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なんとなく囲碁夜話

私は囲碁が好きだ。初めはなんとなく、ニアミスを繰り返し、深みに嵌ってしまった。

終盤の力

2007-12-07 18:07:13 | Weblog
 久しぶりに職場の昼休碁の話です
  月曜日は急な用事が入ってしまい、ほぼ昼休返上だったのでせっかくのFさんからの誘いがあったのに辞退してしまったので、先週の中ごろ以来です。
 さて、Fさんの向こう3子なのですが・・・
  白1・空き隅星に対して黒2・2間高かかり
 日頃のFさんの口ぶりからして、勢力の碁を目指しているらしい
  それはそれで各人の好みなので何も言うことはありません・・・但し、一寸やってみて、気が変わるみたいにやめるというのはいけないでしょうね。
 イヤ、その傾向があるのでは無いですが、老婆心というかそういう考えがチラッと頭をよぎります。
 と、言うのは
 私は地を掠め取るタイプですから、置き碁の白であろうがドンドン地を掠め取ります。
 3子の置き碁でも4隅とは行かなくても3隅くらいは地にして、中盤戦はバランスを見て黒にあまり大きな地が出来ないように打ち進め、”終盤にチョイ差しというのが得意戦法”です。
 ですから、Fさんの”勢力志向””模様好き”というのは私にとっては都合が良いと思っている。
 FさんはFさんで”勢力で打つことが良いこと”だと信じているようです。
  一時期勢力の碁がもてはやされました、いや今でもその傾向にあるでしょう 
 でも[勢力碁]>[地取り碁]は偏見に近いような気がする。
  どちらにしてもバランスが大事なわけだし
 言葉で「スケールが大きい」と言うと、それだけで”良いこと”みたいな響きがある。
 その反対みたいな碁は「スケールが小さい」とまでは言わなくても、イメージとしては”ちまちま”でしょう。
  
 「勢力」で打つ碁もひとつの選択肢のはずなのに、そうでない碁をどんなに勝率が良くても・・・プロの世界でも”素人の延長”みたいに見ていないだろうか?
  オット、私、自分がザルなのに言い過ぎになりそう・・・ともかく
  そのときの作戦的なものであるし、相手の気風との兼ね合いもあるし、そのときの成り行きもあるし、好みの問題でもある。
  上下みたいに見るのはどうかとは思うのです
 特に黒2・2間高かかりみたいな手は後が難しいそうですね。
  だから良いとか悪いとかではなくて、やるならFさんなりに何かを掴むくらいに繰り返し試して欲しいと思うのです。
 
 さてこの日の碁の内容は
 出だしに私が感じたように、黒さんの勢力志向はわかるのですが地に甘い
  「勢力」だから多少地に甘いのは良いとして、勢力を生かしていない・・・
 中盤の中ごろには黒は地では勝てない碁になっている割りに勢力が光っていない・・・ように私には見えた。
 いやきっとFさんにもそう見えたのでしょうね。
  多少弱そうに見える白の一団をとりかけに来る・・・
 取れなければ勝てないと見ているのでしょう
  それは、、、正しいかもしれない、、、が
 Fさんに気付いて欲しいことがあります。
  勝負をかけて白を取りに来ること、その正否はともかく3子の碁で「取りに行かなくてはならない状況に陥ること」ここが問題だと思うのです
  
  彼は自分の気風と言うか好みを「戦い好き」だと思っているから「Kさんとの碁でも年中捻り合いで、ポカをしたほうが負けという碁ばっかりです、なんせ15分碁ですから」と言っている。
 だから、私に対しても自分好みの戦仕掛けて負けたに過ぎないと思っているみたいに見える。
 でも、少し何か違うような気がする

 今読んでいる趙治勳の「達人囲碁指南6 達人道場」書いてある文章
  ”終盤に強いものが本当に強い”
  終盤、石が込み入ってくると形勢不明な碁をキッチリ勝ってしまう、、、そういうイメージはあります。
 でも、そこにも書かれていましたが、「終盤に強い人が終盤だけ強いはずが無い」から「終盤強い人」は中盤でも序盤でも強いはずですね。
  さて、趙治勳さんみたいに絶対的に強い人はともかく、アマにもタイプとしてはそういう人はいそうです
  もちろん私が言うのは(私が理解できるる範囲で)、ザル仲間で相対的に強いということで、「終盤に強い人」というイメージの人は居るでしょう。
  そして相対的ということでFさんと私での上手・下手の関係もそれに近いかも知れません、、、比較するとおそらくこうなる
 Fさんから見ると
3子のハンデがあるのに地をかすられる
勢力で打つはずが、勢力が生きてこない(攻めにも、大模様にも)
何事も起きなければ、寄せで追いつかれ追い抜かれそう
 従って「一か八か攻めにでるしかない」
  
 本人はきっと別のことを考えているかも知れません
  「攻めに出るのは自分の好みの問題であって攻め合いの碁が好きだからだ」
  「攻めに出ると、白を取れそうに見えたし、実際取れれば有利になる」
 現実というか実態は本当にそうだろうか?
  「耐えていると、ジリ貧に陥るので打って出た」なんだか太平洋戦争の開戦理由みたいな・・・
  そういう面はあるかも知れない、、、が
  では戦いには自信があったのだろうか?
  もしかしたら、終盤に自信の無いことの裏返しでは?
 
 嫌味っぽいことを書いてしまいましたが、Fさんには序盤も終盤も力をつけて欲しいと思っています。
 彼のライバルのKさんにはまた2子に戻されてしまったとか・・・
  「伸びんとするのに、まず膝を屈して力を貯めている」そうであって欲しいと思っている。
 但し「またKさんに2子に戻されてしまいました」という話に(一時はFさんがKさんに4つ置かせた)、私は「もしかしたらKさんが強くなったのではないのですか?」と話しました。
 それは、かなり本心でそう感じたので口に出したのですが、一方でFさんの奮起を促しているつもりです、、、サテ伝わったかどうか???