だましの現場 実態に迫る

オレオレ詐欺にはコミュニュケーションや繋がりが深いとか、金欲が無ければまず引っかからないですよね。

人との縁を深める為に声掛けは大事ですよ
ただ私もサークルで連絡役をしてますが、こまめなに平等に声掛けと言っても縁の遠い人には声がかけ難くなりますよ。

人の心は不思議なもので、ある日、突然縁の遠い人から飲み会の誘いが来たんですね。
私は「え～っ！何かの間違いでしょう？」と連絡をすると、「たまに飲まないか？」と。

私も久々に定時で仕事を上がれ、いつものBarへ。

私がマスターに「ヤツは何が目的なんだろう？」と聞いたら、マスターは「人との付き合いで先読みは縁は深まりません。相手の眼だけでなく、顔全体をよーく見ると本心が見えて来ますよ。眼だけではダメです。」と。

オレオレ詐欺も入りは声だけですものね。


＜だましの現場＞実態に迫る／１　捜査　全容解明、「分業」の壁　／北海道(毎日新聞) - goo ニュース
2015年5月3日（日）11:28
　◇逮捕者の３分の１不起訴
　オレオレ詐欺など「特殊詐欺」の被害拡大が止まらない。北海道内では昨年、２５９件約１２億５４００万円の被害が発生。今年は３月末現在で９１件約４億３７００万円に達するなど過去最悪ペースだ。詐欺組織はどのようにだまし、なぜ被害者はだまされるのか－－。事件を取り巻く当事者の視点から、特殊詐欺の実態に迫る。【三股智子】
　　現金の送り先に指定された部屋は、神奈川県平塚市に立つ３階建てビルの２階にあった。１階には飲食店などのテナントが入り、２階以上はアパートのように見える。捜査員が監視する中、部屋には複数の人間が出入りするが、夜間になると人けがない。道警特殊詐欺対策室は捜索差し押さえ許可状を請求し、着手のタイミングを待った。

　４月５日午前、配達員が部屋を訪れ、住人だという男に小包を届けた。中には現金３００万円に見せかけた紙の束が入っている。送り主は札幌市内の高齢女性。女性は数日前から「名義貸しでトラブルとなり、金融庁の調査が入る。逮捕されるのを避けるために現金が必要」などとうその電話を受けており、札幌中央署に相談していた。対策室は直ちに広域知能犯特殊事件係を投入。いわゆる「だまされたふり作戦」で容疑者検挙に挑んでいた。

　「ちょっといいですか」。しばらくしてから未開封の小包を手に部屋を出た男に、捜査員が職務質問した。２０代の男は「私設私書箱業をやっていただけ」と主張したが、家宅捜索で見つかった契約書や身分証の写しなどは偽物。部屋の中には布団１組しかなく、居住実態もなかった。対策室は「詐欺事件の共犯の可能性が高い」として、小包を受け取った男を詐欺未遂容疑で逮捕した。

　私設私書箱は、郵便物や荷物の受け取りを代行するサービスだ。詐欺組織は、私設私書箱を自称するアパートや雑居ビルの一室を現金の送り先に指定することが多い。警察庁は０６年から、特殊詐欺などに利用された住所リストを運送業者に提供し、ホームページでも公開。被害防止に活用されている。

　道内で最近急増しているのは、現金を被害者の自宅近くなどで手渡しで受け取る手口だ。３月に集中的に発生し、被害は計３１件約１億７６００万円。道警は直接現金を受け取りに現れた１６～３５歳の少年と男計５人を詐欺や詐欺未遂容疑で逮捕した。対策室は複数の詐欺組織が道内に受け取り役を送り込んだと見ている。「詐欺組織は分業が進み、人間関係も希薄。全国的にも検挙されるのは末端の現金受け取り役がほとんどだが、中枢を押さえないと全容解明は難しい」と、捜査関係者は打ち明ける。

　逮捕後にも課題は残る。詐欺組織の中には事前に逮捕時の対応をレクチャーするなど検挙逃れ対策をとるものもある。被害金受け取り役の場合、詐欺行為の全体像と関与の認識を立証することが壁となり、逮捕された容疑者のおよそ３分の１が起訴されないという。平塚市で逮捕された男は２４日、札幌地検が処分保留で釈放した。地検は処分理由を明らかにしていない。

　対策室の近藤邦彦室長は「詐欺組織は次々に新たなだましの手口や検挙逃れの手口を生み出す。我々はだまし合いに先行するため捜査方法を駆使し、詐欺組織に処罰を受けさせるよう力を尽くすだけ」と話した。＝つづく