本能寺の変 「明智憲三郎的世界 天下布文!」

『本能寺の変 431年目の真実』著者の公式ブログです。
通説・俗説・虚説に惑わされない「真実」の世界を探究します。

大河ドラマ「江」の歴史捜査6余談の続き:龍馬伝と龍馬史

2011年11月06日 | 大河ドラマ「江」の歴史捜査
【2011年11月6日追記】
 本日、ブログの読者からのコメントで私が磯田道史氏著『龍馬史』を推薦する記事をブログに書いていたことに気付きました。大変残念なことですが、以下に書いた2月16日記事の内容を一旦留保させていただきます。
 何故ならば、筆者の磯田氏が2011年10月20日のテレビ番組で発言した内容が驚くべきことに「軍記物依存」であったからです。江戸時代の物語である軍記物に史実としての証拠能力はないという基本的な理解を欠いている人物が果たして近年の歴史に対して正しい史料評価を行ったのか疑問とせざるを得ません。番組での発言については下記のページを参照してください。
 ★ NHK・BS歴史館「本能寺の変の謎」10月20日放送

 
 藤本正行氏に続いて磯田道史氏にも期待を裏切られた形になり、かなりブルーな日曜日となりました。龍馬暗殺事件についてもやはり自分で歴史捜査しないとならないのでしょうか。
(藤本正行氏については下記のページを参照してください)
【信長は謀略で殺されたのだ 偶発説を嗤うシリーズ】
 信長は謀略で殺されたのだ:本能寺の変・偶発説を嗤う
 信長は謀略で殺されたのだ:本能寺の変・偶発説を嗤う(続き)
 信長は謀略で殺されたのだ:本能寺の変・偶発説を嗤う(完結編)
 信長は謀略で殺されたのだ:本能寺の変・偶発説を嗤う(駄目押し編)


【2011年2月16日記事】
 大河ドラマ「江」のおかげで私のブログのアクセスがかなり増えました。「是非に及ばず」や「万福丸」といった毎回の放映内容に即したキーワードでの検索が極端に多いです。
 昨年のちょうど今頃は「坂本龍馬」「岩崎弥太郎」、そしてその後は「武市半平太」「岡田以蔵」といったキーワードでの検索が圧倒的に多かったです。もちろん、昨年の大河ドラマ「龍馬伝」の放映によるものです。いや~大河ドラマの影響は凄いです。何か恐ろしいものを感じます。益々歴史の解釈が史実から離れてドラマの世界に摩り替わっていってしまう危惧を感じます。
 そういう中で拙著『本能寺の変 四二七年目の真実』はひたすら史実を追って、その結果、通説を覆す真実に肉薄したことにより大いに評価されていると自負しております。
 同じ視点で坂本龍馬の真実に肉薄した本を見つけましたのでご紹介いたします。私ごときが紹介するのは大変おこがましいのですが『武士の家計簿』で著名な磯田道史の書いた『龍馬史』(文芸春秋、2010年9月)です。
武士の家計簿 ―「加賀藩御算用者」の幕末維新 (新潮新書)
磯田 道史
新潮社


龍馬史
磯田 道史
文藝春秋

 著者は当時の書き残された史料から真実を再構成しており、その手法は重ね重ねおこがましいのですが拙著と同じだと思いました。歴史研究の専門家ですので、私ごときよりはるかに深く史料をていねいに発掘しています。3章で構成されており、1章は明治維新に果たした竜馬の役割の真相、2章は龍馬暗殺の真犯人、3章は龍馬の書いた書簡から龍馬の人物像を解き明かしています。文章もとても読みやすく、龍馬ファンはもちろん、どなたにもお勧めの本です。
 この本を読むと、昨年の大河ドラマ「龍馬伝」の脚本家はかなり史実に忠実であろうと努力したという感じがしました。平井加尾、千葉佐那、お龍との関係は基本的に史実だったようですし、西郷隆盛、桂小五郎、勝海舟、後藤象二郎などとの交流も同様です。逆に史実と異なると指摘すべきことは極めて少なく、龍馬と岩崎弥太郎が幼馴染だったことと龍馬暗殺直前の状況として龍馬と薩長の間に緊張関係があったとしたことぐらいです。薩摩藩は龍馬暗殺の黒幕ではなかったのです。
 是非、お読みいただいて幕末史の謎とされているものが、最早謎でもなんでもないということをお知りいただきたいと思います。
 邪馬台国の場所も光秀謀反の真相も最早歴史の謎ではないのです。謎は既に解かれているのにマスメディアや研究界が取り上げていないだけなのです。
 ★ 邪馬台国の場所は解読されていた! 

【坂本龍馬シリーズ】
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本能寺の変 四二七年目の真実
明智 憲三郎
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6 コメント

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感謝します! (ねきさん)
2011-02-17 14:01:00
すばらしいです。感動です。このような本を出版していただき感謝いたします。昨日本屋で本能寺の変 四二七年目の真実を
即購入いたしました。今第一章の途中までよんでます。
愛宕百韻の天気論拠最高です。
 大河の江の本能寺に至るまでの光秀の理由に
どうしても納得いかなかったです。本屋などで その部分を解説したものずっとさがしていました。
 明智さんに一言御礼の言葉をおくらせていただきたくコメントさせていただきました。
 
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誠にありがとうございます (明智憲三郎)
2011-02-25 22:55:50
 世の中の通説の高くて厚い壁に阻まれて意気消沈することばかりですので、いただいたご声援がどれほど私を元気付けて下さることか。誠に感激です。
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懐かしい (丸い矢)
2011-11-06 23:56:29
高校卒業して 仕事で すぐに 京都の 元本能寺町に 住んでいました すぐ前に ”本能寺跡”の 記念碑があり 本能寺の変 とても気になります。 
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日曜日をブルーな気持ちにしてしまいまして・・・ (まっつん)
2011-11-08 21:11:15
私のコメントにより 明智様の日曜日をブルーな気持ちにしてしまい 大変申し訳ございません・・・。特に藤本正行氏・磯田道史氏ともに明智様と同じ慶應義塾大学 御出身なのも残念な気持に拍車がかかっているのではないかとお察し致します・・・ (私は17年前に慶応義塾(文学部)に落ちて 別の京都の大学に行きましたので、なおさらそのような事に敏感になってしまいます・・・) しかし、私は 専門で歴史研究ばかりしている両氏の説よりも ビジネスマン経験長く見識豊かな 明智様の歴史捜査が遥かに勝るものと確信しております・・・
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おかげで気が付きました (明智憲三郎)
2011-11-08 22:27:03
 ブルーにした犯人はもちろん磯田さんです。7か月前に激賞していたなんて忘れていました。年はとりたくないものです。私も騙されやすい性格なのでしょう。もろ手を挙げて褒めていますね。すっかり味方だと信じ込んでしまったのです。教訓「他人の説は疑ってかかれ!」でしょうか。なんだか人間不信に陥りそうで困ったものです。
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あの・・・大河の方の執筆は? (福島県の遊び人)
2011-11-10 23:28:47
もう大河を書く気力はなくなってしまわれたのでしょうか?
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