有田芳生の『酔醒漫録』

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 永田町版「痩我慢の説」

2012-04-14 10:19:19 | 参議院

4月14日(土)今日はこれから仙台へ向かう。必要があってパソコンである資料を探していたら、参議院議員になって半年目に後援会員にお送りした文書が出てきた。読み返してみて「気持ちにあまり変わりはないな」と思うと同時にさら に切迫した気持ちも重なっているようにも感じている。かといって日々の行動では深刻になるのではなく、あくまでも楽観的に進んでいくつもりだ。ここにご紹介する。

  永田町版「痩我慢の説」

            2011年1月17日  有田芳生

 

(1)参議院議員になって半年。いまの思いは「時間がないぞ」というもので す。たとえば北朝鮮による拉致問題。菅直人首相に何度か提言をし、一方で横田滋・早紀江さんたちと接触を続けています。しかしことはなかなか進みません。 6年の任期などすぐに終わってしまう感覚です。両院議員総会ではパフォーマンスで発言をする議員がいましたが、そんな姿勢はすぐにわかってしまいます。党大会でも同じこと。目立つ行動をした議員をテレビや新聞の取材者がニヤニヤしながら話を聞いているような情況では単なるエピソードで終わってしまいます。 どうやら「小沢」VS「反小沢」という構図も崩れてきたように思われます。もはやこれまで多くの議員がとってきた「寄らば大樹」の対応も政治的力にはなりにくい局面に入ったようです。政治が変化しつつあるのです。

(2)しかしいまのどんよりした永田町では、このままでは10年単位で変わっ ていかざるをえないでしょう。では何をすればいいのか。自分の課題を進めていくことだと思っています。詳しいことは黙さなければなりませんが、拉致問題ではもう少し踏み込んだ行動をしなければなりません。いずれやってくるはずの予算委員会での質問は、11月から準備をしています。テーマは「生命を守る政治」。現地を歩いた成果に立って、聞く者が物語のようにわかりやすい内容にしたいと準備をしています。たとえば、がん治療に有効な重粒子線治療施設の全国展開と技術・人材の輸出です。何度も書いてきましたが、国会活動の基本は「調査なくして発言権なし」です。

(3)あれこれの議員の姿を見ていて思うことは、福沢諭吉が書いた「痩我慢の説」をいまに活かさなければならないということです。「立国は私なり、公に非ざるなり」。「人間というもっとも基本的な価値の次元に立って考えれば、国家などは、第二義的な意味しかもたない、過渡的な存在にすぎない」(萩原延濤。藤田省三との共著「痩我慢の精神」より)。民主党内のあれこれの動向に囚われることなく、自分に課した時代の課題を実行していきます。テレビなどの取材があるわけではない地道な活動。ここに近況などをお送りするのは、そうした意図からです。どうぞこれからもよろしくお願いいたします。最後にみなさまの健康と御健勝をお祈りいたします。