昨日、行きつけの料理屋に昼飯を食べに行くと、女将が私の顔を見るなり、前日に彼女の身に起きた出来事を話し始めた。
近くの銀行のATM(機械だけがあるところ)にいたところ、突然の爆音(彼女にはそう聞こえた)がして、ガラスの破片と共に車が飛び込んできたという。女将の後ろにいた2人の客をなぎ倒したワゴン車は、彼女の足元から数センチのところで止まったとのことだ。彼女は飛んできたガラスで軽傷を負っただけで済んだが、他の2人は重傷を負った。
運転していたのは45歳の女性で、下車して目にした光景に驚いたらしく、呆然としてしまったという。どうやらアクセルとブレーキを踏み間違えてパニック状態になり、突っ込んだようだ。幸い、現場から数十メートルの所に派出所があり、「爆音」を聞きつけた警察官が駆けつけてきて事後処理はスムーズに行なわれた。
今や「一億総ドライヴァー」の時代である。だが、恐ろしいことに、運転に不適格と思われる人たちも多い。車庫入れがまともに出来ないとか、バックさせるのが苦手といった技術的な問題だけではなく性格的に運転に不向きな人が実に多いのだ。これは私の個人的な意見だけではなく、自動車学校の教官からも聞いた話だ。「向いてないというよりも、明らかに運転してはいけないと思える人もいるけど、われわれも立場上ハンコを押さないわけにはいかないんですよね」と教官は言い、不適格者にも免許証を与えている事実を認めた。
女将が遭遇したこの種の事故は最近多発しているが、これもドライヴァーの利便性に目を奪われた行為の“当然の結末”であるような気がしてならない。今回事故を起こしたドライヴァーも女将の話を聞いた限りでは、運転に不向きな感じがした。
車を運転する者が一番心にとめなければならないのは、「車が人を殺してしまう凶器」であるということだ。私自身30余年運転をし続けてきたが、日常的に乗っていると、とかくその「原点」を見失いがちになっていた。ひやりとしたことは何度もあった。街中では後続車に時に煽られるほど慎重な運転を心がけていた(それなのに速度違反で何度も捕まったのはなぜかって?スミマセン、高速道路では“高速”します)にもかかわらず、通行人をはねそうになった事がある。
そして車を下りて「銀輪生活」をしている今、危なっかしい運転をしている「加害者予備軍」により頻繁に出会うようになった。ハンドルを握ると気が大きくなってしまうのか、自転車や歩行者を蹴散らすように走る車のナント多いことか。その他にもよそ見をしたりケータイで話しながら危険走行をする車など、とにかくその手の車を挙げたら枚挙にいとまがない。
これをお読みの方の中で、自分の性格に自信のない方は、一度立ち止まって考えてみることをおすすめする。「診断方法」はいくつか考えられるが、簡単なのは、ヴェテラン・ドライヴァーに頼んであなたの運転する車に一度同乗してもらい、適性を見てもらうのだ。そして、もしその方から厳しい判断をされたら、この際、ハンドルを握るのをあきらめる方向で考えていただきたい。折りしも、原油高でガソリンの値段も急騰している。家計は随分楽になるはずだ。
近くの銀行のATM(機械だけがあるところ)にいたところ、突然の爆音(彼女にはそう聞こえた)がして、ガラスの破片と共に車が飛び込んできたという。女将の後ろにいた2人の客をなぎ倒したワゴン車は、彼女の足元から数センチのところで止まったとのことだ。彼女は飛んできたガラスで軽傷を負っただけで済んだが、他の2人は重傷を負った。
運転していたのは45歳の女性で、下車して目にした光景に驚いたらしく、呆然としてしまったという。どうやらアクセルとブレーキを踏み間違えてパニック状態になり、突っ込んだようだ。幸い、現場から数十メートルの所に派出所があり、「爆音」を聞きつけた警察官が駆けつけてきて事後処理はスムーズに行なわれた。
今や「一億総ドライヴァー」の時代である。だが、恐ろしいことに、運転に不適格と思われる人たちも多い。車庫入れがまともに出来ないとか、バックさせるのが苦手といった技術的な問題だけではなく性格的に運転に不向きな人が実に多いのだ。これは私の個人的な意見だけではなく、自動車学校の教官からも聞いた話だ。「向いてないというよりも、明らかに運転してはいけないと思える人もいるけど、われわれも立場上ハンコを押さないわけにはいかないんですよね」と教官は言い、不適格者にも免許証を与えている事実を認めた。
女将が遭遇したこの種の事故は最近多発しているが、これもドライヴァーの利便性に目を奪われた行為の“当然の結末”であるような気がしてならない。今回事故を起こしたドライヴァーも女将の話を聞いた限りでは、運転に不向きな感じがした。
車を運転する者が一番心にとめなければならないのは、「車が人を殺してしまう凶器」であるということだ。私自身30余年運転をし続けてきたが、日常的に乗っていると、とかくその「原点」を見失いがちになっていた。ひやりとしたことは何度もあった。街中では後続車に時に煽られるほど慎重な運転を心がけていた(それなのに速度違反で何度も捕まったのはなぜかって?スミマセン、高速道路では“高速”します)にもかかわらず、通行人をはねそうになった事がある。
そして車を下りて「銀輪生活」をしている今、危なっかしい運転をしている「加害者予備軍」により頻繁に出会うようになった。ハンドルを握ると気が大きくなってしまうのか、自転車や歩行者を蹴散らすように走る車のナント多いことか。その他にもよそ見をしたりケータイで話しながら危険走行をする車など、とにかくその手の車を挙げたら枚挙にいとまがない。
これをお読みの方の中で、自分の性格に自信のない方は、一度立ち止まって考えてみることをおすすめする。「診断方法」はいくつか考えられるが、簡単なのは、ヴェテラン・ドライヴァーに頼んであなたの運転する車に一度同乗してもらい、適性を見てもらうのだ。そして、もしその方から厳しい判断をされたら、この際、ハンドルを握るのをあきらめる方向で考えていただきたい。折りしも、原油高でガソリンの値段も急騰している。家計は随分楽になるはずだ。