あいあいのひとりごと

ローマ在住あいあいの暇つぶし日記。

久々にスペイン広場(1)

2008-11-30 23:39:19 | ローマの平日
姪っ子のお土産に皮の手袋を買う約束をしていたので、久し振りにスペイン広場の辺りに行きました。そうローマの観光のハイライト、スペイン階段のあるところです。その土地に住んでしまうと、どうも観光スポットに行かなくなりますが、前回のサンピエトロもそうですけれど、たまに観光客になってみるのもいいです。

せっかくスペイン広場に来たので、観光客気分で写真を撮りました。


確かに「スペイン広場」ですよ。


たしかに人を惹き付ける美しさはありますね。最近上の教会とオベリスクがきれいに清掃されて、随分白くなった感じがします。この清掃期間が長かったです。かなりの間、階段の上部分は覆われていて、写真を撮るにもあまり美しい被写体ではありませんでした。


シーズンオフですね。こんなに人の少ないスペイン広場も珍しい。普通は噴水の周囲は人でいっぱい、水のあるところまで近づけません。日本人の旅行者もなんだか少ない感じです。ここに来れば必ず日本人の方々をお見かけするのに。


スペイン階段に向かって左側部分。観光用の馬車の停留所です。


乗ってみたいような気もしますが、なんだか様にならないだろうからやめておきます。


階段に向かって右側方面にはお隣の広場が見えます。聖母マリア像を載せたオベリスクがあります。
確か12月8日の聖母マリアの日だったと思いますが、ローマ法王がこのオベリスクの下でミサをあげます。何年も前ですが、この機会に前ローマ法王を生で拝見致しました。


階段の向かい側から続くのは、ローマのブランド通りで知られるコンドッティ通りです。東京の銀座の方が何十倍も立派ですけどね。
観光客でいっぱいなので、「こんな格好では入りにくい」を感じなくてすむ長所あり。私はもっぱらウインドーショッピングのみですけど。

姪っ子のお土産の方はですね、結局買えませんでした。12歳の子供用に皮の手袋はお作りしていませんとのこと。希望の赤の手袋の一番小さいサイズを見せてもらいましたが、なんと私の手でも指先が2cmほど余っていました。「私の手でもサイズを見つけるの難しいですね」と言うと「そのようですね・・・」と言われてしまいましたよ。

このお店、日本人には有名なセルモネータではなく、聖母マリアのオベリスクのある広場を突き抜けて、左側の道を少しいった右側にある手袋専門店です。セルモネータもその近くにある手袋のお店も、お店の人の対応が商業的で私はあまり好きじゃありません。私の行ったお店は昔からのお店っぽくて、最初入りにくかったのですが、お店の人がとても感じよかったです。

これからお土産探しにまた出かけますので、続きは後ほど。




夕闇のサンピエトロ

2008-11-27 04:31:20 | ローマの平日
毎週水曜日にダニィの姪っ子(12歳)に日本語を教えています。お互い家が離れているので、ヴァチカン市国の近くのダニィの実家での家庭教師です。学校ではフランス語の授業があるのだそうですが、12歳で日本語を勉強している子はまだ少ないでしょう。今回で4回目ですが、まだやる気は続いています。

若いうちに異文化に接するのはとても良いことだと思いますね。語学の勉強を通して別のことも気付くようになります。イタリアでは普通なことが外の世界では違うことなど、小さいうちから感じ取る機会があるのは幸せなことだと思います。

今日は「~はどこですか」を勉強したわけですけど、世界地図を見せて「アメリカはどこですか」のようにやっていた時のことです。私の地図は日本の教科書からのコピーでしたから、当然アジアが地図の中心にある。でも彼女はヨーロッパに住んでいて、学校で見る世界地図はヨーロッパが真ん中なのです。なんだか変な世界地図だと最初に思ったようです。そんな小さな違いもずっとイタリアだけにいたら気付きませんね。

さて、折角ヴァチカン市国の近くまで来ているので、帰りにサンピエトロ寺院の郵便局に行くことにしました。ダニィパパがバイクで送ってくれたのですが、バイクでローマを走るというのはいいですね。ローマにいるって感じがしますよ。


郵便局前からのサンピエトロ寺院の正面。着いたときはまだ明るかったですよ。
水曜日は法王謁見の日なので、スクリーンや法王席などがまだ残っていました。

郵便局は寺院の両側にあるのですが、正面に向かって右側の方は知らない人が多いですね。なので比較的人が少ないのは右側。ただ寺院を訪問した後、出口が左側になってしまうので、訪問前に行かないと面倒臭いですね。
ここから手紙を出すとヴァチカンのきれいな切手が貼れるので機会があると寄ることにしています。今回はバースデーカードを出したのですが、クリスマス向けの切手でさらに美しい。郵便局の中には手紙を書く机もあります。いつも観光客でいっぱいなのに今日はなんと私一人でした。

そんなわけでバースデーカードが長文のお手紙化してしまったために、外に出るとすっかり夜でした。証明に照らされたサンピエトロ寺院はなんと神秘的!
 ちょっと怖い感じも!?

オベリスクの下に囲いがされているのは、クリスマスの準備中だからです。プレゼーピオというキリストの降誕のシーンが等身大で飾られます。大きなクリスマスツリーも横に設置されるはず。去年と同様、私は日本にいるので見られない・・・。


このプレゼーピオ、クリスマスには色々なところで見られますが、このサンピエトロ寺院のはかなり素晴らしいですよ。またスペイン階段上に設置されるのも立派です。一般家庭でも飾るので、そのお店がナボナ広場にたくさん出ます。見てまわるだけでも楽しいです。プレゼーピオは特にナポリが有名で、一年中パーツを売るお店がたくさん並ぶ有名な通りがあります。一見の価値ありですよ。

 噴水もイルミネーション


何か神の啓示!?ちょっと怖い空模様。
この建物の間には、サンピエトロ寺院の表参道というような道が続きます。この道沿いにある教会で私とダニィは結婚式をあげました。なぜサンピエトロ寺院を背景に写真を撮らなかったんだろうとこれが最大の後悔です。

最近夜の写真ばかりですね・・・。





ダニィの誕生日

2008-11-25 00:44:37 | ローマの休日
昨日11月23日はダニィの誕生日で、Rietiの近くの町に行こうかという話もありましたが、とても寒い冬日になったのとダニィもあまり体調が良くなくて、外でランチをしてからクイリナーレ(大統領官邸のある丘)のScuderie del Quirinaleという美術館(クイリナーレ宮と言うらしい)で今やっていジョバンニ ベリーニの展覧会に行くことにしました。(美術館のサイトはこちら 英語でも読めます。)

ランチはナボナ広場の近くにあるダニィの知り合いのやっているPizzeria La Montecarloというピザ屋さんに行きました。(La Montecarlo, Vicolo Savelli, 13 tel 06.6861877 ホームページはこちら)ローマ風ピザの専門店ですが、他のローマ料理も食べられます。お値段もお手ごろで、いつも混んでいるところを見るとガイドブックにも載っているのでしょう。
私は実はナポリピザ(ローマのピザは生地が薄くてパリパリのクラッカーのような感じなのに対して、ナポリは私たちにも馴染みのパンのような生地です。)の方が好きなので、トンネレッリというパスタにサーモンソースというのを注文しました。

大概このお店で食事の後は、ローマで一番美味しいコーヒーと言われているバール Sant'Eustachioで食後のコーヒーをいただきます。


いつも大勢の人でにぎわうSant'Eustachio。(P.zza Sant'Eustachio n. 82 Tel. 06.68802048 ホームページはこちら

有名なGran caffe'というのはコーヒーにしては少々お高めです。普通のコーヒーを頼んでも十分おいしかったですよ。ただ最初から、コーヒーとお砂糖でできたクリーム入りなので、お砂糖を入れないで飲む方にはご注意。出てきたときにはもう甘いです。

さて、昨日も食後にコーヒーを飲みに行くはずでしたが、ダニィの体調がいまいちで家にすぐ帰りました。本当はサッカーの試合が気になったのかもと、サッカー嫌いの私はこう思ってしまいますが、まあダニィの誕生日なので・・・。

私が試合を見るとローマチームは大概負けるので、私はさっさとお昼寝モードに入ることにしました。目が覚めると試合は丁度終わったところで、ローマが勝って気分がよくなったらしく、「さて展覧会に行くぞ」とのこと。外はもう暗くなってきていました。なんと夜の8時まで開いているんですって。

展覧会の入り口のポスター

さて、この展覧会の主人公ジョバンニ・ベリーニ(Giovanni Bellini)は15世紀末のベネチアの画家です。生まれた年ははっきりしていないため、色々な説があるようですが、この展覧会では1435年から1448年の間のような説明で、亡くなったのは1516年。父親にヤコポ・ベリーニ、兄にジェンティーレ・ベリーニ、そして義理の兄弟にマンテーニャと高名な画家たちを家族に持ち、後にヴェロネーゼ、ティツィアーノ、ジョルジョーネ、ティントレットらを生むヴェネチア派を確立。そして同派の代表的な画家で最大の巨匠として美術史上大変重要な画家です。

今回の展覧会は、1949年にベネチアで開かれた大規模な彼の展覧会以来の大きな展覧会で、作品も60点以上とかなり価値があるもの思いますよ。来年の1月11日まで開かれているようですので、旅行でローマに来られる方も是非寄ってみてください。入場料は10ユーロと高めですけれど、きっと日本でも同じようなものですよね。ローマの方は交通機関の定期、metrobusのカードを提示すれば割引で7.50ユーロになります。

ところで最初に書きましたが、この美術館は大統領官邸のあるクイリナーレの丘にあって、この時間夜景がきれいでした。美術館のカフェの窓からの大統領官邸前広場の眺めは一見の価値有りです(昼間でも)。展覧会の入場券を買わなければこのカフェに行かれないのが残念ですよ。ここでは高級ワインとおつまみのメニューもあります。7,8種類くらいあったと思いますが、ワイン1杯とおつまみのセットメニューで18ユーロとありました。何か特別な機会に美術展と組み合わせて行かれるのもお勧めではないでしょうか。2月にダニィの好きな未来派の展覧会があるので、そのときはワインも堪能させてもらおうかと企み中です。


夜の大統領官邸。


大統領官邸の入り口。背の高い衛兵が入り口の番をしていて、ロンドンのバッキンガム宮殿のように、衛兵の交代の儀式があります。
大統領官邸は確か日曜の午前中のみ訪問できます。この入り口の前に列が出来るのでわかると思います。私が行った時(かれこれもう随分前になる)は5ユーロでした。


広場の噴水とオベリスクの下部。(オベリスクの写真は失敗・・・。夜景はどうもうまくいきません。)


通りを挟んでこんな立派な建物も。これも国のお役所でしょうね。

ローマも随分寒くなりました。夜の外出は辛い季節ですが、寒い季節の方がよりヨーロッパを感じるような気はします。どうしてでしょうね。



お茶目?

2008-11-20 03:44:40 | ローマの平日
昨日こんなニュースがありました。ネット新聞La Reppubblicaの動画はこちらです。

トリエステでの首脳会談にイタリアを訪問中のドイツのメルケル首相を迎えるベルルスコーニ首相。動画タイトル"Berlusconi fa cucu' alla Merkel"のfa cucu'というのは、普通は赤ちゃんに対してする、日本で言えば「いない、いない、ばあ~」のことです。つまりメルケル首相に挨拶に迎え出たベルルスコーニ首相が一瞬広場のモニュメントの後ろに隠れ、メルケル首相を驚かすという行動に出たのでした。

「こんなのが自分の国の首相かと思うと恥ずかしい」と言う人もいますが、なんだかこんなお茶目なベルルスコーニ首相に最近、少々親しみを感じてきました。首相の政策は別として、人としてはなかなかかわいらしい人かもしれませんね。今回のことも確かに子供っぽくはありますが、いかにもイタリアらしいし、堅苦しい首脳会談の雰囲気を和らげ、返って良い結果が出たりして。(そちらの方はチェックしていませんが。)
先日のオバマ氏に対する発言も、首相にとってはこのレベルのジョークのつもりだったのかもしれませんが、残念ながら失敗でしたね。

少々関心がわいたので、ベルルスコーニ氏についてネットで検索してみたら、テレビ局のビジネスを始める前には、歌手だった時期もあるのだそう。もしかしたらお笑いへの道もあったのかもしれませんね。

最近のイタリア、あまり良い状況ではない様子。シルヴィオさん、次に何をしてくれるのか楽しみでもありますが、笑いを取る方にばかり気を入れすぎていると、みんな本当に怒ってしまうかも!?






ジンガリ

2008-11-16 00:46:41 | ローマの平日
前回の「ショーペロ」に続いて、「ジンガリ」もイタリアサバイバルのキーワードでしょうね。ジンガリ(zingari)とはジプシーたちのことです。引き続きイタリアの悪口を書くのもなんですが、昨日乗ったバスになんと15人ぐらいのジンガリ集団が乗ってきて、降りるまでの10分間ほど血が凍る思いでいたもので。

恐らくご存知の通り、イタリアは泥棒が多いことでも知られていますよね。残念ながらこれは本当・・・。泥棒はジンガリだけではないのですが、私は数年前にジンガリの女の子達4人にお財布を盗られて、現行犯でそのうちの一人の捕まえたのですが、私のお財布はすでに他の子が持って逃げてしまったということがありました。それ以来、ジンガリを見ると鳥肌が立ってしまい、足がガクガクしてしまうのです。彼らは服装だけでなく、私には顔も皆同じに見えてしまい、怖い思い出がよみがえってしまう。あの時迂闊にも結構な大金をお財布に入れていたのも悔しかったのですが、それ以上に個人的に大切にしていたものが入っていたので、余計に嫌な事件でした。「お金はいいからお財布だけ返して」と頼んだのですが、捕まえた女の子は「知らない」の一点張り。

私の被害歴は、この事件よりも何年も前、イタリアに初めて旅行したときに、友人のバッグの中に入れておいてもらったカメラが最初です。私のカメラは大して立派なものでもなかったので、旅行中の写真が無くなったのが一番悔しく、実際は上等なバッグを切られてしまった友人の方が被害が大きかったかもしれません。それに旅行中たくさんいい思いしたので、カメラはその代償かなくらいに思えるほどだったんですけれど・・・。

実際に物を盗られてしまったのはこの二度だけですが、鞄を切られたこと1回、鞄の中に手が入っているのを振り払ったことが1回あります。ここ数年は注意の仕方がわかってきたので何も起こらないのですが、やはりいかにもジンガリ姿の人々が近くに来ると背筋が凍ってしまいます。この前も、地下鉄に乗ろうとしたときに、扉近くのおじさんが鞄をしっかり抱えたので、私が泥棒と思われたのかとカチンときて、泥棒ではない!という風に私も大げさに鞄を抱えると、一緒にいた友人が「あ~よかった、降りて行ったよ」と。実は私と友人の後ろについてジンガリ少女が二人乗り込んできたんですね。おじさんはそれで鞄を抱えたわけで、そこへきて私も大げさに鞄を抱えたので、その二人はチッと舌を鳴らして去っていったわけです。

そして昨日。学生や教師達の大型デモがあったために、バスに遅れが出たにでしょう。バスの中は既に満員で、私が乗ったバス停の次のバス停でジンガリの集団が乗り込んできたときには、逃げて降りることもできず。私の後ろには二人のジンガリがぴったり。込んでいて彼らにむしろ押されているような状況で、鞄はなるべく上の方に掲げるように持って頑張りました。幸い私の降りるバス停では何人も降りる人がいたので、その人たちについてジンガリたちを掻き分け下車。一緒に降りた女の人が「あ~悪夢だわ!」と一言。降りた後も私は膝がガクガクでした。

このバス71番は少々治安の悪い鉄道の駅ティブルティーナ行きで、彼らが集団で乗ってきたところには有名なPiazza Vittorioの近くのメルカート(市場)があるので、ティブルティーナからメルカートにジンガリたちが買い物に行くのだと後で友達に聞きました。観光客が乗るようなバスではないので、彼らも盗みが目的ではないし、日本人にも思われないだろうから大丈夫だとダニィにも言われましたが・・・一体それはどういう意味じゃ!

前日にジンガリや貧しくて犯罪をおかすような外国人たちを扱った映画を見たのもいけませんでした。ちなみに"Il resto della notte"(Francesco Munzi監督 2008年 イタリア)という映画です。カンヌ映画祭の監督週間とかいうのには出品されていた作品のようですよ。

日本公開、ちょっと怪しいかな?

ショーペロ

2008-11-14 03:44:32 | ローマの平日
イタリアに来られる方、ショーペロというイタリア語は知っておくことお薦めです。ご存知の方も多いかと思いますが、ショーペロ(sciopero)とはつまりストライキのこと。イタリアはストが多いことで有名ですが、色々計画を立ててやってきた旅行客たちには本当に迷惑なことだと思いますよ。国外では簡単に情報を得られないでしょうし、イタリアに着いて突然、「ショーペロですから、交通機関はありません」では頭の中は何?何?何?でしょうね。住んでいる者は、ある程度慣れてしまっていて、「仕方がない、家で何かをするか」、なんて感覚だったり、緊急の場合は車では移動できますからね。

ところでこの間の日曜日の夜から月曜日のストの時には、アメリカから知り合いが来ていました。ナポリ方面のガエタという海辺の町の親戚を訪ねてきていたのですが、イタリアに着いて一週間が経っていたにも係わらず、ストの話は知りませんでした。私がその話をすると、やはり、何てこと、どこにも移動できないの、という剣幕で"Why?Why?"とすぐに受け入れられない。気持はわかるのですが、私がいつも受ける対応、つまり「イタリアですから」とか「仕方がないですね」を私もするしかなく・・・。この国って、本当に悔しい思いをすることが多くて、それでも自分に降ってこない場合は、ヒトゴト~になっている冷たい自分がいます。

ここ数日もアリタリア航空の従業員のストで出発がキャンセルになり、空港で立ち往生の人々が「イタリア人でいることが恥ずかしい」とか「もう絶対にアリタリアは使わない」と怒りをぶちまけているのがテレビに映されていました。全くひどいな~、ずっと前から旅行を楽しみに計画していた人や、緊急の用事で移動が必要な人、このことで大損害を受ける人々はどうなるのだろう、etc.etc.テレビの前でダニィにいつもの「イタリアって全く・・・」のコメントをしていたわけですが・・・。

「12月12日もストらしいよ」とダニィ。「全くストばっかり、どうなってるのこの国は。日本なんてね・・・」を始めた私に、「出発12日だったよね」とダニィ。なんとこともあろうに私が日本帰国を予定している12月12日にゼネラルストが予定されているとのニュースが流れたのでした。今までヒトゴトのストが、急展開私ごとになり、パニックですよ。「そんなバカな・・・」です。

私が乗ることになっているのは英国航空なので、ロンドン・東京間は問題ないはずですが、12日に空港で働く人々がストに皆参加してしまったら、当然ローマ・ロンドン間の飛行機は出発しません。ストなんてぎりぎりにならないと、実際に行われるのか、何時から何時までなのか、どの程度のストなのかわかりませんよね。もしかしたら問題なく出発できるかもしれないわけです。でも電車で国内旅行をするというレベルではないので、当日になって、「返金されますが、日本にはいけません」では絶対に困る。

私としては前日にロンドンまで行ってしまった方が安心と思うのですが、ダニィの知り合いの旅行代理店の人は「大丈夫、心配ない」という。つまり乗るはずだった飛行機に間に合わず乗れなくても、後のに乗せてくれるし、ロンドンで泊まることになれば宿泊代も出してくれるはずだと。万一席がなかったらどうするの?お金の問題より日本に行けなくなることの可能性のほうが心配なのよ~。

「万一の場合には英国航空に知り合いがいるから何とかしてもらうわよ」との話も。この「知り合い」もくせもの。どこまで当てになるのか。イタリア人はすぐに「大丈夫、大丈夫」というけれど、責任をどこまで持ってくれるのか。確実でないなら「大丈夫」は聞きたくない。

何か問題があるとイタリアではスムーズに行かないので、リスクがあるのならロンドンまで行っておいた方がいいのではないかと思うのですが、いかがなものでしょう。ストで私だけでなく、多くの人が移動をストップされてしまったら、解決を求めようにもカウンターで私の番は永久に来ないと思うのですよ。(日常生活でも、自分の番が来ないことが多い私。)

もし、どなたかこんな経験のある方にお読みいただけたら、アドバイスコメントお願いします。


あ、ところで間違えがありました。少し前にベルルスコーニ首相の任期が7年と書きましたが、7年は大統領で、首相は5年でした。すみません。



イタリア軍の日

2008-11-10 10:10:37 | ローマの休日
今日は夜ポポロ広場でアンドレア・ボチェッリのフリーコンサートがあると聞いていたので前から行く予定にしていました。それと何の関係があるのか、ダニィに4時半からやはりポポロ広場で航空ショーのようなものもあるらしいから見に行けばと言われていました。航空ショーと言っても、ダニィの言い方では三色の飛行雲でイタリア国旗を作る程度のもののように思えたので、前にもそんなのは見たし、コンサートだけでいいかなとパス。

現地に行ってみてわかったのですが、本日はイタリア軍の日で、そのイベントが一日行われていたようなのです。そのイベントの最後を飾るものとしてのコンサートだったわけです。わかっていれば早くから来て、他の催しも見たのに・・・。国旗を手にした人々が大勢いて、ダニィは「右翼系のお祭りのようなものだよ」と言っていました。

広場は人でいっぱいでしたが、真ん中のオベリスクが少々邪魔ではあるものの、遠くからでもステージは結構よく見えました。
カメラが良くないので、こんな風にしか撮れませんでしたが・・・(本当は腕のせい???)






アンドレア・ボチェッリの他に二人の女性歌手、軍の楽隊、プラハからのオーケストラ、そしてバレリーナたちによるステージでした。
日本でいわゆるカンツォーネと呼ばれているナポリ民謡が主で、知っている歌が多かったのも良かったです。
前日にアメリカ人の友人に「アンドレア・ボチェッリのフリーコンサートがある」と話したら、「え~私はボストンで彼のコンサートに100ドル以上払ったわよ!」と驚いていました。
確かにただで聞くのは申し訳ないほどの素晴らしいお声。

夜のポポロ広場。




私はオベリスクの下あたりにいました。なかなか立派なオベリスクでしょ。


久々にイタリアながらの素敵な夕べを味わいましたが、野外コンサートには寒い季節になりました。
そうそうアンドレア・ボチェッリを生で拝見するのは実はこれが二回目です。(自慢?)
ヴァチカンのサンピエトロ寺院では日曜の夕方のミサが聖歌隊付きで、外国からの聖歌隊などがやってきて歌うので、ちょっとしたコンサートのようです。そんなわけで以前は時々歌を聞きに行っていました。ある時、歌ではなく、そのミサを受けにボチェッリさんが来ていました。

Sorry, Mr.Obama

2008-11-10 09:12:31 | ローマの平日
次の米国大統領に対して「日焼けしていてかっこいい」・・・なんとも呆れた一言。ベルルスコーニ首相に失言が多いことは有名らしいですが、そんな首相の国に住んでいる者としては、こちらまで恥ずかしくなりますね。おまけにその失言に対して攻撃されると、自分は賛辞のつもりで言っただけ、そんなユーモアのセンスがわからない者こそがバカだと言い返したとか。ああ間抜け。こんな発言がユーモアのセンスとは、首相はご自身の品を下げただけ。一国の首相の公の言葉は、自分の言葉だけで留まらないことの認識もないのかしら。
これから7年もこの方がイタリアの首相かと思うと、近々イタリアは先進国首脳会議にも登場しなくなるのではないでしょうか・・・。先が不安です。

ところで、この一件にベルルスコーニ首相へ非難する人々の写真が新聞に出ていました。


掲げている英語の文がおもしろかったです。
"Why USA has Obama and we have Berlusconi??"
"In Italy we have a dangerous virus...Berlusconi!!! Sorry, Mr. President"
"Silvio is not my president."
etc.,etc.

ところでオバマ氏はさっそく他の国々の首脳方に電話連絡をいれているのですが、最初に連絡した国々の中にイタリアはありませんでした。日本の麻生首相は確か5番目以内に入っていたんじゃないですか。ベルルさんはこういうことにはかなり悔しい思いをする方のようで、それを知っている国民も「ああ、今頃悔しがっているよ」と笑いものにしているのも、なんだか変な感じです。

首相にしろ、危機感のない国民にしろ、将来の不安なお国であります・・・。

うえをむ~いて あ~るこお~~

2008-11-04 08:40:23 | ローマの平日
外国にいると日本のことが話題になることがよくありますよね。気を遣って話題にしてくれるときもあるのでしょうが、時に「それってなんだっけ?」とむしろ恥ずかしい状況に直面することもあります。

先週モザイク教室で、いつもニコニコ挨拶をしてくれるおじさんが「これって日本の歌でしょ?」って坂本九さんの「上を向いて歩こう」を歌ってくれました。意味もわからずよくあれだけ歌えるなと感心しただけでなく、さすがはオペラの国の方、お声の出方が違うようです。

私はカラオケに行っても断固として歌わない嫌なタイプですが、外国にいる時は皆民間外交官でしょ、仕方なくおじさんとドゥエット。お恥ずかしながらおじさんの方がかなりうまかったんですけどね。さて、最初の方は覚えていたのですが、「幸せは~空の???どこだっけ?」、モゴモゴの私におじさんもわからなくなってしまいました。

この歌1960年代に"Sukiyaki"というタイトルで外国でもヒットしたんですよね。アメリカなんかでは知っている人も多く、日本語の授業(以前日本語教師をしてましたから)でも教材としてよく使われていました。でもイタリアで聞いたのは初めて。モザイク教室の他の人は知らなかったし、イタリアには来なかったのでしょうか。

家に帰ってイタリア語訳がないものかと探しましたが、英訳しか見つかりませんでした。なかなかいい歌詞ですよね。「涙がこぼれないように上を向いて歩く」なんて日本ぽいではありませんか。少なくともイタリア人には「涙をこらえる」なんて感覚がなさそう。すぐに泣いたり怒ったり、それも大袈裟に表現してくれる。

誰にでも一度はこんな悲しい夜道の経験ってありますよね。涙でにじんだ星を数える・・・うん、ある、ある。歌詞が良くて外国でもヒットしたのか、曲が良かったからか。でも日本語で歌われたようですね。

ところでこの”Sukiyaki”というタイトル、名づけた人が知っていた日本語の言葉が”Sukiyaki”と”Sayonara”だけだったからだそうです。日本語風に聞こえればなんでも良かったのかもしれませんが、歌詞の意味がわからず、sukiyakiを食べたことがある人には一体どんな歌だと思われていたのでしょうか。

歌の披露のあと、またこのおじさんに「箏と三味線には何弦あるの」と聞かれてまたオロオロ。三味線に関しては漢字を考えればわかることのなのに、私の頭の中は聞いたままkoto? Shamisen?の状態でした。なんともお恥ずかしい。
伝統的な箏は13弦だそうですよ。

おじさん、これからも勉強させてください。

石拾いの祝日

2008-11-02 20:37:03 | めざせmosaicista!
11月1日は「諸聖人の祝日」というキリスト教の祝日です。何を祝う日なのかはわかりませんが、私はモザイク教室の友人にモザイクに使える石集めに行こうと誘われ、ローマから北に50Kmのところにあるサンタ・セヴェーラの海岸に行って来ました。普通はお店できれいにカットされた石を買うのですが、拾ってくればお金はかかりませんよね。私はまだそういう材料をきれいに自分でカットできるレベルではないので、海風に当たるのと海辺のレストランでのランチが目当て。


サンタ・セヴェーラの浜辺。ここ数日天気が不安定で、この日も到着したときは陽が差していましたが、波は高かったです。
ローマは海から結構近いので、海岸まで気軽に行かれるのがいいですよ。イタリアの海リゾートとしてのランクには疑問がありますが。


サンタ・セヴェーラの城塞。個人的には見学してみたかったのですが、今日は石拾いツアーでしたので諦め・・・。


私たちの他にも拾い物客がいるようですね。ただこの日、残念ながら海は満ち潮、石のある部分が海になっていて、砂浜に打ち上げられている石を拾うしかありませんでした。それでも様々な色の石があるものですね。今まで浜辺といえば貝拾いとしか思っていませんでしたが。

少しでも集められたので満足してランチに行こうとしていると、「ン?これは大理石?」という石片を友人が見つけました。お城の近くに一部コンクリートで舗装されているところがあり、一部が剥がれていてコンクリートの下に色々な色の石片が見えていました。恐らく建物の中の床に使ったものをリフォームでもしたときに取り除いた石を捨てたのでしょう。海岸に行って、大理石をゲット。これはお得でした。

モザイクは小さくカットして使うので、小さな大理石片でも十分使えるのです。買わないで手にいれる方法としてはマルミスタ(大理石屋、大理石製品や主に墓石を作るところ)に行って、残って捨てるためによけてある半端な大理石片をもらってきます。マルミスタは大きな墓地の近くで探すと結構あります。

しばらくするとまた曇ってきました。

サーファーたちが10人程海に出ていましたが、彼らにとってはもってこいの波日和だったのでしょうね。

ランチは友人がいったことのあるIl Tegameというレストランに。サンタ・セヴェーラではなく、そこから少しローマに戻ったところにあるパッソスクーロという小さな小さな町でした。迷って迷って、空腹状態も最高に達して到着。
田舎の小さなレストランで、お洒落感はかなり低いお店でしたけど、22ユーロでのフルコースはかなり満足のいくものでしたよ。
ちなみに内容は・・・
3週類のシーフードの前菜
魚のすり身入りのラビオリ
蒸した鯛の間にズッキーニとニンジンのソースとポテトが詰めてあるもの。
付け合せのミックスサラダ
パンナコッタにベリー系のソースがかかったもの
コーヒー
飲みものはワインでもビールでもコーラでもお値段に含まれています。

これは私が選んだメニューですが、パスタもメインも5種類位の選択肢があります。(ほとんどシーフード、海の近くですものね。) リボルノ料理だそうですよ

Il Tegame (Via Torralba,6 Passosucuro Tel.338.9979014)