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《欲望の翼》ロケ地など



コメント欄のfortunaさんの《欲望の翼》の感想を読んで
また見たくなって2回も夜中に見てしまいました。
今回見ているうちに、以前ちょっと気になったところがあったのを思い出して
『張國榮的電影世界』の《欲望の翼》記事を読んで、
出ていた地名など書き出して検索にかけてみました。

《欲望の翼》では後半、旭仔が実母を探す場面でフィリピンロケが行われています。
『張國榮的電影世界』に書かれている撮影の取材記録では
90年11月28日(星期三)から12月5日(星期三)までの8日間行われたようですが
12月15日から香港で公開されていたと思うので、
王家衛作品としてはこの頃からギリギリまで撮影編集されていたのですね。
それ以前の89年から撮影は始められていたようで、
劉徳華は3か月も九龍城寨で撮影していたのですがこれもボツになったようです。
その後当初ゲスト出演扱いだった張國榮の旭仔を主にして
撮影が進められていったとのこと。

フィリピンロケ地
◆Calamba火車站:ここは列車の中のシーンを撮影したのか?
まだよくわからない。調査中です。

◆マニラの市場・Tutuban火車站:ここでは偽造パスポートの取引から引き起こされた
乱闘シーンの撮影のようです。

駅舎は1832年に建設された古いもので撮影当時すでに使われておらず、
二階の荒れ果てた食堂のホールを食堂に再現して撮影した模様。
旧駅舎など残っているらしいので、検索してみましょう。

映画のシーン










Googleマップで検索すると↓がhit。
現在はここより北の方にホームなどがあり、
ここは市場とつながった建物になっているようです。
この赤いトタン屋根は上の映画での旭仔と超仔が逃走するシーンの場所に似ています。
※gooブログにはまだ直接Googleマップが貼れないので
画像として航空写真を貼ってみました。



↓これが市場の夜の画像ですが窓などが乱闘シーンのホールの造作と似ています。



◆Villa Escudero:実母の家の設定。現在もリゾート地の中にあるようです。
建物は教会とミュージアムで、実母の家はミュージアムが使われたようです。

住所:San Pablo, Laguna, Philippines

↓映画のシーン。右の中央より上に小さく旭仔の姿が映っています。
周りはヤシの木が並木のように植えられています。


↓これが実際のミュージアムと庭園。
壁の色も庭園も撮影当時とほとんど変わらない。
ここならわかりやすいので、探索も可能かもしれません。

※以前、マカオでこことよく似た建物が生母の家として撮影に使われたのでは?
と、思っていたことがあったのですが
(ブログの旅行記でもちらっと書いてます。ここ
それは間違いであったと判明。
マカオはポルトガル、フィリピンはスペインの植民地ということで、
コロニアル風の建物の様式や色がよく似ていますから。



↓白いフェンスの前には戦車のオブジェ。建物やフェンスのデコレーションは
スペインの植民地だったせいかコロニアル風。
戦車の右上の門扉の上のデコレーションは小さいですが上の映画のシーンと同じで変わっていません。


↓この印象的なシーン。
旭仔が母親の視線を感じながらも毅然として後ろを振り向かなかった場面。
ここのヤシの木もタイトルバックのジャングル同様強く心に残りました。
これもたぶんVilla Escuderoの中で撮影されたようです。




さて『張國榮的電影世界1』で気になった↓の写真。レスリーの隣の人形は何?
レスリーがすごくポーズを決めているのですが、横の人形が笑いを誘いますね~



↓今でもVilla Escuderoの中にこんな人形が庭園に飾ってあるようです。下2枚の画像参照。
昔のプランテーション農園の様子を再現しているのでしょうか?




以上《欲望の翼》フィリピンロケ地について、でした。
ちなみにロケ地をマップでたどると
高速1号線沿いに南下しながらロケをしたのでしょうか?



フィリピンロケではその他に、
マニラ市の唐人街(超仔や旭仔、ミミが泊まったホテルなどのシーン)や
Balicbic Bridgeという鉄橋でロケをしています。今のところ場所が不明です。
Balicbic Bridgeでの撮影シーンは空撮をしたようです。
使われたのは↓のシーンか?


フィリピンロケで判明しているところは上に記したところですが
誰かフィリピンに行って検証してくれませんか(爆)
管理人は香港で手一杯なんです~。
フィリピンに行かれた方は管理人までお知らせください、って他力本願です。


最後に旭仔が生まれた病院は『東華東院』らしいのですが
ここは蘇麗珍のサッカー場の南華スタジアム
(残念ながら撮影当時のスタジアムは建て替えられたそうですが)から近いです。





以上、『張國榮的電影世界1』をよく読み込んでいればわかる事なのですが
管理人の備忘録として記録しておきます。
コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
参考になります (fortuna)
2009-01-22 16:40:39
亜美さんこんにちは。今回も読ませていただきました。映画を見た後で比較的記憶が新しい状態だったので、ロケ地に関する情報はとても参考になりました。乱闘シーンに使われた駅舎の食堂は、個人的に心引かれた場所の1つです。私は「張國榮的電影世界」を持っていないのでわからないのですが、レスリーの映画に関する事柄が収録されてる本のようですね?写真もたくさんあるようで、今回ブログにあったレスリーの隣の人形が、ちょっとトニー・レオンのように感じたのは多分私だけ・・・?またお邪魔します。
 
 
 
fortunaさん (亜美)
2009-01-22 22:30:38
『張國榮的電影世界』は香港の映画雑誌で長く発行されていた「電影双周刊」(現在は紙媒体は廃刊)の出版社がレスリー出演作を年代順にすべて網羅して編集した、資料的にも貴重な3巻からなる本です。各出演作品に関する基本的な資料はもとより、取材、インタビュー、批評、などの報道記事資料や写真が豊富に掲載されています。もちろん中文なのですが、よくよく読めばある程度は理解できます。ロケ地を探すのにはとても役立っています。《欲望の翼》はこれの第1巻に記事があります。タイトルで検索すると今でもネット通販などで買えると思います。ちらほらと品切れのところもあるようですがあちこちで販売されているので、もしお近くに中華系ショップなどありましたら問い合わせてみるといいかもしれません。

あの人形、なんだか茫洋としているような儚いようなそんな感じがしますね。でもずっと「あれはなんなのだ?」と疑問に思っていたのでfortunaさんのコメントがきっかけで本を読み直し、検索して良かったです。謎が解けました(笑)
 
 
 
そうそう (亜美)
2009-01-22 22:39:35
あの駅の上の食堂、いい感じでしたね~
映画シーンをキャプチャした画像を細かく観ると
カーテンやテーブルクロスや、料理を入れてある木製のショーケースがとっても素敵なんです。
以前も《欲望の翼》に出てくる食器や家具やインテリアについて熱く語ってる(笑)記事をエントリしていたのですが、今回も美術の張叔平のセンスにやられてしまいました。義母の部屋や旭仔の部屋も画面に映るたびに一時停止して眺め倒していました(笑)
 
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