原作:荻原浩「僕たちの戦争」(双葉社刊)
出演:森山未來/尾島健太・石庭吾一(二役)
上野樹里/鴨志田ミナミ
樹木希林/沢村キヨ(ミナミの祖母)
玉山鉄二/鴨志田祐司(ミナミの祖父)
内山理名/沢村文子(ミナミの祖母、若い頃)
公式サイト
戦争物は避けてしまうのに、ふと見始め、最後までしっかり見てしまいました。
テレビドラマだけれど、原作がしっかりしていて、映画のように見応えがありました。
>>2005年夏、尾島健太(森山未來)と、昭和19年夏の上空を九十三式陸上中間練習機で飛んでいた
石庭吾一(森山未來・二役)は時空を超え、入れ替わってしまう。
神のいたずらか、そこから、感動の物語が始まります。
健太は今時の若者フリーター。
恋人ミナミを残して、敗戦間際の吾一のいた空軍へタイムスリップ、死に直面する。
吾一は未来に来てしまい、ただただ驚きうろたえる。
重い戦争物語に、タイムスリップって設定が面白いと思いました。
『こんな世の中を作るために、戦友は死んで行ったのか。』
東京の街を見て叫ぶこの台詞が胸に痛い。
状況の激変した中で、二人の心の変化が見ていて興味深かった。
二人の容姿はそっくりだったし、ミナミは健太が変わったとは気づくが、
吾一は次第にミナミを愛し始め、ミナミは妊娠する。
特攻隊に入れられた健太はどうしてもミナミの元へ、自分の時代へ帰りたい。
自分で特攻を志願するなんて、マジかよ?!このまま死んでたまるか。
でも、極限状態のなか、戦友の真っ直ぐな姿勢に友情も感じる。
特攻に出る戦友の、後から来いよ!と、晴れ晴れした顔。
人間魚雷回天を積む母艦にはなんたる偶然!
ミナミの「祖父祐司」が同乗していて、彼が先に出撃するという。
何としても、とめなくちゃ!ミナミが後の世に存在しなくなる!
裕司を死なせることはできない!
健太は祐司を殴って気絶させ、回天に乗る。
狭い回天の操縦席で、彼は孤軍奮闘する。
回天の中って、あんなに狭いのですね。
おとりとなって母艦を救い、自分も逃げようとするが、失敗
録画しなかったので、聞き取れない台詞があったのがとても残念。
「人は昔も現代も変わらない」
ミナミのために、愛するもののために戦うのみだ。
吾一は沖縄の海で待つ。健太のために彼と再び入れ替わることを。
『世界の中心で、愛を叫ぶ』でも、目を見張るような演技力を見せ付けた森山未来君。
ここでも、健太は苦労知らずの陽気な現代の若者、吾一は空軍の寡黙な純な青年(少年?)に見えたのが素晴らしい。
特に、あのなんちゃって青年が一変しての、回天での鬼気迫る一人舞台は凄まじかった。
凄い人だ。
回天って後方についているプロペラが一方方向、進むにしか回らない。
Uターンして帰れない仕組みだなんて知らなかった。
空軍の特攻機は燃料不足で、帰りの燃料を積めなかったことは聞いたことはある。
ここから結末に触れています。
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そして、健太は撃沈し、吾一は事故で海から浮上できなくなった。
再び、二人はシンクロする。
裸で、海から上がってきたのは果たして・・
私は最初は彼は健太だと思った。
なぜって、初めから、吾一は死ぬ運命にあったから。
薄幸であった吾一は2005年の世界で愛することを知り、幸せだった。
たとえ、つかの間でも、彼は人間らしい幸せを味わった。
でも、最後に私はこう思った。
帰ってきたのは「彼ら」なのかもしれない。
吾一は健太で、健太は吾一なんだと。
同じく、戦争もの苦手だけど、未来君好きなんで。(笑)
うまいですねえ。
海老蔵さんが演じてる映画も、たしか、この回天の話ですよね。
カミカゼも辛いけど、回天も残酷な話です。
原作は読みました。
映画でも最近、回天に乗り込む男を歌舞伎俳優が演じましたが・・・敢えていうけど、酷かった・・・。
無理な話かもしれないけれど、なんだか分からない世界こそ戦争の恐怖が描けるものだと思うので、いつかは『地獄の黙示録』みたいなものが登場する国になってほしいです。あれば本当、化け物の映画だぁ!
お茶の宣伝の人の映画ですか?笑
私が子供の頃、目にした戦争ものって、上官が下級兵をいじめるのが多かったです。
追い詰められて、気のふれる兵隊のドラマ(映画だったか?)も見ました。
戦争・・狂気の世界ですね。
若い頃、TV中継で見たお芝居なんだけど、『南の国に雪が降る』は今でも忘れられません。
南方戦線にいた人は日本に帰りたかったでしょう。
悔しかったでしょう。
紙ふぶきの雪・・・
街角の白い傷痍軍人さんたちが怖くて、母の後ろに隠れました。
母もいつも顔色が変わってました。
ご指摘、ありがとうございます。
私もあやふやで、記事をアップしてから調べて直しました。
回天・・なんとも意味深い名前ですね。
未来君はお好きですか。
2作しか見てないんですけど、凄い人だなと思いました。
何時やってたんですか?
観たかッた。
出演者がいいね。
「出口のない海」は観ましたがミスキャストと思われる方が何人かいたと思う。
特に主役のあの方。
彼に責任はないにしても、この映画にそぐわないのがなぜ分からないのだろうか?
殿様役とかなら、ぴったしだとおもう。
えーと
再放送の情報がありましたら教えてください。
お疲れさまでした!
日曜日にやってました。
公式サイトの掲示板が賑わっているので、再放送があるかもしれません。
見逃した人、多いのじゃないかな。
公式サイトのURLです。
http://www.tbs.co.jp/boku-sensou/
TVドラマをほとんど見ない私ですが、「僕たちの戦争」は、とてつもなくささいなご縁もあって珍しく見ました。
たしかに映画のように見応えがありました。TVもやればできるという感じ。まっき~さんのおっしゃる通り、今井雅之の『ウインズ・オブ・ゴッド』と発想が似ていますが、気にはなりません。
旧日本軍の狂気と当時の若者の悲劇を伝える作品は今後も作られ続けてほしいと思います。
森山未来の演技は、悪いけど期待していなかった・・・のですが、期待を裏切って(?)良かったです♪
同じく「回天」を題材にした『出口のない海』、横山秀夫にはまりつつあるので原作読みましたが、映画はどうでしょう? なんだかぼろくそに言われているようですが、見たいと思っています。
『ウインズ・オブ・ゴッド』はお芝居ですね。
お芝居のほうはテレビでも放送されていたようなのに見ていません。
「僕たちの戦争」はどんなご縁で見られたのでしょう。
二人の青年の入れ替わりという設定に興味がわき、ひきこまれました。
若者が赤紙一枚で死地に向かう。
こんな不条理はもうあっては困ります。
今の日本はこの頃から比べると平和かもしれません。
ある日、この平和が犯されないないよう大人の私たちがしっかり見張らなければと、改めて思いました。
『出口のない海』はどうなんでしょう。
ご覧になったら、よろしければ感想を教えてくださいませ。