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ふるさと納税

2015-05-21 07:53:48 | 税理士
未明の雷…。

ものすごい地響きのような音で目が覚めてしまいました。

大きな被害らしきことは起きていないようで何よりでした。

さてさて。

昨日の某新聞の地方版に興味深い記事が掲載されていました。

千葉県内におけるふるさと納税の実態です。

県内でふるさと納税による寄付金控除の適用を受けた金額が1億円超。

県内のふるさと納税による寄付金による歳入額が200万円弱。

はい…。キャッシュイン200万円未満、キャッシュアウト1億円超ということです。

首都圏はどこも同じような状況のようです。

寄付に対するお礼の品物がどんどん高額化していることへの警鐘も記事になっていました。

お米や高級肉、果物など確かに地方のほうが魅力的な商品が並んでいますよねぇ…。

人口や産業で地方税の収入がアンバランスとなっていることから

このふるさと納税の制度は決して悪いことだとは思いません。

しかし、ふるさと納税による歳入と歳出のアンバランスは地方交付金で賄われているとのこと…。

そうなると、何かこの制度自体に違和感を感じてしまうのです。

そもそも、そのネーミングに違和感を感じます。

「ふるさと」の意味。
(1)生まれ育った土地。故郷(こきよう)。
(2)(比喩的に)精神的なよりどころ。
(3)古びて荒れた里。かつて都や離宮のあったところをいう。古跡。古都。
(4)かつて住んだり、訪れたりしたことのある土地。古くからなじんでいる里。
(5)自宅。我が家。宮仕え先や旅先に対していう。

強いて挙げれば(2)がそのネーミングの根拠と言えるかもしれませんが…。

「ふるさと」という言葉の本来的な意味でその寄付が行われているとは言えないように思います。

総務省のHPによるとふるさと納税の意義は以下の通りです。

第一に、納税者が寄附先を選択する制度であり、選択するからこそ、
その使われ方を考えるきっかけとなる制度であること。
それは、税に対する意識が高まり、納税の大切さを自分ごととしてとらえる貴重な機会になります。

第二に、生まれ故郷はもちろん、お世話になった地域に、
これから応援したい地域へも力になれる制度であること。
それは、人を育て、自然を守る、地方の環境を育む支援になります。

第三に、自治体が国民に取組をアピールすることでふるさと納税を呼びかけ、
自治体間の競争が進むこと。
それは、選んでもらうに相応しい、地域のあり方をあらためて考えるきっかけへとつながります。

もはやふるさと納税の制度は「第三」の目的が主になっているように思います。

その趣旨からすると、キャッシュアウト分を国から助成されるというのはすこ~し、疑問を感じてしまいます。
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