スマホ普及もなんの…手帳人気健在 素早く手軽、一覧性も向上
12月13日 14:00北海道新聞
今年も残り1カ月を切り、札幌市内の文具店では、来年の手帳売り場が活気づいている。スマートフォン(スマホ)やタブレット端末で予定を管理する人が増える中、手帳人気は健在だ。長期的な予定がひと目で分かる一覧性が向上したものや、食事や趣味などの記録性を重視したものが特に注目を集めている。
「ここ数年、予定はタブレット端末で管理していたが、突然データが消えてしまって…。紙の手帳も必要だと痛感した」。大丸藤井セントラルで手帳を探していた中央区の男性理容師(33)は苦笑いした。
手帳販売大手の日本能率協会マネジメントセンター(東京)によると、同社が市販する手帳の発行部数は2007年の510万冊から昨年は680万冊に増えた。「スマホは電源を入れたりアプリを立ち上げたりと手間がかかる。サッと記入できる手帳の良さが見直されている」と説明する。
大丸藤井セントラルの担当者も「スケジュール管理は、プライベートはスマホで、仕事は手帳で、と使い分ける人が多い」と話す。「素早く、手軽に」という手帳の特徴を最大限に生かした商品が今年は特に人気で、折りたたまれたページを広げると年・月・週を同時に見られる「モーメントプランナー」(2376円)が売れているという。