ありのまま。あむのまま。

次男のあむあむは、知的障害・水頭症・てんかんなどを持つ男の子。わいわいどたばた、賑やかな我が家の日常♪

「トガニ 幼き瞳の告発」

2012年09月06日 | 障害・福祉・人について
先週末、新宿で「トガニ 幼き瞳の告発」を見てきた。

公式サイトは、こちら

※以下、ネタバレを含みます

韓国の聾学校(寄宿舎)で、
2000年から6年もの間、実際に行われていた、
教師から生徒への虐待をえがいた映画。

これでもかというぐらいの、目を覆いたくなるようなシーンの連続で、
悲しい、のではなく、苦しくて、
知らず知らずのうちに、涙が出ていた。

夕方の割と遅い時間帯だったにも関わらず
30人ぐらいは入っていたのだけれど、
エンドロールが流れても、誰一人として、立つ人がいなかった。

たぶん、皆さん、私と同じく、放心&虚脱状態だったのでは。


しかも、虐待をしていた教師たちは、警察とも癒着していた。

新任の教師が子供たちを守るため、告発を決意したけれど、
教師たちは、司法さえも取り込んで味方につけてしまい、
さらに、金に物を言わせて、被害生徒の保護者からの示談を得てしまう。

その結果、裁判の結果は、
1年間の執行猶予がついた、6ヶ月の懲役刑という、軽すぎる判決・・・。


あまりにも理不尽な結末に、呆然としながらも
怒りが止まらなかった。



でも、その後、この映画が公開された影響で
市民たちが署名活動などを展開し、事件も再捜査となったそうだ。

その結果、障害者への虐待を禁止する
別名「トガニ法」とも言われる法律が制定され、
学校も廃校。

加害者には、12年の実刑が言い渡されたそうだ。





そして、映画を見終わって数日後。
さらに衝撃を受けることがあった。

知人から見せてもらった、パンフレットに、
日本で起こった、同様の虐待事件に関して掲載されていたからだ。


その事件とは、「恩寵園事件(おんちょうえんじけん)」である。

千葉県船橋市の児童養護施設『恩寵園』では、
身体的虐待、性的虐待など様々な虐待が日常的に行われていたそうだ。

それが表面化したのは、1995年8月。


私が衝撃を受けたのは、主に二つの理由から。

・日本でも、こんなにひどい虐待があったこと。

・それを、自分が、全く知らなかったこと。
 (事件の発覚当時、私は、大学2年生。
  同じ関東地方に住んでいて、
  しかも、福祉系のサークルに入っていた)


どうにも引っかかったので、
恩寵園事件に関する本を、現在、読み進めている。

※「養護施設の児童虐待 たちあがった子どもたち」
  恩寵園の子どもたちを支える会 編

  明石書店


「トガニ」と同様、この恩寵園事件でも、
虐待を受けた子供たちが勇気を振り絞って
大人たちや識者、権力者たちに訴えたにも関わらず、
始めは、まともに取り合ってもらえなかったらしい。


・・・お役所のことなかれ主義?

・・・臭いものには、蓋?


日本って、そんな国だったの?!




またまた話は変わるけれど、
先日、あむあむの特別支援学校から
障害者虐待禁止法に関する、講演会のパンフレットが配られた。

この法律は、2011年6月に成立し、12年10月施行されることになっている。

この法が成立した背景には、
障害者への虐待事件が後を絶たないという事実があるそうだ。




先ほど、この講演会に申し込んだ。

障害を持つ子の母としても、
弱者への虐待は、決して、対岸の火事ではない。



私に何が出来るというわけでもないかもしれないけれど。



とにかく、無関心では、いけないと思う。







ランキングに参加しています。
よろしかったら、応援クリックお願いします。

古い記事にでもかまいませんので、
コメントも、お気軽にお寄せくださいね♪
にほんブログ村 子育てブログ 障害児育児へ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿