本日、快晴。

映画中心雑記。後ろ向きなポジティブが売りです。

裁判長!ここは懲役4年でどうすか【映画】

2010年11月23日 | 【映画】
「裁判長!ここは懲役4年でどうすか 」
http://blog.goo.ne.jp/analogue-tanako/e/155f8b77ef45b09af25ebbef402d9fcb

「裁判長!これで執行猶予は甘くないすか」
http://blog.goo.ne.jp/analogue-tanako/e/7936db44965e6617da20033f315713f4


原作…というか元ネタはエッセイです。
上記どちらも、読み物として非常に面白いです。おすすめです。

でも映画は正直微妙でした。わはは。



まず。

そもそも、元ネタがエッセイで、
且つ、オムニバス(一話完結型??)になっているため、
映画としてのプロットと形式が違う。
だから、それに無理やり浅い設定をつけたって、
いまいち観客がストーリーに入り切れないんだと思う。
だから、鈴木砂羽が、変なオバサンで終わってしまうんだと思う。

あと。
原作は、著者の、一般人目線なツッコミが秀逸だったので、
テンポよく読めて面白かったんだけど、
映像にすると、エピソードが薄い。浅い。
ある程度好き勝手言えるエッセイとは少し違って、
映像は色々と制限されてしまうのも分かるので、仕方ないんだけど。
それでも、映画の演出とか表現方法は上手だったんですよ。
設楽の表情とか目線で、見せるツッコミは特に良かった。
だからこそエピソードで、もっともっとボケて欲しかったんだけどなあ。

そして脚本。
“ウォッチメン”という裁判傍聴マニア集団の発想は良いし、
キャラクターもそれなりに立っているんだけど、
裁判エピソードの中で、それがあんまり活かせてないのが残念。
折角、良い裁判ネタを題材にしているのに、
それをあんまり面白く(面白い、というのも不謹慎ではあるけど…)
描けてないのが本当に残念。
被告とか、裁判長とか、弁護士に検事。
それぞれに個性があり、それを表現出来ているのに、
何かいまいち、爆笑が来ない。何と言う勿体なさ。
裁判は人間ドラマなんだ、というのならば、
もっと深く掘り下げる方が伝わるのではないだろうか。

あとちょっと気になったのは、
脚本がいきなりブツ切りで終わったり、と構成が斬新。
良いか悪いかは、個人の好みだと思いますが、
あたしは映画としてあんまりだったかな。
最後どういう風に終わらせたらいいか分かんなくなって投げた、みたいに見えたし。


ちなみに。
役者陣については、あまり不満はないです。
バナナマン設楽については、きっと普通さが良かったんだと思う。
変に個性がなく、一般人としておかしなところに絶妙にツッコミを入れられる人物として、
とても適任でした。演技もまぁまぁ。
ウォッチメンの面々は、全員良いです。行き過ぎた個性もこの映画ではアリ。

然しながら、ただ一人。どうしても解せないのが、片瀬那奈。
マドンナ的・超美人検事。いいんですよ。適役だと思うんですけどね…。
それ以前に滑舌にだいぶ問題がある方だと思うので、
笑っちゃうんですよねー。裁判シーンで。こっちが。
(相方と二人で同じとこで吹き出しちゃったんす。全然笑うシーンじゃないのに。)
ビジュアル完璧なのに勿体ないなー。
嫌いじゃないんですけど、この人が出てると、どうも見る気なくなるんだよね。。。



ここまで書いてると、
あたしはこの映画あんまり好きじゃなかったんだと思います。
ただ、題材と着想とキャラクターは悪くないので、
形を変えれば面白いコンテンツになったんじゃないかと。

2時間の特別番組でコント仕立てとかの方が楽しめるんじゃないかなぁ。
せっかくバナナマン使ってるし、日村も良い味出してるし、
昨今のつまんないバラエティよりも余程面白くなると思うのに。
ドラマ(向井君主演でやってましたが酷かったっす。)とか映画を選んだ時点で、
すでに選択を誤っていたのかなと。

と、同時に。
文字の力、文章の力を再認識しました。
活字だからこそ、あの原作エッセイが面白かったんだなぁと。
北尾トロという人の才能を実感しましたね。


なんでもかんでも、メディアミックスが成功する訳じゃない、という
顕著な例だと思います。
てか、エッセイは映像化するには難しいよね。

迷ってる方は、TV放映でいいと思います。
でも、果たしてやるかな(笑)。

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