なんとなく囲碁夜話

私は囲碁が好きだ。初めはなんとなく、ニアミスを繰り返し、深みに嵌ってしまった。

迷いの一手

2010-08-26 00:01:10 | Weblog
 昨日仕事の帰りに自分の家の入口付近でもたもたしていて声をかけられました。
  モタモタの理由はポケットに家の鍵があるかどうかの確認。
 当然家を出る時に鍵をかけて出ますからポケットに入っているのは当たり前・・・何ですがそこは”年寄り”の念の入れよう、で有り私固有のだらしなさでもある。
 つまり何でもかんでもポケットに突っ込んでしまう性格なので、いつの間にかポケットの中は大切なものからどうでも良いコンビニのレシートから用済みのメモ用紙などで溢れて来ます。
 従って、時々入っている物を確認する必要がある。
  いつもなら指で探れば簡単に区別できるのが、この日に限って簡単には見つからなかったのでモタモタ。
 この挙動不審のパフォーマンスがあたかも後ろから来る人を待っているかのような素振りにも見えなくもないので、後ろから来る人に声をかけられた。
 その人はタマタマ濃い色の大きなサングラスをかけていたので、『一体誰だろう?』と見ているような素振りに取られたらしい。
 しかもその人は近所の知り合いだった・・・イヤーいろいろ偶然が重なりますが、先方に「久し振り」と挨拶されて『実はあなたを待っていたわけではない』などと言うほどには性格は悪くはない。
 その方はTさんで、近所の老人会のメンバーで、集会場での老人会囲碁会のメンバーであり、コミュニティセンターの囲碁クラブのメンバーでもある。
 「明日集会場で囲碁会を夕方6時からやりますから是非来て下さい」というお誘い。
 「尤も、囲碁よりだいぶお酒の会になりそうなんで・・・少し無理かな・・・」と言うことなので、「そうですネ全くの下戸なのですよ」という恰好の御断りの理由は見つかりました。
 私も老人の中では若手に数えられるかもしれませんが、メンバーに入れて戴くにはチト早い。
 「コミュニティの方も近いうちにお邪魔します」と言う事で別れましたが、考えると可笑しいなものです。
 集合住宅の同じ入口の住人で顔と名前が一致す人は少ない。
  尚且つ世間話をする間柄の人はいない・・・25年以上住んでいてこれですが、Tさんは隣の棟なのに話をする。
 これも囲碁の御蔭ですネきっと。

 さてネット碁、向こう先でコミ白から半目出し。
  相手のOさんは最近腕を上げて来ている・・・私の方は腕を下げているから、対局していてもタジタジとなる場面が多い。
 この碁も互角の進行ですから、白としてはコミが心配な流れでした。
  こういう時って私にも身に憶えがありますが、どこかで決めに行くタイミングが問題なんですね。
 黒としては、互角の形勢で推移するのは良いとして、白には独特のいやらしさがあるわけで、出来たらどこかで・早い時期に勝負を決めたいと考える。
 多分そういう心理が働いたと思うのですが、それは白から見るとピンチで有り反面絶好のチャンスでもある。
 この日は、運が良かったらしく白がチャンスをものにできた。

 「行こうか止めておこうか」・・・どちらにしても打つ手は左程には変わらないかもしれないけれど、心理の揺れがやはりどこかに出るのでしょうね。
 尤も頭から飛び込めば成功するとは限らないし、チャンスを後延ばしにして逸するかもしれないからそこのところが難しくて面白いところなんでしょう。