情報
作者: Lisa Kleypas
ジャンル:恋愛
種類:ペーパーバック 一般書
YL:6.5
ページ数:371ページ
語数:106850語
お気に入り度:☆☆☆☆
ストーリー
1820年、London。そのエキセントリックな言動で、いつも周囲に衝撃を与えるLily Lawson。そのため長年家族とも疎遠になっていた。
ある日、そんな彼女のもとを訪ねてきたのはLilyの妹Penelopeに思いを寄せているZacharyだった。彼が言うにはPenelopeが両親の意向で裕福なLord Alex Raifordと結婚させられるという。Penelopeも内心Zacharyを愛しているのだ。Lord Raifordと結婚したいはずがない。ZacharyはLilyに冷徹なLord Raifordとの結婚を阻止してほしいというのだ。
妹がそんな男と結婚して不幸になるのは許せないと思ったLilyは二人の結婚を断固邪魔すべく、Lord Alex Raifordの屋敷へ乗り込んでいく。
お互い鼻持ちならないという印象からあからさまに激しく対立する二人だったが・・・。
感想
勝気で破天荒なLily。結婚の邪魔をするというより、感じの悪い印象のAlexと激しく対立します。Alexも従順なPenelopeとは正反対のLilyに反感。とはいっても恋に落ちるんですけどね。
お互い気があるのかな、と思えば反発し、くっつくのかな、と思えば対立し、やられたらやり返す、挑発なのか、誘惑なのか、みたいな前半。それが結構面白いです。
でも問題は二人がそれぞれ悲しい過去を引きずっていること。それを解決しないでは前に進めない感じ。Alexがかたくなで、冷たい印象なのは悲しい過去が原因。Lilyは自分の抱えている秘密を嫌われると思ってAlexに話そうとはしません。Alexはそんなに了見の狭い男じゃなんだけど・・・やきもき。でもAlexは辛抱強く待つんですねぇ、問い詰めたりせず。えらい。
自分の帽子を取りに川にドボンするようなLilyが後半は少しおとなしくなってしまう感じが残念なんですが、もともと普通の女性だったLily、悲しい過去が彼女を変えてしまっていて、少々痛々しいところもあります。
性描写は去年読んだ同作家の『Lady Shopia's Lover』('09/11/2)より控え目で、少なめよ。