄美大島産のイボイモリは滅多に見る機会がないらしく、
2日目にして見つけたのは奇跡に近かったと思います。









アマミイボイモリ
GW奄美大島滞在の2日目、3本のダイビングを終えてから、
夕方雨上がりの奄美自然観察の森の様子を覗きに行きました。

特に何もいなかったので帰ろうとしたところ、
道路に黒いイモリが歩いているのを見つけました。
シリケンだろうと思い道路脇に移動させようと近づいてよく見ると、
何と激レアのイボイモリ様ではありませんか!!
あわててカメラとレンズを準備していろいろ撮影しました。

このアマミイボイモリ、個体差なのか手足の指先・肋骨の先端・耳や尾の縁が赤くなってます。
真っ黒のイメージがあったのでちょっとびっくりしました。
イボイモリの特徴は何といってもこの張り出した肋骨のゴツゴツした質感です。
よくゴジラっぽいと言われますが分かるような気がします。
イボイモリは黒光りするのでストロボを使わない方がいい感じで撮れますね。

また道路に出てきても困るので奄美自然観察の森に逃がしておきました。
成体になると天敵はいないようなので道路に出ず長生きしてほしいものです。









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オオサンショウウオの夜間撮影~GODOX TT350O

2021-11-22 16:00:00 | 爬虫類・両生類・淡水魚

新しく外部ストロボを買ったので試し撮りにオオサンショウウオを撮りに行きました。





オオサンショウウオ
相変わらずこの川はオオサンショウウオが多く300mほど歩けば10匹ぐらいに出会えます。
この秋は水が少なく透明度も高かったのでいい条件で撮ることができました。
オオサンショウウオは見るだけなら地元の箕面でも十分ですが、
撮るとなれば浅くて岩床が多いこの場所が一番かなと思います。

今回購入したストロボは中華製のGODOX=神牛のストロボで型番はTT350Oになります。
値段はAmazonで1万円程とリーズナブルながらスピードライトとしても使える優れものです。
型番末尾のOはOLYMPUSなどのマイクロフォーサーズ対応を示しています。
ストロボのガイドナンバーは36で光量はミドルサイズですが5m以内の近距離を撮るには十分です。
重さは200gぐらいで小型ストロボなのでミラーレスカメラとのバランスはいい感じです。
モードは「マニュアルモード」もありますが「TTL自動調光」が便利でいいと思います。
電池は単三電池2本で充電池も使えるので電池切れの心配はなさそうです。

機材/設定は以下の通りです。
カメラ;OLYMPUS OM-Ð E-Ⅿ1Ⅱ レンズ;M.ZD12-40mmF2.8
設定;ISO640 SS1/50 絞りF2.8 SS優先
ストロボ;Godox TT350O 設定;TTLオート-0.7







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ヤマカガシの幼蛇

2021-09-15 16:00:00 | 爬虫類・両生類・淡水魚

箕面にキノコを撮りに行ったら綺麗なヤマカガシの幼蛇を見つけたのでたくさん撮りました。


























ヤマカガシ幼蛇
おそらく去年の秋生まれの1年生で大きさは35cmぐらいです。
頭の大きさは小指の先ぐらいで噛まれる心配がないのでマクロでいろいろ撮りました。
ヤマカガシはよく見られる蛇ですがじっくり撮れる機会はそうないのでよかったです。
ちなみに、ヤマカガシは毒蛇なんですがこのサイズだと噛まれる心配はまずないです。





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渓流のアマミイシカワガエル

2021-05-18 16:00:00 | 爬虫類・両生類・淡水魚

奄美大島には日本一美しいと言われるアマミイシカワカエルが生息しています。
夜中の渓流を捜し歩いていくつか見つけることができました。











アマミイシカワガエル
繁殖期以外は渓流を離れる個体もいますが、
渓流で普通に暮らしている個体もたくさんいるようです。
渓流の枝沢の滝になっているところには高確率でいました。
逆に前に見かけた林道沿いの苔むした壁では1匹も見つけられずでした。
梅雨入り前だったので乾いた場所にはいなかったのかも知れません。



渓流には多数のオタマがいました。




アマミイシカワガエル幼生
数十匹のオタマジャクシ=幼生が滝の下にいました。
去年生まれの幼生で夏には上陸すると思われます。
これだけいれば、この沢の個体群は安泰でしょうね。




おまけショット

アマミハナサキガエル
雨が少なく林道が乾いていたので殆ど見かけませんでした。


アマミアオガエル
アオガエルの繁殖期は終盤でしたが鳴き声はたくさんありました。



ヌマガエル
田んぼはヌマガエルだらけでした。
狙いのハロウェルアマガエルは雨が降らないと出て来ません。


モクズガニ
沢に大きなカニが鎮座していました。






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