
秀吉がねつ造し、軍記物に汚染された戦国史を今一度洗濯いたし申候
【2017年4月3日追記】No85
「本が好き!」サイトへの歴史マニアで歴史小説も書いている「ひさなおさん」の「日本史専攻じゃなかったからとか言い訳せず、日本人必読の名作」と題する投稿書評です。抜粋をご紹介します。全文はこちらをクリックしてください。
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30万部を超える大ヒット作ですが、これは「日本史専攻じゃなかったから」とか言い訳せず、日本人必読の名作だと考えます。(中略)
舐めて欲しくないのは、私は歴史、特にこの戦国時代に関してはマニアを自負しております。歴史小説や歴史研究本を読み漁り、実は歴史小説を自分でも書いています。
その私ですが、この歴史を徹底的に調査(研究とも次元の異なる)した本書は、目から鱗のバイブルとなりました。何より推理本としてぞくぞくする面白さです。
だから歴史本にも関わらず異例のヒットを続けているのですが。(中略)
最後に、名前の通り、著者は光秀の子供の子孫です。
ですが、決して「秘伝の事実」などではなく、むしろ名前が邪魔しているぐらいの真っ当な調査です。
読み物としても1冊読み終えるだけで相当頭が鍛えられる、シンプルに言うと「頭が良くなった気がする」良作です。(後略)
【2016年11月12日追記】No84
人力旅人さんの「本の旅人の記 至福の珈琲を飲み奇妙な物語を旅するブログ」での書評です。
実は本能寺の変を研究していた人たちが一番大変なことになってしまったのです。新刊『「本能寺の変」は変だ!』もお読みいただくとよくわかります。
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私はこの本を読んでかなりの信憑性が高いと感じたのですが、そこで一つの不安が出てきました、其れは、此れが事実とすればその本能寺の変の映画やテレビドラマなど何だったんだ、 又、其の時代の前後で矛盾してるところがかなり見えてくるのでは無いかと言う事です、それは私よりも本を書いてる人、映画、テレビドラマなど作ってる人の方がもっと大変なのかも知れません、 其れほど信憑性が有り、影響力がある本だと思います。
【2016年5月16日追記】No83
「Hanamaru blog」さんから、この本の神髄をよくとらえた書評をいただきました。その文末のamazonのカスタマーレビューの評価にも溜飲を下げました。amazonカスタマーレビューの恣意的な投稿に泣かされている著者は多いです。最近、訴訟沙汰にもなりましたね。amazonはこの仕組みを改善すべきです。文末のみ転載いたしますが、是非全文をお読みください。
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amazonのレビューでは、本書の説に対し否定的なレビューも多いが、これだけ事実を積み上げた上での推論に対し、それに見合った反論はほとんどない。本書の説が真実はどうかは分からないが、これを否定できるだけの情報の積み上げはそう簡単にできるものではない。本書の推論を否定するとしたら、どれだけの情報を確認すればいいのかと気が遠くなってしまう。周到に情報を積み上げた本書だからこそ、これを否定・批判するためには、その人の力量が問われるし、その内容で力量が図れると思います。
【2016年5月9日追記】No82
「雑草道 やってみよう!の(株)エビス代表ブログ」の2016年5月4日付の書評です。「かいか~ん(快感)!」という感じでしょうか。
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めちゃくちゃ面白かった。
なんか腑に落ちなかった部分がスッと落ちるような辻褄が合うような、すべての歯車が合う気がするのは本当に気持ちがいいことです。
歴史は時の権力者がねじ曲げてしまうからね。
なかなか真実を遺すことは難しいけど、遺した人たちは偉いですよね。
【2016年4月21日追記】No81
amazonカスタマーレビューから「滝の水博士」さんの「明智光秀の末裔の歴史家による丁寧な証拠検証で、偽史でない本能寺の変の真の原因を探るノンフィクション」と題する書評です。
少し長いので最後の【感想と教訓】のみを以下に転載します。【ささった言葉】はamazonのサイトでお読みください。
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明智光秀の末裔、でありながら歴史家としての冷静でフェアで丁寧な証拠検証に好感が持てる。そして、結論も合理的かつ驚くべき内容で、大満足!
ネタバレになるので書きませんが…歴史がお好きな方にはぜひ、ご一読されることを自信を思っておススメします!
【2016年4月21日追記】No80
amazonカスタマーレビューから「おもしろい!」と題した書評です。
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明智光秀に関することだけでなく、自分の中で、そもそも歴史に関しての見方が変わった。自分は歴史に詳しくないし、深く検証しようとは思わないものの、著者の意見にしっかりと論拠が記されるので信頼がおける。本題にからみ当時の習慣や状況などなど多くが知れる一冊。学校で日本史の教科書で流れを学び、仕上げに、視点を増やす・深める為にこの本を読むといいと思える。
【2016年4月21日追記】No79
amazonカスタマーレビューから「読み応え十分。歴史検証のありかたに一石を投じた本」と題する書評です。
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著者は明智の子孫であり、土岐一族の末裔であるという事の使命からこの本を書いたのだろう。しかし、そうした(公平性の上での)マイナス点を差し引いても、すぐれた歴史検証の本である事はゆるがない。
小生もこの本で論じられている事が全て真実であるとは思わない。しかし、いままで認識していた事実が、いかにうわべだけの不十分なものであったか歴史家に問いたい。
真相というものは今では確たる実証はむずかしいだろうが蓋然性といった面からは、既存の歴史家が急ごしらえした「時代風潮」の影響下での論説をはるかにしのぐ納得あるものだ。おもうに歴史家は著者のような理工系の思考・検証方法をもっと取り入れるべきで、多様な見方を戦わせるべきである。
【2016年4月21日追記】No78
amazonカスタマーレビューからsalut99さんの「斬新かつ緻密」と題する書評です。
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著者が本書で述べている通りに、戦国時代往時の常識や感覚を現代のそれで計り知るには及ばず、物事の経緯や推移、動機等を考える上で常に立脚点を意識し、現代的ではなく往時としてのものの見方や考え方に立ち返りつつ話を進める手法は緻密であり、そこから導き出される推論は斬新であり大胆です。
とは言え、その推論を斬新とか大胆と捉えるのも又我々が散々ファンタジー歴史観や勝者に都合良く整えられた歴史を教え込まれてきたから故なのでしょうが。ともあれ読みごたえはなかなかのものでした。
【2015年10月18日追記】No77
amazonカスタマーレビューから「みすたーk」さんの2015年10月17日「ぽっかり空いていたピースがはまった!」と題する書評です。
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私の中で本能寺の変は日本史最大の謎に溢れる興味の対象でした。
中でも明智光秀ほどの軍略家が俗に言われるような短絡的な謀叛に走るだろうか、そこには為政者に葬られた背景があったはずだと予てより思っておりましたので、まさにそこに光を当ててくださった本書は私にはとても意義のある一冊でした。
これまで通説とされていた資料の出元が為政者(秀吉)側のプロパガンダのために出版されたものだったということで、信憑性の高い資料を関係者の日記などに求め、資料を書いた者の利害なども照らし合わせ、非常に整合性の高い論理展開だったと思います。
筆者の明智憲三郎氏の言う歴史捜査、前述の通り、実に説得力がありました。
本書のお陰で明智光秀という人物の今まで知らなかった背景が分かり、本能寺の変のストーリーに個人的に筋が通りました。
光秀のご子孫とのことで、光秀もこのように聡明で論理的な人物であったのかな、とロマンも感じながら読み進められた点も面白い一面でした。
【2015年9月9日追記】No76
「My World My Word」さんの「真実は口を閉ざす」と題した書評です。「実に胡散臭い本である」という衝撃的な言葉から始まります。
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実に胡散臭い本である。
まずタイトルの◯◯の真実というのが胡散臭い。出元が不明な適当情報をかき集めて色付けしただけの釣りタイトルを思わせる。更に、作者の苗字が明智なのが胡散臭い。明智家が断絶されたか否かは置いといて(どの時代も隠し子はつきもの)、よくある子孫は素晴らしかったという自慢話の匂いがする。
そんな疑惑とともに読むことにした。
...
実に面白い内容であった。一番の面白いポイントは、メインである本能寺の変についての内容であり、特に筆者の結論に至るまでの過程が素晴らしかった。結論の元になる各伝記の特徴や背景を専門外の人間にも分かるよう解説を入れながら、本能寺の変の真実にを明らかにしていく。各登場人物になった気分で歴史を捉え、伝記では決して書けない裏の世界をイメージすることができた。
筆者の導く結論にも納得している。個人的な感情論で片付けられる本能寺の変を上手く説明している。歴史は勝者目線の美談であるとつくづく感じさせられる。歴史に学ぶ前に歴史の真実を調べ知る必要があると改めて気づくことができた。
あくまでも、明智光秀側の本なので逆の立場からも歴史を見る必要がある。教科書の数ページでは表せないロマンがここにある。実に面白いテーマである。
信長も秀吉も光秀も家康も皆 "善" である。それぞれに描く未来像があり、未来像があるからこそ、歴史の表舞台に立つことができたのだ。
【2015年8月12日追記】No75
「KOROPPYの本棚」さんの書評です。定説の不備をご理解いただき、ありがとうございました。定説を頑迷に主張している研究者の方々には、なかなかそれをご理解いただけません。相変わらず「付け毛が落ちて恥をかいた」とか「四国問題でメンツをつぶされた」といったことを大真面目に主張しています。
>>> 桐野作人氏の奇妙な論理
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『本能寺の変 427年目の真実』に、加筆・修正した"進化版"。とても面白かったです。
元となった文献の不確かさを指摘し、定説の矛盾を突く。その上で、新たな明智光秀像、新たな本能寺の変の解釈を試みていく。
定説ではあいまいにされている部分の疑問に、しっかりと答えていて、説得力がありました。誤った定説や通説が広まるきっかけの解説では、「あの作品が元だったのか!」と驚かされることも。
そしてまた、新たに生み出される解釈が、面白いんです。
光秀や信長、秀吉、家康といった主要人物だけでなく、さまざまな人物の見方が変わってきました。
歴史捜査と銘打っていたものの、有無を言わさぬ決定的な証拠がでてくるわけではありません。「こう読み取れる」というように、だんだんと推測の度合いが高まっていく気はします。
それでも、根拠を示したうえで組み立てられるストーリーは、定説と全く異なる視点で、とても魅力的ですし、説得力もありました。
この解釈で、大河ドラマ化したら面白いのに、とも。
筆者自身が光秀の子孫、というのが、また驚きでした。
【2015年8月1日追記】No74
「Vocalinfo」に「本能寺の変の真実はこうだったのか?!」と題して書評が投稿されました。理系の人(あるいは論理的な思考に慣れた人)にはストンと胃の腑に落ちるようです。
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わたしは今まで歴史というものに全く興味がありませんでした。俗に言う理系人間です。社会や国語は暗記が多く、暗記の苦手なわたしは自然とリケ女となっていったのですが、先日なんとなく気になって「本能寺の変431年目の真実」という本を手にとってしまいました。
わたしは幸いなことに歴史に関する予備知識がありませんので、この本の内容は何の疑問も持たずに「なるほど、へー」と思いながら読むことができたのです。
本能寺の変とは、誰もが知っている明智光秀による謀反です。三日天下などと言われる明智光秀政権。歴史に疎いわたしは三日天下なんだから本当に三日間だけだと思っていましたが、三日天下とは短かったことの揶揄で実際には十日間くらいあったんですね。あ、これは常識ですね。
この本を読むとよくわかるのですが、昔の人は毎日日記を書いてる人が多いんです。今で言うブログやツイッター感覚でしょうか。とにかくどの人もちょっとしたことを書き残しているわけです。
そのおかげで学校で教えられてきた、現在まで言い伝えられてる真実に矛盾があることがわかるんです。
明智光秀はどうして無謀とも思えるような謀反を起こしたのか?これこそこの本の筆者が一番書きたいことです。なぜ現在までその真実を伝える人がいなかったのか?どうして明智光秀はちょっと間抜けな人として伝わってしまったのか?この本を読んだらかならず周りの人に話したくなります。
わたしもここで得意げに言いたいです。こうなんだよ、本当はこういう人でこういうふうに考えて・・・と。知りたくなってきましたか?そんな人は実際にこの本を読んで謎を解消してくださいね。
【2015年7月24日追記】No73
プロレスラーの加藤茂郎さんをご存知ですか?その加藤さんの「プロレスなんかの話」ブログに書評をいただきました。読んでみると加藤さんの知性と文章力の高さを感じます。
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この本を読み終えると本能寺の変の謎が全て解けます。
読んだのは結構前なんですがようやく日記に落とせました。
著者は明智光秀の子孫の明智憲三郎さん。
本業の作家や歴史学者ではありません。
私が信じやすい性格なのかもしれませんが微に入り細な“歴史捜査”でして
これが真相と納得致します。
元々私は“歴史上に起こった事象と言うのは確認のしようがない事”と思っていました。
如何に信頼出来る書物に書いてあろうが信頼出来る目撃談があろうが所詮は伝聞ですからね、
…と書いてあった
…と言っていた
…らしい
であって現代に生きる我々が見れる訳ではないですからね。解釈のしようで、どうとでも解釈出来ちゃいます。
以前読んだ『坂本龍馬はいなかった』という本を読んで尚更その思いを強くしたのかもしれまさん。
しかしこの本を読んで“蓋然性”という概念を学びました。
よく考えりゃ当たり前なんですが様々な証拠からこれが事実であろうという確からしさの度合の高さ
これが蓋然性です。
この本ではいわゆる本能寺の変の定説と言われているものは誰が作ったのか?
何が間違えているのか?
そして光秀が謀反を起こした真の動機
謀反の全貌が明らかにされています。
大変面白く、目から鱗の落ちる思いでした。
歴史好き、嫌いに関わらず日本人であるなら本能寺の変の真偽位知っておくべきです。
是非一度読んでみる事をお勧め致します。
【2015年7月17日追記】No72
「幸せ実践塾・塾長の赤木」さんのamazonカスタマーレビューへの投稿です。私も「さらに覆されるなら、それはそれでまた面白い」どころか、正に本望です。真実により近付くことこそがこの本を書いた狙いですので。
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本能寺の真実が、歴史捜査によって次々にあばかれていきます。まるで明智小五郎かコナンか、と思うほど。
しかも、その解説が非常に論理的で、これまでの定説がどう道を誤ったのかまで、明確に示しているところなど、まさに推理小説ですね。
この本で示された事実や仮説が間違っていると思う歴史学者の方は、どうか明確な事実や理屈を示して、反論していただきたいです。
もしこの内容がさらに覆されるなら、それはそれでまた面白いかと思います。
【2015年6月26日追記】No71
「この本は、私たちが歴史に向き合う上で、重要なことを教えてくれる良書」とご評価くださった「幸せ実践塾・塾長赤木」様のブログの書評です。
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話題になっていたので、Kindle版で買って読みました。明智憲三郎(あけち・けんざぶろう)さんの歴史を考察する本です。
「本能寺の変」は、誰もが知っている歴史的な事件です。
戦国武将の織田信長が、天下統一を目前にして、臣下の明智光秀によって殺されたもの。
光秀が謀反を起こした理由は、信長に虐待されたから。あるいは、領地を召し上げられそうになったから。
それがもう定説になっています。
そして、それを知った豊臣秀吉は、主君信長の仇を討たんとして、誰もが予想もしない「中国大返し」によって駆けつけます。
そして、山崎の合戦で光秀軍を打ち破り、光秀は逃げる途中、落ち武者狩りの手にかかって死ぬ。
一方、徳川家康は、堺から京に向かう途中、謀反の報を受け、光秀に討たれてはならぬと、命がけの伊賀越えで、やっとの思いで三河まで辿り着いた。
こんな話が、もはや私たちの常識となっています。
その常識に異を唱えたのが、作者の明智さん。実は明智さんは、あの光秀の子孫になるのだとか。
明智光秀の汚名を雪ぐべく、文献に丹念にあたりながら、定説を覆していきます。
明智さんは、元SEだそうです。私も同業なだけに、論理的思考の重要性を理解しています。
根拠となる事実と事実を論理によって結びつけていく。そうしなければ、事実の全体が見えてきません。
「決定的な目撃証言がなくても容疑者に有罪判決が下されたのは「蓋然性」です。様々な証拠から容疑者が砒素を投入した蓋然性が高いと判断されたのです。
歴史の真実も全く同様です。直接そのことを書き残した史料がなくても犯罪捜査と同様に様々な証拠から蓋然性の高い真実を復元することができます。大事なことは答に至るこの手順です。思い込みの前提条件から答を先に作って、それに合いそうな証拠を探すというのは本末転倒であり、犯罪捜査であれば冤罪作りです。
私は信憑性ある当時の史料から徹底して証拠を洗い直し、根底から本能寺の変研究をやり直しました。」
このように、「和歌山毒入りカレー事件」を例に上げながら、歴史の真実を解明するための手法について書かれています。
「私は自分のこのやり方を「歴史捜査」と名付けました。一般的な歴史研究とは明らかに次元が異なるからです。」
以上は、本の冒頭に書かれた文章です。
なんだか大げさな感じもしましたが、本を読み終えてから改めて読んでみると、それがけして大げさなことではなかったとわかります。
そして、その「歴史捜査」から導かれた「本能寺の変の真実」は、これまでの定説とはまったく違うものでした。
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康といった有名な武将の人物像も、これまでとは違って感じられるようになりました。
「「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」とはドイツの鉄血宰相といわれたビスマルクの言葉だ。歴史に学ぶとは、自分とは異なる経験・思考・能力を有する先人の存在を認め、その人物の真実にどれだけ肉薄するかという精神活動であろう。だから新たな発見があるのだ。自分の経験に先人を当てはめて自分の器で解釈することは歴史に学ぶのではなく、自分の経験を正当化しているに過ぎない。」
明智さんは「エピローグ」でこう語ります。たしかに歴史に学ぶということは、こういう姿勢でなければ意味がないと思います。
現代の価値観で過去の出来事を裁くことも、歴史に学ぶとは言えない態度だと思います。
過去には過去の価値観があり、そこでできる最大限の知恵を絞って、その結論を導き出したはずです。
それに対する共感というか敬意を持たなければ、歴史の真実は見えてこないでしょう。
明智さんが暴きだしたのは、勝者が作り上げた歴史の欺瞞です。
世界の歴史は常に、勝者によって作られてきました。そこには敗者の正義もあったはずなのに、それは葬られているのです。
その一方的な歴史を、ただ受け入れることが歴史に学ぶことではありません。
真実は多面的です。それぞれに思惑があります。それを見つけ出してこそ、本当に歴史に学ぶことができるのだと思います。
この本は、私たちが歴史に向き合う上で、重要なことを教えてくれる良書だと思います。
【2015年6月15日追記】No70
「DirtyDeedsDoneDirtCheap」さんのブログの書評です。とても的確に読み取っていただきました。
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amazonのベストセラー1位だったのをようやく読み終えました。amazonで注文しましたが、配送が遅れて一週間遅れての着荷。ここまで人気だと思いませんでした。
自分が思っていた明智光秀という人物を変える本だと思います。
織田信長に謀反を起こした理由は様々な説がありますが、こちらの本の説の方は非常に論理的な考えから至ったということがわかります。
確かに恨みつらみで国を揺るがすような事件は起こせません。天下を収めようとした人間を殺すわけです。慎重に事を起こさなければなりません。
人物像は勝者側が造ったものが定着してまったのが原因か。普通に言われてみればそうだよなと思います。私も錯覚したまま光秀のイメージを持っていました。
大衆の心理はやはりこういう恨みつらみの方が面白いのかもしれません。ワイドショーのような話が浸透したのはやはり大衆の心理を良く理解していたと思わざるえません。
一般的なイメージとはかけ離れた明智光秀の人物像。織田家の展望を危惧し家や再興を考えていた光秀。一時の感情で動く人ではない事がよくわかります。
本能寺の変は緻密な事件だった。
主に織田、明智、徳川、そして豊臣。それぞれの思惑が重なった事件。
したたかな人間達の関係性。一歩間違えれば即、死の時代を生きていた時代はここまでしないと生き残れなかったと思います。
当時の資料の異なる部分を見逃さず、推理して本当の明智光秀の人物を迫った本。
何が真実なのかはその時代の一部の人間しかわかりませんが、膨大な資料を読みこんだ筆者の読み説いた明智光秀の方が、大分近いように感じました。
結局は勝者がいかにでも歴史は変えられる。その事を痛感しました。
上手く事細かく言えないのが私の力量不足ですが、読み応えのある本だと思います。
歴史は奥が深い。だから学ぶことが多いのかと思います。
「賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ。」この言葉が私の中で刺さる言葉でした。
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>>> 『本能寺の変 431年目の真実』読者書評(No1~24)
>>> 『本能寺の変 431年目の真実』珠玉の書評
>>> 『本能寺の変 431年目の真実』政治家の書評
>>> 『本能寺の変 431年目の真実』文化人の書評
>>> 『本能寺の変 431年目の真実』武将ご子孫の書評
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>>> 「本能寺の変 431年目の真実」珠玉の書評
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>>> もはや本能寺の変に謎は存在しない!
>>> 本能寺の変当日に発生した謎が解けるか
>>> 愛宕百韻:桑田忠親・金子拓両博士の怪
【2017年4月3日追記】No85
「本が好き!」サイトへの歴史マニアで歴史小説も書いている「ひさなおさん」の「日本史専攻じゃなかったからとか言い訳せず、日本人必読の名作」と題する投稿書評です。抜粋をご紹介します。全文はこちらをクリックしてください。
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30万部を超える大ヒット作ですが、これは「日本史専攻じゃなかったから」とか言い訳せず、日本人必読の名作だと考えます。(中略)
舐めて欲しくないのは、私は歴史、特にこの戦国時代に関してはマニアを自負しております。歴史小説や歴史研究本を読み漁り、実は歴史小説を自分でも書いています。
その私ですが、この歴史を徹底的に調査(研究とも次元の異なる)した本書は、目から鱗のバイブルとなりました。何より推理本としてぞくぞくする面白さです。
だから歴史本にも関わらず異例のヒットを続けているのですが。(中略)
最後に、名前の通り、著者は光秀の子供の子孫です。
ですが、決して「秘伝の事実」などではなく、むしろ名前が邪魔しているぐらいの真っ当な調査です。
読み物としても1冊読み終えるだけで相当頭が鍛えられる、シンプルに言うと「頭が良くなった気がする」良作です。(後略)
【2016年11月12日追記】No84
人力旅人さんの「本の旅人の記 至福の珈琲を飲み奇妙な物語を旅するブログ」での書評です。
実は本能寺の変を研究していた人たちが一番大変なことになってしまったのです。新刊『「本能寺の変」は変だ!』もお読みいただくとよくわかります。
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私はこの本を読んでかなりの信憑性が高いと感じたのですが、そこで一つの不安が出てきました、其れは、此れが事実とすればその本能寺の変の映画やテレビドラマなど何だったんだ、 又、其の時代の前後で矛盾してるところがかなり見えてくるのでは無いかと言う事です、それは私よりも本を書いてる人、映画、テレビドラマなど作ってる人の方がもっと大変なのかも知れません、 其れほど信憑性が有り、影響力がある本だと思います。
【2016年5月16日追記】No83
「Hanamaru blog」さんから、この本の神髄をよくとらえた書評をいただきました。その文末のamazonのカスタマーレビューの評価にも溜飲を下げました。amazonカスタマーレビューの恣意的な投稿に泣かされている著者は多いです。最近、訴訟沙汰にもなりましたね。amazonはこの仕組みを改善すべきです。文末のみ転載いたしますが、是非全文をお読みください。
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amazonのレビューでは、本書の説に対し否定的なレビューも多いが、これだけ事実を積み上げた上での推論に対し、それに見合った反論はほとんどない。本書の説が真実はどうかは分からないが、これを否定できるだけの情報の積み上げはそう簡単にできるものではない。本書の推論を否定するとしたら、どれだけの情報を確認すればいいのかと気が遠くなってしまう。周到に情報を積み上げた本書だからこそ、これを否定・批判するためには、その人の力量が問われるし、その内容で力量が図れると思います。
【2016年5月9日追記】No82
「雑草道 やってみよう!の(株)エビス代表ブログ」の2016年5月4日付の書評です。「かいか~ん(快感)!」という感じでしょうか。
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めちゃくちゃ面白かった。
なんか腑に落ちなかった部分がスッと落ちるような辻褄が合うような、すべての歯車が合う気がするのは本当に気持ちがいいことです。
歴史は時の権力者がねじ曲げてしまうからね。
なかなか真実を遺すことは難しいけど、遺した人たちは偉いですよね。
【2016年4月21日追記】No81
amazonカスタマーレビューから「滝の水博士」さんの「明智光秀の末裔の歴史家による丁寧な証拠検証で、偽史でない本能寺の変の真の原因を探るノンフィクション」と題する書評です。
少し長いので最後の【感想と教訓】のみを以下に転載します。【ささった言葉】はamazonのサイトでお読みください。
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明智光秀の末裔、でありながら歴史家としての冷静でフェアで丁寧な証拠検証に好感が持てる。そして、結論も合理的かつ驚くべき内容で、大満足!
ネタバレになるので書きませんが…歴史がお好きな方にはぜひ、ご一読されることを自信を思っておススメします!
【2016年4月21日追記】No80
amazonカスタマーレビューから「おもしろい!」と題した書評です。
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明智光秀に関することだけでなく、自分の中で、そもそも歴史に関しての見方が変わった。自分は歴史に詳しくないし、深く検証しようとは思わないものの、著者の意見にしっかりと論拠が記されるので信頼がおける。本題にからみ当時の習慣や状況などなど多くが知れる一冊。学校で日本史の教科書で流れを学び、仕上げに、視点を増やす・深める為にこの本を読むといいと思える。
【2016年4月21日追記】No79
amazonカスタマーレビューから「読み応え十分。歴史検証のありかたに一石を投じた本」と題する書評です。
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著者は明智の子孫であり、土岐一族の末裔であるという事の使命からこの本を書いたのだろう。しかし、そうした(公平性の上での)マイナス点を差し引いても、すぐれた歴史検証の本である事はゆるがない。
小生もこの本で論じられている事が全て真実であるとは思わない。しかし、いままで認識していた事実が、いかにうわべだけの不十分なものであったか歴史家に問いたい。
真相というものは今では確たる実証はむずかしいだろうが蓋然性といった面からは、既存の歴史家が急ごしらえした「時代風潮」の影響下での論説をはるかにしのぐ納得あるものだ。おもうに歴史家は著者のような理工系の思考・検証方法をもっと取り入れるべきで、多様な見方を戦わせるべきである。
【2016年4月21日追記】No78
amazonカスタマーレビューからsalut99さんの「斬新かつ緻密」と題する書評です。
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著者が本書で述べている通りに、戦国時代往時の常識や感覚を現代のそれで計り知るには及ばず、物事の経緯や推移、動機等を考える上で常に立脚点を意識し、現代的ではなく往時としてのものの見方や考え方に立ち返りつつ話を進める手法は緻密であり、そこから導き出される推論は斬新であり大胆です。
とは言え、その推論を斬新とか大胆と捉えるのも又我々が散々ファンタジー歴史観や勝者に都合良く整えられた歴史を教え込まれてきたから故なのでしょうが。ともあれ読みごたえはなかなかのものでした。
【2015年10月18日追記】No77
amazonカスタマーレビューから「みすたーk」さんの2015年10月17日「ぽっかり空いていたピースがはまった!」と題する書評です。
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私の中で本能寺の変は日本史最大の謎に溢れる興味の対象でした。
中でも明智光秀ほどの軍略家が俗に言われるような短絡的な謀叛に走るだろうか、そこには為政者に葬られた背景があったはずだと予てより思っておりましたので、まさにそこに光を当ててくださった本書は私にはとても意義のある一冊でした。
これまで通説とされていた資料の出元が為政者(秀吉)側のプロパガンダのために出版されたものだったということで、信憑性の高い資料を関係者の日記などに求め、資料を書いた者の利害なども照らし合わせ、非常に整合性の高い論理展開だったと思います。
筆者の明智憲三郎氏の言う歴史捜査、前述の通り、実に説得力がありました。
本書のお陰で明智光秀という人物の今まで知らなかった背景が分かり、本能寺の変のストーリーに個人的に筋が通りました。
光秀のご子孫とのことで、光秀もこのように聡明で論理的な人物であったのかな、とロマンも感じながら読み進められた点も面白い一面でした。
【2015年9月9日追記】No76
「My World My Word」さんの「真実は口を閉ざす」と題した書評です。「実に胡散臭い本である」という衝撃的な言葉から始まります。
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実に胡散臭い本である。
まずタイトルの◯◯の真実というのが胡散臭い。出元が不明な適当情報をかき集めて色付けしただけの釣りタイトルを思わせる。更に、作者の苗字が明智なのが胡散臭い。明智家が断絶されたか否かは置いといて(どの時代も隠し子はつきもの)、よくある子孫は素晴らしかったという自慢話の匂いがする。
そんな疑惑とともに読むことにした。
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実に面白い内容であった。一番の面白いポイントは、メインである本能寺の変についての内容であり、特に筆者の結論に至るまでの過程が素晴らしかった。結論の元になる各伝記の特徴や背景を専門外の人間にも分かるよう解説を入れながら、本能寺の変の真実にを明らかにしていく。各登場人物になった気分で歴史を捉え、伝記では決して書けない裏の世界をイメージすることができた。
筆者の導く結論にも納得している。個人的な感情論で片付けられる本能寺の変を上手く説明している。歴史は勝者目線の美談であるとつくづく感じさせられる。歴史に学ぶ前に歴史の真実を調べ知る必要があると改めて気づくことができた。
あくまでも、明智光秀側の本なので逆の立場からも歴史を見る必要がある。教科書の数ページでは表せないロマンがここにある。実に面白いテーマである。
信長も秀吉も光秀も家康も皆 "善" である。それぞれに描く未来像があり、未来像があるからこそ、歴史の表舞台に立つことができたのだ。
【2015年8月12日追記】No75
「KOROPPYの本棚」さんの書評です。定説の不備をご理解いただき、ありがとうございました。定説を頑迷に主張している研究者の方々には、なかなかそれをご理解いただけません。相変わらず「付け毛が落ちて恥をかいた」とか「四国問題でメンツをつぶされた」といったことを大真面目に主張しています。
>>> 桐野作人氏の奇妙な論理
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『本能寺の変 427年目の真実』に、加筆・修正した"進化版"。とても面白かったです。
元となった文献の不確かさを指摘し、定説の矛盾を突く。その上で、新たな明智光秀像、新たな本能寺の変の解釈を試みていく。
定説ではあいまいにされている部分の疑問に、しっかりと答えていて、説得力がありました。誤った定説や通説が広まるきっかけの解説では、「あの作品が元だったのか!」と驚かされることも。
そしてまた、新たに生み出される解釈が、面白いんです。
光秀や信長、秀吉、家康といった主要人物だけでなく、さまざまな人物の見方が変わってきました。
歴史捜査と銘打っていたものの、有無を言わさぬ決定的な証拠がでてくるわけではありません。「こう読み取れる」というように、だんだんと推測の度合いが高まっていく気はします。
それでも、根拠を示したうえで組み立てられるストーリーは、定説と全く異なる視点で、とても魅力的ですし、説得力もありました。
この解釈で、大河ドラマ化したら面白いのに、とも。
筆者自身が光秀の子孫、というのが、また驚きでした。
【2015年8月1日追記】No74
「Vocalinfo」に「本能寺の変の真実はこうだったのか?!」と題して書評が投稿されました。理系の人(あるいは論理的な思考に慣れた人)にはストンと胃の腑に落ちるようです。
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わたしは今まで歴史というものに全く興味がありませんでした。俗に言う理系人間です。社会や国語は暗記が多く、暗記の苦手なわたしは自然とリケ女となっていったのですが、先日なんとなく気になって「本能寺の変431年目の真実」という本を手にとってしまいました。
わたしは幸いなことに歴史に関する予備知識がありませんので、この本の内容は何の疑問も持たずに「なるほど、へー」と思いながら読むことができたのです。
本能寺の変とは、誰もが知っている明智光秀による謀反です。三日天下などと言われる明智光秀政権。歴史に疎いわたしは三日天下なんだから本当に三日間だけだと思っていましたが、三日天下とは短かったことの揶揄で実際には十日間くらいあったんですね。あ、これは常識ですね。
この本を読むとよくわかるのですが、昔の人は毎日日記を書いてる人が多いんです。今で言うブログやツイッター感覚でしょうか。とにかくどの人もちょっとしたことを書き残しているわけです。
そのおかげで学校で教えられてきた、現在まで言い伝えられてる真実に矛盾があることがわかるんです。
明智光秀はどうして無謀とも思えるような謀反を起こしたのか?これこそこの本の筆者が一番書きたいことです。なぜ現在までその真実を伝える人がいなかったのか?どうして明智光秀はちょっと間抜けな人として伝わってしまったのか?この本を読んだらかならず周りの人に話したくなります。
わたしもここで得意げに言いたいです。こうなんだよ、本当はこういう人でこういうふうに考えて・・・と。知りたくなってきましたか?そんな人は実際にこの本を読んで謎を解消してくださいね。
【2015年7月24日追記】No73
プロレスラーの加藤茂郎さんをご存知ですか?その加藤さんの「プロレスなんかの話」ブログに書評をいただきました。読んでみると加藤さんの知性と文章力の高さを感じます。
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この本を読み終えると本能寺の変の謎が全て解けます。
読んだのは結構前なんですがようやく日記に落とせました。
著者は明智光秀の子孫の明智憲三郎さん。
本業の作家や歴史学者ではありません。
私が信じやすい性格なのかもしれませんが微に入り細な“歴史捜査”でして
これが真相と納得致します。
元々私は“歴史上に起こった事象と言うのは確認のしようがない事”と思っていました。
如何に信頼出来る書物に書いてあろうが信頼出来る目撃談があろうが所詮は伝聞ですからね、
…と書いてあった
…と言っていた
…らしい
であって現代に生きる我々が見れる訳ではないですからね。解釈のしようで、どうとでも解釈出来ちゃいます。
以前読んだ『坂本龍馬はいなかった』という本を読んで尚更その思いを強くしたのかもしれまさん。
しかしこの本を読んで“蓋然性”という概念を学びました。
よく考えりゃ当たり前なんですが様々な証拠からこれが事実であろうという確からしさの度合の高さ
これが蓋然性です。
この本ではいわゆる本能寺の変の定説と言われているものは誰が作ったのか?
何が間違えているのか?
そして光秀が謀反を起こした真の動機
謀反の全貌が明らかにされています。
大変面白く、目から鱗の落ちる思いでした。
歴史好き、嫌いに関わらず日本人であるなら本能寺の変の真偽位知っておくべきです。
是非一度読んでみる事をお勧め致します。
【2015年7月17日追記】No72
「幸せ実践塾・塾長の赤木」さんのamazonカスタマーレビューへの投稿です。私も「さらに覆されるなら、それはそれでまた面白い」どころか、正に本望です。真実により近付くことこそがこの本を書いた狙いですので。
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本能寺の真実が、歴史捜査によって次々にあばかれていきます。まるで明智小五郎かコナンか、と思うほど。
しかも、その解説が非常に論理的で、これまでの定説がどう道を誤ったのかまで、明確に示しているところなど、まさに推理小説ですね。
この本で示された事実や仮説が間違っていると思う歴史学者の方は、どうか明確な事実や理屈を示して、反論していただきたいです。
もしこの内容がさらに覆されるなら、それはそれでまた面白いかと思います。
【2015年6月26日追記】No71
「この本は、私たちが歴史に向き合う上で、重要なことを教えてくれる良書」とご評価くださった「幸せ実践塾・塾長赤木」様のブログの書評です。
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話題になっていたので、Kindle版で買って読みました。明智憲三郎(あけち・けんざぶろう)さんの歴史を考察する本です。
「本能寺の変」は、誰もが知っている歴史的な事件です。
戦国武将の織田信長が、天下統一を目前にして、臣下の明智光秀によって殺されたもの。
光秀が謀反を起こした理由は、信長に虐待されたから。あるいは、領地を召し上げられそうになったから。
それがもう定説になっています。
そして、それを知った豊臣秀吉は、主君信長の仇を討たんとして、誰もが予想もしない「中国大返し」によって駆けつけます。
そして、山崎の合戦で光秀軍を打ち破り、光秀は逃げる途中、落ち武者狩りの手にかかって死ぬ。
一方、徳川家康は、堺から京に向かう途中、謀反の報を受け、光秀に討たれてはならぬと、命がけの伊賀越えで、やっとの思いで三河まで辿り着いた。
こんな話が、もはや私たちの常識となっています。
その常識に異を唱えたのが、作者の明智さん。実は明智さんは、あの光秀の子孫になるのだとか。
明智光秀の汚名を雪ぐべく、文献に丹念にあたりながら、定説を覆していきます。
明智さんは、元SEだそうです。私も同業なだけに、論理的思考の重要性を理解しています。
根拠となる事実と事実を論理によって結びつけていく。そうしなければ、事実の全体が見えてきません。
「決定的な目撃証言がなくても容疑者に有罪判決が下されたのは「蓋然性」です。様々な証拠から容疑者が砒素を投入した蓋然性が高いと判断されたのです。
歴史の真実も全く同様です。直接そのことを書き残した史料がなくても犯罪捜査と同様に様々な証拠から蓋然性の高い真実を復元することができます。大事なことは答に至るこの手順です。思い込みの前提条件から答を先に作って、それに合いそうな証拠を探すというのは本末転倒であり、犯罪捜査であれば冤罪作りです。
私は信憑性ある当時の史料から徹底して証拠を洗い直し、根底から本能寺の変研究をやり直しました。」
このように、「和歌山毒入りカレー事件」を例に上げながら、歴史の真実を解明するための手法について書かれています。
「私は自分のこのやり方を「歴史捜査」と名付けました。一般的な歴史研究とは明らかに次元が異なるからです。」
以上は、本の冒頭に書かれた文章です。
なんだか大げさな感じもしましたが、本を読み終えてから改めて読んでみると、それがけして大げさなことではなかったとわかります。
そして、その「歴史捜査」から導かれた「本能寺の変の真実」は、これまでの定説とはまったく違うものでした。
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康といった有名な武将の人物像も、これまでとは違って感じられるようになりました。
「「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」とはドイツの鉄血宰相といわれたビスマルクの言葉だ。歴史に学ぶとは、自分とは異なる経験・思考・能力を有する先人の存在を認め、その人物の真実にどれだけ肉薄するかという精神活動であろう。だから新たな発見があるのだ。自分の経験に先人を当てはめて自分の器で解釈することは歴史に学ぶのではなく、自分の経験を正当化しているに過ぎない。」
明智さんは「エピローグ」でこう語ります。たしかに歴史に学ぶということは、こういう姿勢でなければ意味がないと思います。
現代の価値観で過去の出来事を裁くことも、歴史に学ぶとは言えない態度だと思います。
過去には過去の価値観があり、そこでできる最大限の知恵を絞って、その結論を導き出したはずです。
それに対する共感というか敬意を持たなければ、歴史の真実は見えてこないでしょう。
明智さんが暴きだしたのは、勝者が作り上げた歴史の欺瞞です。
世界の歴史は常に、勝者によって作られてきました。そこには敗者の正義もあったはずなのに、それは葬られているのです。
その一方的な歴史を、ただ受け入れることが歴史に学ぶことではありません。
真実は多面的です。それぞれに思惑があります。それを見つけ出してこそ、本当に歴史に学ぶことができるのだと思います。
この本は、私たちが歴史に向き合う上で、重要なことを教えてくれる良書だと思います。
【2015年6月15日追記】No70
「DirtyDeedsDoneDirtCheap」さんのブログの書評です。とても的確に読み取っていただきました。
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amazonのベストセラー1位だったのをようやく読み終えました。amazonで注文しましたが、配送が遅れて一週間遅れての着荷。ここまで人気だと思いませんでした。
自分が思っていた明智光秀という人物を変える本だと思います。
織田信長に謀反を起こした理由は様々な説がありますが、こちらの本の説の方は非常に論理的な考えから至ったということがわかります。
確かに恨みつらみで国を揺るがすような事件は起こせません。天下を収めようとした人間を殺すわけです。慎重に事を起こさなければなりません。
人物像は勝者側が造ったものが定着してまったのが原因か。普通に言われてみればそうだよなと思います。私も錯覚したまま光秀のイメージを持っていました。
大衆の心理はやはりこういう恨みつらみの方が面白いのかもしれません。ワイドショーのような話が浸透したのはやはり大衆の心理を良く理解していたと思わざるえません。
一般的なイメージとはかけ離れた明智光秀の人物像。織田家の展望を危惧し家や再興を考えていた光秀。一時の感情で動く人ではない事がよくわかります。
本能寺の変は緻密な事件だった。
主に織田、明智、徳川、そして豊臣。それぞれの思惑が重なった事件。
したたかな人間達の関係性。一歩間違えれば即、死の時代を生きていた時代はここまでしないと生き残れなかったと思います。
当時の資料の異なる部分を見逃さず、推理して本当の明智光秀の人物を迫った本。
何が真実なのかはその時代の一部の人間しかわかりませんが、膨大な資料を読みこんだ筆者の読み説いた明智光秀の方が、大分近いように感じました。
結局は勝者がいかにでも歴史は変えられる。その事を痛感しました。
上手く事細かく言えないのが私の力量不足ですが、読み応えのある本だと思います。
歴史は奥が深い。だから学ぶことが多いのかと思います。
「賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ。」この言葉が私の中で刺さる言葉でした。
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