第29屆香港電影金像獎をRTHKストリーミングとTwitterで



昨日の夜は第29屆香港電影金像獎のRTHKによる音声ストリーミングと
Twitterの#hkfa #hkkinzou(ハッシュタグ)によるつぶやきによって
とても楽しい時間を過ごせました。
たまたま途中まではしっかり集中して聞くことができたので満足でした。
途中家事で離脱したりまた戻ったりしながら、
長時間PCの前にいたのは久しぶりのような気がします。

結果についてはもにかるさんのHongKong Addict Blog に詳細が載っています。



■「最佳男配角獎」:謝霆鋒《十月圍城》



わあ、この赤で統一したサングラスや衣装は!と初めは思いましたが、
香港人(中国人)にとっての勝負服なんですね。レスリーのファンミを思い出しましたわ。
タイガー・ウッズを思い出すよりスムーズでした。
そして当日のベストドレッサー賞も何韻詩と共に受賞していました。
すっかりおとなになって、パパにもなって、これからも俳優として円熟して行くでしょう。
この世代の俳優陣が少ない香港電影界では貴重です。
今後もいい作品に恵まれてそれを日本で見ることができるように願います。


■「新晉導演獎」:張經緯《音樂人生》



新人監督賞受賞あめでとうございます。「最佳音響效果」にも奥様の五條秀美さんと
一緒にノミネートされていましたがこちらは残念ながら受奨ならず。
奥様とは監督がアメリカに留学中に知り合ったとか。ともに音楽を学んでいましたが
奥様の才能に驚き監督自身は音楽の道をやめて文学や劇作などに進まれたということを
友人から聞いていました。そして《音樂人生》では奥様も一緒にお仕事をされたのですね。
次の作品が楽しみです。そして《音樂人生》も日本でより多くの人に見てほしい作品です。
大阪アジアン映画祭参加作品。


■「最佳導演獎」:陳森《十月圍城》



監督の感極まったスピーチが印象的でした。
日本的に表現すれば苦節10年、
幾多の困難を乗り越えてやっと完成した作品で最優秀監督賞をもらった監督は泣いていました。
《十月圍城》は10年前に計画された時には
レスリーにも出演のオファーがされていたと聞いています。


■「最佳電影獎」:《十月圍城》



プロデューサーの陳可辛監督の挨拶、
大陸側の制作陣や途中で制作の手助けをしていた劉偉強監督(スマートになってる!)
後ろはプレゼンターのスタンリー・クワン監督とテレサ・モウ。
この作品は個人的には日本で受ける題材だと思っています。
孫文自体が日本ともかかわりがあって知名度が高いし、その周りの護衛陣と暗殺者の
息をのむ緊迫感、護衛の人たちの大半が市井の人たち、というのもいいです。
胡軍の悪役ってのも、いやだけど(笑)似合っていて怖いのです。


■「最佳男主角獎」:任達華《歲月神偷》
 「最佳女主角獎」:惠英紅《心魔(心の魔)》



任達華は2作品でノミネート、役柄はがらりと違うようです。《歲月神偷》は未見なので
比べることはできませんが、《天水圍的夜與霧》の役はちょっと怖くて。

惠英紅は《心魔(心の魔)》 で第1回の《長輩》での最佳女主角獎以来の受奨。
彼女も感極まって泣いていました。
《心魔(心の魔)》は東京国際映画祭で見たのですが、これは心理的に怖い作品でした、
見た後でじわっと怖くなるような。
でも第1回の受賞から28年たっているなんて、女優さんってきれいです。
香港ではこのくらいの年齢になると女優さんの出演作がぐっと少なくなるようですが
これからは新鮮な趣の香港映画で彼女の出られる作品が増えてきたら面白いと思います。


■最佳男主角獎プレゼンターの張震と舒淇



張震の広東語、席をはずしていて聞かれなかった(涙)舒淇に広東語褒められていたらしい。


■終身成就獎:劉家良 



香港映画の武術指導や監督として長年功労してきたことに対する受奨。
で、お隣にいるのが奥様の翁静晶。レスリーファンならこの名前は記憶にあると思います。
楊過與小龍女(レスリー・チャンの神鳥英雄伝)》1982年で共演。
小龍女役です。面影ありますね。他に《喝采》《第一次》でも共演。

劉家良が1935年生まれ、翁静晶は1964年生まれ、歳の差29歳すごいですね。
翁静晶が14歳で出会って20歳で結婚したとか。
20歳ということは1984年だから《楊過與小龍女》の2年後には結婚したことに。
だからそれ以降出演作がなくて引退状態だったのです。
そして《楊過與小龍女》の時は18歳だったということにびっくり。
小龍女は年下のそれも弟子である楊過と恋に落ちて悩む、という設定なので
しっかり年上の女優さんだとばかり思ってました。見た目も落ち着いていたし。
レスリーが童顔で共演女優さんの方が年上に見える、ってのは良くあることですが(^_^;)

そういえば《楊過與小龍女》撮影中に、劉家良に二人は助けてもらった事があるらしい。
これも翁静晶が出演していたからでしょう。ソースはsina comのこちら




金像奨の結果だけを見ると事前の予想通り《十月圍城》の圧勝のようでしたが
細かく見ると《歲月神偷》《竊聽風雲》《意外》《音樂人生》《心魔》《風雲Ⅱ》など
純粋な香港映画も息を吹き返しつつあるようだし
(《心魔》はマレーシア・香港・韓国の合作映画だが)
大陸との合作も歴史時代劇大作やCG多用の作品ではなく、登場人物の心理を表した作品、
香港映画のいいところを大陸の資本で大規模なセットを使って撮影した《十月圍城》
というのが今年度の収穫ではないでしょうか?

惜しいのは《十月圍城》のセットを香港に作らなかったこと。
上海の上海影視樂園には昔の外灘のセットがありますが、上海の街と見比べることができて
観光客には興味を引き付ける趣があります。
孫文の時代の香港を香港に再現すれば、新しい観光資源となるのではないかと。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
嬉しい ()
2010-04-21 15:50:21
《十月圍城》が、たくさん受賞して良かった。

ヤムヤムもニコの受賞も、とっても嬉しい。

《十月圍城》字幕付で観る日が来ることをひたすら待つ。
 
 
 
竹さん (亜美)
2010-04-21 18:00:34
ニコは本当に良かった。
《十月圍城》は監督はじめ皆さんの苦労が
Nスペでも垣間見られたし、
日本で字幕付きで見たいですね。

ヤムヤムは2本でのノミニーだから
票が割れるかと思ってたけど強かったです。
今一番ノッてる俳優と言ってもよいかも。

 
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