5月12日(土)レンタカーを借りて長男の運転で「あしかがフラワーパーク」へ。鹿児島の「みどり旅館」の朝食は藤棚下のテーブルだった。その色は紫だ。ところがフラワーパークはうす紅、白藤などなどさまざま。とくに80メートルもの白藤トンネルは圧巻だ。その近くを歩いていたら長男が「あのひとGさんに似ていない?」という。すぐ近くのひとはまったく違うので、そう言うと、長男が指摘する人物とは違っていた。その方向を見れば向こうもこちらを見つめている。やはりGさんだった。先日、六本木ヒルズで長男を交えて会食したテレビ朝日のディレクターだ。こういう偶然があることに驚かされた。ソフトクリームを食べていたら長女から電話。同室のマリッサが実家に戻ったので、部屋の模様替えをしているという。あと1日の授業で前期が終わると聞き、こちらもホッとする。午後2時過ぎに那須塩原温泉へと向かう。途中で渡良瀬川を通った。これが松浦亜弥の歌っていた川かというよりも、わたしにとっては都はるみさんの好んでいた歌かと思うのだった。ここまで書いて「あれっ」と疑問がわいてきた。「渡良瀬橋」という曲は、はたして渡良瀬川に架かる橋を歌っているのだろうか。それとも想い出をテーマとする一般的な作品を「渡良瀬橋」という名詞に託したのだろうか。すると作詞者と渡良瀬川に何らかのつながりがあるということになるのだが。あるいは栃木県ではなく、どこかに「渡良瀬橋」があるのかもしれない……。足利あたりの気温は27度、ここでは21度ほど。硫黄の匂いの漂ってくる部屋で読書。温泉の湯船から外を見れば、山桜が咲いていた。
加治将一さんの『幕末維新の暗号』(祥伝社)が抜群に面白い。これまでときどき眼にした写真の謎が小説スタイルで解かれていく。その写真とは幕末維新の志士たちーー坂本龍馬、西郷隆盛、高杉晋作、岩倉具視、大久保利通、中岡慎太郎、伊藤博文などなど総勢46人ーーが映っている。その中心には外国人のフルベッキと幼い息子がいる。これは「幕末英雄写真」などと名付けられて、観光地で売られてもいる。撮影者は写真家として有名な上野彦馬だという。本当にこんな群像写真があったのだろうか。わたしはどこかで最初にこの写真を見たとき、「どうせ偽物だ」と判断した。その根拠は並び方にあった。撮影者の方を向いている者もいれば、まったくあらぬ方向を見つめている者もいる。記念集合写真の構図としてはどうも不自然なのだ。そこから後世の誰かが偽造したものだと思った。だいいち坂本龍馬だとされる人物も、これまで広く知られている顔つきとはどうも違って見える。西郷隆盛も本当の肖像は存在しないなどと言われているから、この「いかつい」男が本人かどうかもわからない。そんな予断をこの本はどう解いていくのだろうか。坂本龍馬の「最後の手紙」には暗号があるという。どんな結論に向かうのだろうか。読書の楽しみを久々に味わう。
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作詞者の森高千里は九州出身ですが、ツアーか何かで渡良瀬橋を通ったときの印象を元に作詞したそうです。
つい先日、渡良瀬橋のそばに森高さんの歌碑も作られたそうです。
http://pro.cocolog-tcom.com/edu/cat4229856/
トンデモ本の類で、理解に苦しみます。