あいあいのひとりごと

ローマ在住あいあいの暇つぶし日記。

ヨーロッパ文化財ウィークエンド

2010-09-30 00:37:47 | ローマの休日
                    きれいに修復されたバルベリーニ宮

先々週の週末はローマの首都140周年イベントがありましたがが、先週末もまた文化ウィークエンドでした。ヨーロッパのというタイトル(Giornate Europee del Patrimonio)なので、他の国でもやっていたのだと思います。国立の博物館、美術館、考古学地区などの文化施設が無料になり、その他にも文化イベントが開かれていました。

ダ二ィは夜はサッカーの試合観戦が(また!)あるので、その前にどこか一つ行って来ようかということになりました。首都140周年の記念の日にも無料公開していたのですが、あの日は他のところに行って行かれなかったバルべリーニ美術館に行ってきました。何度も行ったことのある美術館ですが、最近きれいに修復され、さらに美術館部分が広がったというニュースを聞いていたので、好奇心もあり。バルベリーニ家のお屋敷だったこのバルべリーニ宮はその敷地の大部分が戦後も軍部の高官達の所有するところだったのだそうです。そこの部分も今回美術館にしたのですね。お陰でこれまで目に触れることのなかった美術館所蔵の作品に光が当たることになったのです。

この美術館の一番の売りは、ラファエロのLa Fornarinaでしょうが、カラバッジョなどの巨匠の作品が盛りだくさんの他、お屋敷の中を歩いているだけでも美しい。今回修復されて、汚れを落とされた壁がさらに白くなったような気がします。裏にはお庭もあります。

ここから美術館内が見られます。写真上にカーソルを持っていくと、次の写真を見るための矢印がでます。

ヴァチカン市国もヨーロッパということで、博物館が入場無料なりました。こちらは日曜日と月曜日に公開。平日の月曜日に行けば少しは列が短いかなと月曜日に行ってきました。4時までのところ7分前にぎりぎりで入場できました。(やれやれ)

アタックNo.1

2010-09-27 19:28:48 | ローマの平日
ダ二ィはテレビ、ラジオ、インターネットなどで毎日サッカー関連の情報を確認しています。夜はテレビ画面にそういった番組が大抵映っていますが、同じ時間にいくつも同じような番組があるから呆れます。だいたい画面の色合いとか、出演者とか、話し方だとかがどれも似ていて、一目でわかるという具合い。私にとっては、例えば近所の人が上手でもない楽器の練習に同じ曲を何度も繰り返すのと同じような耳障り感覚です。コマーシャルになると、他のチャンネルの同じような番組に移動するというわけですが、昨日はチャンネルを変えている最中に、一瞬懐かしい映像が目に入ったのでちょっとそこで止めてもらいました。

なんと小さい頃よく見ていた(歳がばれる!?)「アタックNo.1」でした。当時は普通に見ていた映像が、なんとも動きもぎこちなく古臭くて思わず笑っていたら、ダ二ィは「でも時々まばたきをするよ」と。そんなこと気にしたこともなかったけれど、そう言えば外国のマンガは確かにまばたきなんかしなさそう。当時、小学校のクラスメートと休み時間になると「アタックNo.1」ごっこをして、技を磨くべく訓練を積んでいた懐かしい思い出が甦り、ダ二ィからしばしテレビのリモコンを取り上げて見入ってしまいました。

昨夜やっていたのと同じ回(イタリア版)を見つけました。







主人公の名前は確かアユハラ コズエだったと思うのですが、イタリア版ではミミと呼ばれていて、なぜかミドリはそのままミドリ、なのに他はニコレッタだのクリスティーナだの、顔と全く合っていない。コーチはミスターと呼んでいるように聞こえましたが、副コーチだったか一緒にいる女の先生はサンドラというらしく、とにかく不自然すぎて笑ってしまいます。それでもバックに流れる音楽は懐かしいそのままのものでした。

昨夜やっていたのと同じ回を、昔々に見たのもはっきり覚えていて、最近のことはすぐ忘れてしまうのに、あの頃の思い出ってはっきり覚えているからなんとも不思議ですね。脳の記憶装置ってどうなっているのかしら。つい最近も絶対に思い出しそうもない人たちが夢の中にでてきて驚いたばかりです。

日本通の友人が、イタリアでは日本の古いテレビマンガが繰り返し放映されていて、新しい今のマンガよりもそういった昔のものの方が好きだと言っていました。新しいものをあまり知りませんが、確かに最近のは簡単に人を殺してしまったり、あまりに映像がきれいすぎて、なんだか昔の物の方が味があるような気がします。私の姪たちなんかを見ていても、私が同じ年頃の頃に真剣にやっていた「アタックNo.1」ごっこのようなこともやっていそうにないし、テレビの世界でも子供たちが変に冷めて早く大人っぽくなるようなものが多くなっているのではないかと思ったりします。

懐かしいエンディングテーマを聞けるかなと思いましたが、イタリア版はイタリア語の別の歌でした。日本語のは確か、「青い、青い空に、バン・ボン・ボ・ボン・・・」って感じでしたか?それにしても夜中の12時半でした。懐かしい日本のマンガオタクの方々のために放映しているのかな?

美容院に行ってきました

2010-09-24 02:59:11 | ローマの平日
半年ぶりに(ぎょっ!)美容院に行ってきました。外国暮らしはまず美容院から遠のいてしまうんですよね。(ってきっと私だけ!?)どんな風にされるかっていう恐ろしさもありますが、なんだか少々伸びてむさくるしくなっていても、どうせ私はここでは外人だしぃ、みたいな投げやり感もあります。外国での都会暮らしはこのローマが初めてなんですが、この都市がどこまで世界の大都市の基準を満たしているかは別として、一国の首都であるローマには、日本人の美容師さんもいます。やはり日本のサービスを受けられるのは気持がいいですね。

私の外国美容院体験はスコットランドとアメリカ、そしてイタリアの3カ国だけですが、どこも共通して言えるのは繊細な扱いが得られない。スコットランドの時は学生だったし、お金もないので前髪カットだけ、そろえるだけ、に徹していましたが、シャンプーが首についている、なぜか終わった後に服の中まで髪が入っている、ちょっと前髪が斜め・・・田舎の美容院レベルなのか、学生用レベルなのか、いつもこの調子だった記憶です。

アメリカも田舎で、それでも日本企業の工場なんかもある日本人のいる町のはずだったのですが、日本人の美容師さんなんてとても有り得ない小さな町でした。知り合いに連れられて行ったお店には、ゴージャスなボリュームの髪型の太ったおばちゃん美容師さんがいて、私を椅子に座らせると私の方をくるくる回す形で作業をしていました。まるで丸いケーキのデコレーションでもやっているよう。そして頭を下に下げさせられたかと思うとその状態でドライヤーをかけ始めた。あっちへこっちへと動かされて、怖いは痛いはで、圧倒されっぱなし。(でも友達のいるボストンの美容院に行った時はそんなことはなかったので、やはり田舎レベルだったということなんでしょうね。)

ここイタリアでは、うちのすぐ下に美容院があって、出来上がりは結構満足したんですけど、シャンプ―台が座ったまま首を後ろに曲げるタイプなものだから、もう首が痛くて痛くて。おまけにシャンプーをつけた後、ただ髪を撫でているだけみたいで、それにお湯じゃなくてほとんど水だし、顔なんかにぴちゃぴちゃ水がかかるものだから、もう気持が悪くて悪くて。何よりも恐怖はドライヤーで髪を乾かすときで、やけどするんじゃないかと思うほどの熱い瞬間が何度もやってくる。カットは上手で、対応も日本の美容院にいるような感じではありましたが、やはり日本のサービスからするとケタ違いですね。

ローマの友人が素敵な髪形をしていたので、「どこの美容院に行くの?」と尋ねたら、「中国人がやっているお店で、とても安くやってくれるところがあってね・・・」という話。彼女も最初恐る恐るだったらしいのですが、イタリア人の女性たちも来るカリスマ美容師さんがいるのだとか。でも、「ただね・・・」と彼女。とてもカルチャーショックだったのは、乾いたままの髪にそのままシャンプーをつけて洗髪をするのだそう。中国では普通なのかしら。

というわけで、今はローマで美容院に行きたいときは、日本人の美容師さんのお店に行きます。日本式のシャンプー台もあるし、程よいお湯加減、頭皮マッサージも至福。日本語でお願いできるし、日本の雑誌、マッサージ、日本茶・・・。熱い、痛いもありません。丁寧で快適です。日本では当たり前のことだったりするんですが、こちらの生活では特別なひととき。

面倒だしいいや~と半年ぶりでしたが、やはり気持がよくなりました。髪が減った分、なんだか顔が小さくなったみたいで、背も高くなったような気分がして、背筋もしゃんと伸びますね。やっぱり身だしなみって大事かも。

いつまで続くか・・・生まれつき干物人の私。

チャオ!の由来

2010-09-17 17:37:35 | おもしろいイタリア語
ダ二ィは観光案内所で働いていて、毎日世界中からの旅行者と接している。そのため、色々な面白いエピソードがあったりして、よく私は「今日は誰か面白い人が来た?」と聞く。

昨日のこと。「ああ、昨日ね、日本人の女の子が来てね、イタリア語で「さようなら」は何て言うのかって聞かれてね」「ふ~ん、それで?」「チャオ ベッラ!だって教えたら、帰る時に、"チャオ ベッラ、でしょ?"って言うから、ジャンル―カ(同僚)と一緒に、そうそうって言って送りだした」だと。その女の子、本当に信じて行っちゃったのかなあ。なら、そのまま送りだしちゃうなんて酷い話だ。

イタリア語で有名な言葉って、ほとんどが食べ物の名前かなって思うけれど、音楽用語なんかもそうだよね。こちらはイタリア語と知っている人がどのくらいいるかは疑問だけど。そんな中で「チャオ」は世界中で知られている有名なイタリア語の一つだと思う。フランス人なんかも普通に使っているみたい。友達とか家族間で使われる気軽な挨拶で会った時も別れるときも使う。つまり「やあ」だったり「バイバイ」だったりするわけだ。私はこの言葉を親しい間柄の人に使うと理解しているけれど、ここローマではよく知らない人からも、お店の店員さんなんかからも言われる。そんなわけで、ダ二ィの両親にチャオと言われるときに、何と答えるべきかでいつも悩む。

そこでこの「チャオ、ベッラ!」、イタリア語表記では"Ciao, bella!"となるわけだけれど、このbella (これは女性形、男性形bello)は「美しい人」というような意味。よくイタリア人男性がナンパするときに「やあ、そこのかわいこちゃん」みたいな感じで声をかけるときに使うというような説明が多いけれど、友達間でも聞くし、「ちょっと、そこのお嬢さん」みたいな感じでの呼びかけに使われている印象もあるけどね。男性形の"Ciao bello"も同じく使われていて、こちらは「やあ、ハンサム男!」みたいになるのかな?男性同士でも言っているけど、日本人的にはちょっと気持悪いかも?

というわけで、この日本人の女の子は、普通の「さよなら」を知りたかったのに、「バイバイ、かわいこちゃん」みたいなバージョンを教えられ、もしホテルを出るときにレセプションのいい歳のおじさんに、にっこりとこの挨拶をしてしまったら・・・!?

そんな話をしながら、なぜかチャオという言葉の由来の話になった。もともとはヴェネチア方言からきているのだそう。商業の盛んだったヴェネチア共和国は、外国との交易も盛んで、奴隷たちが入ってくるところでもあった。そこでヴェネチア人たちは"Vostro schiavo"という挨拶を交わすようになった。Vostro=あなたの、schiavo=奴隷、という意味で、つまり「あなたの奴隷です」「なんなりとお申し付けください」的な意味合いですね。
それをヴェネチア人たちは"schiavo"でなくて"s'ciavo"と発音していたところから、次第に"ciao"になったんだって。

へぇ~、知らなかった。ブログに書こうと思って、ダ二ィに「あのチャオの話だけど、本当の話?それとも作り話?」と聞いた。「僕の言うことは、信じないわけ?」「そういうわけじゃないけれど・・・」
だって職場で嘘を教えて訂正もしてあげないじゃん!酷い話だよ。


水の都ヴェネチア(2009年8月)


首都ローマ140周年

2010-09-16 20:16:49 | ローマの休日
                             ローマ市庁舎

今年はローマが首都になって140周年目だそうです。なんだか古代ローマ帝国時代から首都だったかのような感覚を持ってしまいますが、イタリアが共和国になったのはついこの間の第二次世界大戦後だし、ローマが首都になった1871年は、まだサヴォイア家の王政によるイタリア王国だったわけですね。それ以前はイタリアは統一されていなくて、フランスやオーストリアの支配下にあったり、常に分裂状態だったわけです。とにかく統一されたイタリアの首都となってから140年が過ぎたとそういう記念の年なわけです。

その記念のイベントが今度の日曜日9月19日に開かれます。その主な会場となるのが、ピア門とそこから続く9月20日通り(Via XX Settembre)です。1970年9月20日、当時ローマはローマ教皇の支配下にありました。この日、王国軍がこのピア門を突破、ローマを占領したのです。こうして全イタリアの統一が確立されました。そしてその翌年にローマが統一イタリアの首都となりました。

そんなわけでこの記念となる場所を中心にして、この日曜日、色々なコンサートや普段見られない建物の中の見学会、映画の上映など様々な催しものがあるそうです。そして、普段は有料のローマ博物館(ブラスキ宮)、バラッコ博物館、国立古典絵画館(バルベリーニ宮)が入場無料となるそうです。それも24時までオープン!

詳しくはこちら。(英語版)

ローマは腹が立つこと盛りだくさんですが、年間を通して楽しめることも盛りだくさんです。そう考えるとプラスマイナスはゼロなのかな??

北イタリア・オーストリアの旅~ウディネ~

2010-09-15 19:31:37 | 旅~イタリア国内~
              夜のウディネの町

今年の夏は北イタリアとオーストリアを旅しました。というのも、親戚の薦めのオーストリアのクリニックに予約が入れてあったから。あまり気が進んでいなかったけれど、そのついでにバカンスを兼ねることになって、それならまあいいっかってそんな成り行きでした。
そこで、飛行機や電車など安い方法を探し探し、結局車の旅になりました。ダ二ィはそんな長距離の車の旅は初めてで、大丈夫かいな?とは思いましたが、なにしろ車だと荷物のことを考えなくていいし、時間にも追われなくていいし、自分が運転しないにもかかわらず「車がいいよ」と仕向けた感もあります。(ダニィ、ごめん!)

ローマからオーストリアまで一気に行くというのは、これはかなりきつい。そこで私達の計画はこのようになりました。
ローマ→ウディネ(2泊)→ウィーン(4泊)→インスブルック(3泊)→ドロミテ(2泊)

ウディネは5月に私の両親とダ二ィパパと旅行したスピリンベルゴ(この旅行記も終えてなかった・・・いつか続けます)の近くの町でフリウリ州の州都です。小さな町ですが歴史のある上品な町です。ローマから到着した私達を迎えたのは当然夜のウディネ。

この町の一番の見どころはこのエレガントなLoggia(柱廊)でしょう。

              
              ヴェネチアの建築様式の影響が見られます。

              
              中から見たLoggia 

              
              右奥の男性、ここで子どもとサッカーをしてた。(文化財の中で!?)

このLoggiaの前には、昔は処刑なども行われていたという広場があります。今はロマンチックな時計台や噴水のある市民の憩いの場という感じです。カップルや若者たち(ウディネは大学町)が夏の夜を楽しんでいました。

夕食はこのLoggiaからも近いAl Vaporeというレストランで。

              
              Al Vapore (Vicolo Sillio 8)

ダ二ィがどこからか調べてきたお店なんですが、なかなか場所が見つからず、通りすがりのちょっと洒落た感じのおじさまに尋ねると「近くだから連れて行ってあげよう。学生の頃よく行ったお店だよ」と言われました。私の心の声が(なんだ学生の行く安食堂か・・・)と言ってましたが、メニューを見るとローマでは聞いたことのないような料理が色々あってにっこり。私が食べたのは・・・

              
              ゴルゴンゾーラと洋なしと人参ソースのパスタ
              (フルーツ入りなだけあってちょっと甘い)

              
              付け合わせに野菜のグリル焼(食べかけです。)

              
              デザートはグランキャラメルのようだったけど、ネーミングは違った。


車での旅行者にしかお薦めできませんが、ウディネで泊まったホテル、Holiday Innなんですけど、二人で一泊49ユーロの格安にも関わらず、部屋も広いし、ベッドも大きくて、バスルームもおしゃれできれい。日本で言えばちょっといいビジネスホテルっていう感じですが、この値段でこの快適さは嬉しい。朝食もついてます。
(Holiday Inn Express Via Alpe Adria 10)



また愚痴っちゃうけれど・・・

2010-09-11 20:05:17 | ローマの平日
慣れるしかないってそういうことだけれど、毎回イライラするんですよね・・・。

まずはいつもの如く地下鉄。昨日の夕方、地下鉄のホームに降りるとかなり大勢の人が待っていたので、これはしばらく来なかったのだなと嫌な予感が走りました。案の定、到着した地下鉄は込み込み。それでも私は東京のやり方で背中からすりっと乗り込むと、まあ巨大ではない私はなんとかドアの前に立つことができ、ドアが閉まるときにドアのせいで後ろの人をちょっと押さなければならないという状況にする。こちらの人は大概前向きで乗り込もうとするので、中から「ちょっと礼儀のない人ね、押さないでよ」とすぐに喧嘩調の声が飛んでくる。現地の人はどうも慣れているらしく、言われた人も無視だし、そこで終わるわけですが、他人に対して簡単に非難の言葉を掛け合うこの社会がどうしても好きじゃなくて、毎回嫌な気分になります。

昨日は各駅で長時間この地下鉄を待っていただろうという人々の、何としてでも乗り込もうという殺気が漂っていました。中のおばさん「もう満員なんだから、無理して乗り込まないで次の電車を待ったらどうなのさ」とぶつぶつ言っている。乗り込もうとしている少し若い女性が「ちょっと奥につめてくれたら、まだまだ乗れるんだから、全く不親切な人ばかりね」と怒鳴っている。確かにそれはそうなんだけど、中の人が「奥にもっとつめてあげましょう」と言い、外の人が「仕方がない、もう一台待とう」と言えば、お互いに相手を助けようという気持にでもなるというものではありませんか?

みんながみんな自分のことしか考えていない。地下鉄に既に乗り込めた人は、自分はもう安心なので関係ないという態度。私は斜め奥にちょっとスペースがあったので、自分が移動すれば誰かがそれに続くかと、手すりから離れた人と人との間に入ると、私の元いた場所にはすぐに他の人が移っていました。そこで一人多くの人が乗り込めたのかどうかはわかりませんが、私は手すりの無い場所で、同じ人に何度も倒れかかり謝り続ける結果となりました。

腹が立ったのは、私が奥に移動したその時に、後に続いて助けようとするどころか、後ろにいたおばさんは「私はテルミニで降りるんだけど、あなたも降りますか」と周囲の人に聞いてまわり、こんなぎゅうぎゅうの満員状態なのにも関わらず、降りないという人をどけて前に進もうという行動にでたわけです。そしたら、座っていた女性までが心配になったのか「私もテルミニで降ります」と立ちあがろうとする。(私だってテルミニで降りるんだっていうのに!)折角奥につめても、こういう人たちが入口の方に移動しようとするので、全然意味がない。テルミニで半分以上の人が降りるから心配ないっていうのに、馬鹿じゃないの!?って思いたくもなる。頭が悪い人が多いっていうか、自己中の集まりっていうのか。

それに「降りる人が先」なんてこんな当たり前のルール、知らない人がどれだけいることか。ダ二ィはそんな人がいると、わざとぶつかってやるという態度ですが、そんなことをしたって相手がわからないは同じ。言葉で注意するのは正しいと思うけれど、暴力はいけない。人に対して敬意のない嫌な社会に余計になるだけだよ、お互いにそんなことしていては、と言うんですけどね。だってたまたまぼーっとしていたってこともあるかもしれないわけだし。

長くなってしまいますが、どうも毎回腹が立つのが郵便局。今では嫌な思いをしなくて済むバチカン郵便局までわざわざ行くのがほとんどですが、うっかり昨日は近所の郵便局に行ってしまいました。最近19時まで開けるようになったと聞いたので、少しは改良されたのかとの期待もありました。郵便局が嫌なのは、時間がかかる、客が大勢いるのに、中では局員がコーヒーを片手におしゃべりしていたりして、窓口を増やそうとしない、対応も感じ悪くて、働く気ないが見え見え、などなど色々ある。それに私は郵便物が届かない事件(盗難の回答を受けたことも含め)が何度かあって、その時にも真剣に調べてもくれようとしない態度に激怒しました。

昨日も私の前に一人しかいないにも関わらず、やはりなんだか時間がかかった。まあそれはいつものことだから諦めるしかないけれど、私の郵便物は住所などが日本語で既に印刷されていて、いつも定期的に日本に送っているものだから料金も定型サイズの最低料金85セントということもわかっているのに、昨日は1ユーロ50セントと言われました。バチカン郵便局でも一度「これは定型外かな」と調べられたことがありましたが、「すごい、ぴったり定型サイズ」と笑われたことがありました。今回は、調べもせずに定型外とされたんだと思いますね。料金が印刷された印紙(っていうのかな、シールになっている)が既に印刷されて出ていて、ここでクレームをするとまた嫌な思いをするということはわかっていたので、時間もなく諦めてしまったのですが・・・実はそれだけではないんです。

そのあと、その料金の印紙を封筒に貼るじゃないですか。日本語で書かれているからわからないのは理解しますが、普通文字かどうかぐらいは想像できますよね。なのに住所の上に平気で貼ろうとするんですよ!
おいおいちょっと待って~と止めて、「字は隠さないでください」と言ったら、スペースがないとかぶつぶつ言っているんです。「私が貼ります」と言っているのに、全く聞く耳なし。

全く信じられないです。・・・次回からはやはりバチカン郵便局ですね。バチカンはきちんと仕事をしてくれるだけでなく、親切です。観光客も多くて嫌気がさしていそうなものなのに、いつも愛想もよくて、冗談なんかも言ってくれたり。
この間も姪たちにチョコレートを送るために行ったら、(真面目な感じで)「中身はなんですか」「チョコレートです」「では私たちで食べておきます」とまたも真面目な顔で答えられました。

 8月末日のサンピエトロ寺院。毎週水曜のローマ法王の謁見はカステル・ガンドルフォで、というお知らせ。まだ夏のご別荘に滞在中なのね。

夜更ししたくないんだけれど・・・

2010-09-07 21:53:32 | ローマの平日
今日から、人気オーディション番組 X Factorが始まります。元々イギリスでやっている番組のイタリア版のようですが、これがなかなかハマってしまう。昨日も本選に参加できる人を決定するための最終的なオーディションをテレビでやっていたのですが、映画を見ようと言っていたダ二ィも結局最後までテレビに釘付けで、映画は結局先送り。この番組、本選の日は毎週火曜日の夜9時からなのですが、大体終わるのが深夜1時頃。途中で寝ようと思うんだけれど、誰が落ちるのかが知りたくて、もう少しもう少しと結局最後まで見てしまう。さらには次の週までの参加者の様子などを他の日にも放送するので、一旦X Factorの季節が始まるとどうも常に見ている感じ。前回はもう見ないと決めたのですが、一度見てしまうともう後戻りできない。今回はオーディションからしっかり見てしまった。

X Factor オフィシャルサイトはこちら

前回の優勝者マルコ・メンギ―ニさん→こちら しっかりポップスターです。

イギリスの番組も同じなんでしょうが、ジャッジ4人(前回までは3人)がそれぞれにチーム(25歳以下の男性、25歳以下の女性、26歳以上の男女、グループ)を結成して、グループ対抗で、毎週1人/1グループが落選。チームごとに共に生活をしながら、毎週次回の対戦に備え、プロのコーチの指導を受けながら準備をするのですが、そこで起こるさまざまなドラマも番組の一部です。(イタリア人には喧嘩はかかせない。)スターを見つけだそうという番組なので、歌唱力だけでなく、その人のルックスや個性や人格などもポイントになるわけですよね。プロが素人の人々をスターのように仕立てていく変化も面白いところです。参加者の歌唱力もかなり高く、色々な曲が聞けるのも楽しみの一つ。

対戦中も喜怒哀楽丸出しで、放送禁止用語は飛び交うは、喧嘩をしては仲直りの繰り返し、泣いたり、わめいたり、笑ったり、忙しいこと、忙しいこと。よく他人に対してそんな酷いことが言えるなあと驚くことが多いのですが、まあ視聴者を喜ばすための演技なのかもしれませんね。でもイタリア人の身動きはかなりの迫力。

今回のジャッジを務める男性歌手2人はダ二ィのお気に入りでもあるので、今回もしっかり見ることになりそうです。


              
              今回のジャッジの一人、エリオのコンサート。今年の7月、ローマにて。
              コメディアン・シンガーのエリオはコンサ―ト衣装も楽しい。

ことしの誕生日

2010-09-05 19:56:25 | ローマの休日
誕生日は日帰り遠足に行くことになぜかなっている私達。9月は私の誕生日で、どこに行きたいかと聞かれたけれど、日帰りの範囲で思いつくところはもうかなり行ってしまったし、持っていたイタリア地図は父が来た時に持っていかれてしまったし、どうもアイデアがない。それよりも何も、どこに行きたいかと聞いてきたくせに、ダ二ィは5時までにローマに戻りたいという。実はあるラジオ局の映画招待券に当選、招待券を5時までに取りにいかなければならないのだとか。(サッカーが理由ならここで100%喧嘩だった。)それなら決めてよ、ってことでダ二ィがインターネットとにらめっこした末に・・・。

なんとミイラを見に行くことになった。ウンブリア州の州都テルニの近くFerentilloという村の教会に、その村の墓地から発見されたというミイラが展示されているのだそう。中世の香り漂う城壁の町ばかりを見に行くのもそろそろ飽きてきたし、こういう変わったものを見に行く方が面白いかなと、ミイラ鑑賞の日に決定となりました。

車で2時間ほど、天気も良く「緑」が売り物のウンブリアはドライブしているだけでも気持がいい。

              

              ミイラの村 Ferentillo

目的の村に到着。後ろの山の上にはお城らしきものもあって、小さいけれどちゃんとした歴史のある村なんだろうなという印象を受けました。この辺りの山には城跡のようなところがたくさんあって、見つける度に「見て見てお城(castello)!」と叫んでいると、ダ二ィは「あれは、castelloじゃなくてruderi(廃墟)だ」と言う。でもいまだに残っているcastello は同時に rudeliでもあるんじゃないのと思う私。「じゃあ、cstello とruderiの違いは?」「castelloは見学できるところで、ruderiはできないところ」なのだと。観光地レベルの状態で残っている方はお城と呼べて、それに達しないものは廃墟なのか。つまり入場料を取れるところはまだ活躍しているので廃墟じゃなくてお城なわけね。

車を停めたところの脇に、こんなところがありました。おばさんが一人何かをやっている。
いつも勇気のない私はそわそわ覗きに行って、この写真は後でおばさんがいなくなってから撮ったもの。

              


実はここ、村の洗濯場なのです。いまだにこんなところで洗濯をしているなんて、ちょっとびっくりでしたが、奥の方には確かに洗剤なんかの入った袋なんかが置いてあったり。もしかするとカーペットとか洗濯機で洗えない大物を洗濯しにくるのかな。

さて、坂を登っていくと、ミイラの展示されている聖ステファノ教会が現れます。

               

              聖ステファノ教会とその下のミイラ博物館の入り口

ガイドの人と一緒に見学をします。もちろん亡くなられた方々への敬意を表して写真撮影は禁止です。もともとは普通に墓地に埋葬された遺体が、この地域の土の成分か何かのせいで、自然にミイラ化されたのだそうです。中に入ると、ミイラが20体ほどガラスケースに入って展示されています。だいたい400年ほど前からのものがあるのだそう。

絞首刑にされた首の曲がったミイラ、拷問による縄で縛られた跡のあるミイラ、お金持ちできちんと洋服を着て埋葬されたミイラ、どこかの鐘楼から落ちて歯の間に挟まれた舌が外に出たままのミイラ、口の病気で口が曲がっているのがはっきりわかるミイラ、ペストで亡くなった皮膚が破れたような痕のあるミイラ、お産で亡くなった女性とその子供のミイラ・・・などなど、ちょっとおどろおどろしいのですが、怖いもの見たさと、やはり興味深くはあって、まじまじと見てしまう。髪や髭、爪や歯なども残っていて、本当に自然のミステリーです。

この村、見るものはこれだけ。近くにAbbazia di San Pietro in Valleという修道院があって、残念ながら私達が行った時は閉まっていましたが、なかなか素敵なところでした。
修道院と併設かと思われるところにホテルがありました。自然に囲まれた山の上のこのホテル、泊まってみたいなあ。

              

              
              ホテルのお庭

誕生日ランチは、ここから10kmほど離れたSchegginoという村のdel Ponteというホテル兼レストランで。ウンブリアはタルトゥーフォ(トリュフとかいうんでしたっけ)や猪の肉がお薦めのようですが、川沿いにあるこのレストランのもう一つのお薦めは鱒。
手打ちパスタとそして鱒の炭火焼をいただきました。

              
              シンプルだけれど、新鮮で美味しかった

              
              川の水もきれい。本当に鱒がいる。(今度はあなたの番?)