有田芳生の『酔醒漫録』

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「巨木も枯れる。枝葉だけを見ていてはいけない」(大隈重信)

2010-12-28 10:32:03 | 参議院

 12月27日(火)銀座の山野楽器で買ったヘレン・メリルとクリフォード・ブラウンのジャズを聴きながら。ようやく行くことができたジム。身体を動かしたあとのいささか気だるい心地よさ。これまた久々に映画を見た。「英国王のスピーチ」は、ジョージ6世の物語。エリザベス女王の父親である。国王になるつもりもなく、吃音で悩んでいた男は、兄のエドワードが王室の認めない恋を選んで退位したため国王に。人前で語ることができるように治療をするが、いよいよ国民に語りかけなければならない局面が訪れた。ヒトラーが率いるドイツとの宣戦布告。国民や兵士に訴えなければならない……。この映画を見ていて人間の営為とは何かを思った。政治家は言葉と行動がすべてだ。とくに首相はもっと国民に語りかけるべきだ。予算編成が行われれば、私たちの暮らしがどうなるのかを具体的に説明すべきだ。「ぶら下がり」などの細切れ言葉では真意が通じない。政治部記者と短い会話。「情けないですね」というのは政治の現況だ。「こんなことになるとは思わなかった」と言われれば、残念ながらうなずくしかない。「巨木も枯れる。枝葉だけを見ていてはいけない」(大隈重信の言葉。海部俊樹『政治とカネ』、新潮新書)。