黄紙に注意! 鳶ブログ

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シーズン制の移行を考える

2008-10-06 23:30:14 | サッカー一般
日本サッカー協会 犬飼基昭会長がJFAの公式HP上にあるコラム「芝生で語ろう」で秋春制移行について述べている。

シーズン制の移行を考える

私個人は秋春制について、現段階では反対でも賛成でもない。

まだ考慮中。メリットもあればデメリットも大きいのだ。

この問題は、Jリーグを題材として取り上げられているが、日本サッカー協会の会長という立場でコメントしている以上、これは全てのカテゴリーに関係してくると見ていいだろう。

1種だけでなく多くのカテゴリーの選手が日本の教育制度に準じているのだから、4月を年度始めにした方が日本の文化的には分かりやすい。
Jリーグだけを秋春制にすることは、選手の流動性や大会運営上、物理的に難しい。

だから、たぶん、会長はJリーグを秋春制にすると言っているわけではない。

「猛暑の影響と危険性」、これが日本のサッカー文化を低下させていると考えているわけだ。

雷での事故の例え話をしているように、小学生から大人まで全ての、夏はサッカーは不適な季節なので、お休み期間。冬にもっとサッカーをしましょうよ、と言っているのである。
(ちなみに雪の降る地方は、雪が降る前に落雷があるので、夏より怖いのであるが、そんなこと一般に知られていないので、雷は夏のものと述べられている。)

会長はヨーロッパをドイツやイングランド以南のリーグと捉えているが、雪の降る地方である北欧やロシアのリーグは春秋制なので、一括りに語るのはちょっと言葉足らずだ。

「秋春制シーズンのメリット」は実は結構あるのかもしれない。
外国人選手は移籍シーズンがあるので、これは調整しやすい。今はやりにくい。

「秋春制シーズンのデメリット」、これがあるから「秋春制を導入するにあたってクリアすべき課題」を例示している。

・雪国のクラブチームにとっての冬場の練習場の確保
・試合は、降雪期となる2月のホーム戦をアウェイにもっていくなどの対策が可能
・降雪期はグラウンドが使えなくなる 屋内施設や屋根付きグラウンドが必要
・観客に対する寒冷対策も重要
・インフラの整備については、自治体の理解や協力が不可欠

財政難の折、自治体の協力をどこまで得られるのか、大いに疑問である。ここら辺のノウハウをさらに具体的に述べて欲しい。



「ヨーロッパの国々では、観客席に熱線を通したり、屋根から温風を出すといった対策がとられていますが、冷房設備を完備するよりは、暖房対策の方がはるかに低コストでできるので、採算が合うという見通しを明確に示せれば、改修に動き出す自治体もあるかもしれません。」

冷房より暖房の方が低コスト、この辺は専門家じゃないので分からないのだけど、屋外スポーツ施設の暖房って、たぶん観客席に温風を出すことを考えているみたいだけど、ノルウェーとかスウェーデンとかロシアの人はそんなもんで耐えられているのだろうか?



「2002年のワールドカップ開催から6年が経ち、スタジアム施設を見直す時期でもありますから検討の余地は十分あるはずです。」

これは同感。スタジアムの改修だけのことを言っている。日本のスタジアムのほとんど全ては公共施設だから、何らかのアクションを起こさないと改修はされない。


「雪国のクラブの問題に加え、決算期や学校の年度の問題、社会人リーグや学生リーグなどの環境面を考え、シーズンの移行に慎重論が多いのも事実です。」

一番の問題は、たぶんこれ。アマチュア選手の問題。
ユースやクラブチームは実は柔軟に対応できそうなんだけど、中学や高校の部活は入部直後はシーズン中になる。

夏に大会を組まないようにするには、年間スケジュールを大幅に変更しないといけない。(菅平で大会をする分にはちょうど良い季節だと思うけど)

参考になるスケジュールはラグビーかな。

個人的に意見ではあるが、天皇杯の3回戦以降を1月にして、決勝を2月の終わりか3月にするとスケジュールは立てやすくなるんじゃないかと思う。
JFAも少し譲歩しないと絶対にできないと思うぞ。
そもそも元旦に役員総動員の大会はちょっときついと毎年思っている。


最後にドイツのブンデスリーガを例に取ると、秋春制と言っても、開幕は8月15日のお盆頃。だから日本の風土的には暑いと思うし、それだと7月下旬にはキャンプを張るので、これまた暑さとの戦いになる。
7月・8月を避けたいのなら開幕を9月にしないと暑さ対策にはならないね。
でもそうなると例えばJリーグの1部などは、チーム数を16チーム程度に削減しないとウィンターブレーク入れるとなると翌年5月までに収まらなくなる。
リーグの価値を上げるにはちょうど良いかもしれないけれど、入場料収入減の問題は残る。


興行的に小中学校の夏休みの影響が出ると言う人がいるけど、これはある意味正解。
でも、犬飼氏は埼玉県の教育委員でもあって、その辺は誰よりも詳しい。
今は学校二学期制が主流なんで、夏休みが短くなってお盆過ぎには学校。
秋休みや週休二日制で影響は少ないと考えているんだろうな。


新潟市に神戸にあるホムスタ・ウィングスタジアムを建設するだけの財政的な余裕があるだろうか?
県庁の隣にある空き地にでも建てたら、アルビの事務所にも近く、街中で、画期的なんだけどな。


まだ、この問題は調べてみないと分からないことだらけ。



最後に逆提案。

日本の社会システム上、近々、秋春制の理解が得られなかった場合、Jリーグの選手会なんかも夏の消耗が気になっているのなら、

相撲の巡業みたいに、7月中旬から8月中旬までの期間、Jリーグのリーグ戦全てを北海道の各都市で集中開催したらどうかな?

雪国のチームは1・2月はアウェーにするば良い、って考えているんだったら、同じことでしょ。


3~4試合 ×(9+7~8) 試合 くらいになるかな。


運び方次第で相当な話題になると思うし、お金は地元に落とすと思うんで地元の協力も得られると思うだ。
夏休みだからサポーターも行きやすいでしょ。
北海道もやっぱり夏は暑いのかな?

もちろん、北海道各所でやるには、会場となるスタジアムの改修が必要だけど、それこそ街に人を呼び込めるんだった、やるんじゃないの?

施設の改修に目が行きがちだけど、日本が縦に長い国という特性を利用することも一つの手じゃないかな?