チューリップ賞回顧

パドックだけでも十分見る価値はありました、チューリップ賞の回顧を。

＜ラップタイム＞
勝ち時計　1:33.7
ハロンタイム　12.4-10.9-12.1-12.2-12.2-11.1-11.0-11.8
上り　4F 46.1-3F 33.9


ウォータポピンズが好スタートを切ったが、抑え切れない感じでダイワスカーレットがハナに立つ。
半マイル４７秒６とスローペースに落とした。４角で後続を上手くひきつけた。
外から抜群の手応えでウオッカがダイワスカーレットに迫る。
３００を切ってから完全に一騎打ち。
ダイワスカーレットが懸命に食い下がるが、ウオッカが終始余裕の手応えでダイワスカーレットの追い上げを振り切り優勝。
クビ差の２着はダイワスカーレット。
さらに６馬身後ろの３着にはレインダンスが入り、ここまでが桜花賞の優先出走権を獲得した。

勝ったウオッカ。
道中は５番手の外。終始前を行くダイワスカーレットの動向を見る形。
４角から抜群の手応えで進出を開始すると、直線入り口で早くもダイワスカーレットの直後まで並ぶ。
ムチを一発も入れず、気合をつけただけで食い下がるダイワスカーレットを最後半馬身離した。
着差以上に完勝の内容であった。
パドックを見るのは阪神ジェベナイルフィリーズ以来であったが、腰の甘さがかなり解消されていた。
踏み込みもすごく柔らかい感じで、見た瞬間素晴らしいと思った。
デキは勿論、阪神ジェベナイルフィリーズよりかなり良化。
目下のライバルと思われていたダイワスカーレットを負かしたことで、桜花賞はこの馬が中心と見ていいだろう。
あとは本当に厩舎・乗り役に慢心が無ければ、桜花賞は勝つと考えていい。
桜花賞を勝つ可能性は、現時点で９０％と書いておこう。

２着のダイワスカーレット。
ウオッカより前で競馬をすると思われていたが、スタート直後から抑え切れない感じがしたのか、安勝が逃げの戦法をとる。
スローに落として絶妙の逃げを展開し、後ろからウオッカを待ち受ける形であったが、最後はウオッカに屈した。
今回は着差以上に完敗。
パドックの印象は、前回見たシンザン記念よりはこの馬も良くなっていたが、多少前の捌きが硬い感じがした。
その影響なのだろうか、返し馬で少し力んだ走りになっていた。
ただ、この馬はまだ良化の余地があると思っている。
来週、フィリーズレビューに登場するアストンマーチャンと共に、本番でもウオッカを逆転出来る候補はこの馬であると考える。

３着はレインダンス。
道中は７番手。前にウオッカ、ローブデコルテを見る形。
直線で内が開かないと察知して、外に上手く持ち出すと、最後一気に伸びて、前のアロープラネットとの競り合いを制した。
前日予想で無印にしていたが、パドックの印象は思ったより馬が良かった。
馬体は確かにまだまだ筋肉の付き方が足りないとは思ったが、良い印象を受けた。
ただやはり、上記の２頭とは６馬身離された。本番では厳しいと考えるのが妥当だろう。

４着のアロープラネット。
道中は４番手を進んだ。
直線入り口で少し出る場所を失いかけたが、この馬もしっかり伸びていた。
が、最後レインダンスの追撃にハナ差屈して、優先出走権を獲れなかった。
パドックの印象は思っていたよりかなり良い馬やった。
まだ脚元にはソエが大きく出ていたが、筋肉もしっかり付いていたし、腰もパンとしている。
成長したら間違いなく一線級で戦える馬やというのが私の印象。
優先出走権を獲れなかったことで、本番は厳しくなったが、自己条件はすぐにでも勝てる。
トライアルでしっかり結果を出して、オークスにはぜひ出てもらいたい。
面白い存在の馬になると私は思う。

５着はローブデコルテ。
道中はウオッカをマークする形。
直線は内に入ったが、思ったより伸びず。
パドックは阪神ジェベナイルフィリーズより、正直デキが落ちていたように思った。
今から本番まで立て直す必要があるだろうが、本番に向けては厳しいな。

その他では…
タガノグラマラスはこの馬なりに良かったのだろうが、このメンバーに入るとやはり劣る。
自己条件からもう一度やり直しやな。

バクシンヒロインはデキは良いと思ったが、ローブデコルテと比べても劣るという印象。
この馬も４００万、自己条件ならすぐに勝ち上がれるか？
でも一線級と戦うには厳しい。

個人的に印を打っていたエーシンサーフィンは、見た瞬間ダメやと思った。
明らかに腰が甘い。馬体もかなり劣る。
懸念どおり、スタートも出遅れた。これも自己条件からやり直しやな。

本当に２頭を見るだけで十分価値のあったチューリップ賞。
実は少しだけ遊びで馬券を買いまして、３連単を獲りました。
欲を言えばウオッカを１着固定にしないといけないと思いますが、パドックでしっかり上げ下げ出来たのは良かったです。

ただ、パドックを見ていて一言苦言を言いたい。
まぁいつものように前にカメラ小僧が幾重にも陣取っていたが、フラッシュを焚いた人間が何人かいた。
フラッシュ禁止という立て看板を警備員が抱えているにもかかわらず。
上から撮っていた人間も何人かフラッシュを焚いていた。
競馬場のルールも分からない人間は、今後一切来るな、と。
せっかくの好レースが、数人のカメラ小僧のせいで台無しになっては困るのでね。