随分とご無沙汰してました。常にひきこもり大好きの私は、ブログを書くことで、書くことを探しにでかけることを目的にこのブログを始めたのでした。が、いつの間にか怠け癖が勝つようになり、遠のいておりました。またひきこもり病が出始めているのと、今のまま体を動かさないと今後将来への不安もあり、またブログ書きを始めようかなとローマ散策を始めました。そしたらやはりこれは面白い!いろいろな不便、不都合だらけのローマですが、歩き出すと歴史や文化の深さをの凄さを感じさせられます。そしてその中に入っていくと元気になる私がいます。
「ローマの見どころ1001」のガイドとちょっと難しいけれど完璧なツーリングクラブの赤いガイドブックで勉強しながら、ローマの興味深いところが紹介できたらと思います。と言っておいて、また途中で止まることもあると思いますよ。お許しください。 さて、天気の良い平日、まずは自宅から近場のチェリオの丘の上の教会です。最近家族の健康とか、まあ心配ごとっていうのもあり、神頼み系で教会訪問がメインになります。でも教会もいろんな発見があります以前はちょっとした散歩にはよくチェリオの丘に行っていました。天気の良い日はとても気持ちがいいのです。ヴィラ・チェリモンターナという素敵な公園もあって癒し効果抜群の丘です。地下鉄B線のチルコ・マッシモの駅からも近いので便利ですよ。 さて、タイトルの教会はこちらです。
矢印に従って右側を歩いていくと、「教会を訪問されたい方は呼び鈴を鳴らしてください」とあり、時間帯が一緒に書かれてあります。以前は正面の扉が普通に開いていた記憶なのですが、ガイドブックにも確かに「呼び鈴を鳴らして入れてもらう」とあります。ローマの教会のほとんどはお昼に一旦閉まり、また夕方に開くのですが、それを知りながらもいつも閉まる頃に動き出す私。今回もどうやら失敗、後5分。諦めようと思いながら、回廊を見学していた時、ドアを開錠する音が何度となく聞こえたのです。恐る恐るドアを押してみるとドアが開きました。中からカメラでうろうろしているところを見られていたんですね、「どうぞ、どうぞ」と手招きされました。「すみません、5分で行きますから」というと、「どうぞ、ごゆっくり」と言われました。こういうことがあると嬉しいですね。というわけで、時間外に行っても、とりあえず呼び鈴を押してみるもありかもしれませんよ。 廊下を進んで横の入り口から教会に入ります。私以外に誰もいなくて、こういうのがとてもいい。(きっとカメラでは監視されてるんでしょうけど。)教会に入る前のスペースに由緒ある修道院の薬局と生産物を売るコーナーもあります。修道院の畑で収穫された有機レモンが気になりましたが、一袋がすごい量なので持ち歩けないと断念。
さて、この教会について勉強しましょう。 ローマ教皇グレゴリオ1世が575年に聖アンドレア(聖アンデレ)に捧げた礼拝所と修道院を設立した場所にこの教会は建てられました。(だからその二人にちなんだ名前になったわけですが、当初は聖アンドレア教会、のちに聖グレゴリオが追加されました。)教皇グレゴリオ1世の死後、修道院は見捨てられていましたが、教会が建てられたことで、修道院が再び記憶に取り戻されました。 内部はこんな感じ。
13世紀に遡るコジマテスクの床が美しいです。中央の祭壇には聖母マリアと聖アンドレア、聖グレゴリオが描かれた祭壇画があります。
主祭壇の右側には「聖グレゴリオの部屋」という小部屋があり、そこには当時の床が残っています。その部屋の前にある聖グレゴリオの礼拝堂に、大理石の聖グレゴリオの椅子があります。なんと紀元前1世紀のものです。「聖グレゴリオの30のミサ」を示した主祭壇の浮彫も大変美しいです。
主祭壇の左には、秘跡の礼拝堂があり(写真なし)、その更に左に入ると美しいサルヴィアーティ礼拝堂があります。Francesco da Volterraによって計画され、Carlo Modernaによって完成されました。
ここには古い聖母マリアと幼子イエスのフレスコ画があります。伝説では聖母マリアが聖グレゴリオに話しかけたそうな。
随分前にこの教会を訪れたときには、この礼拝堂は閉まっていたのですが、教会の人にこっそり入れていただいた良い思い出があります。そのときにはもう一つの聖母マリアのフレスコ画がこんなところにもあるよと教えていただきました。 どういう意図で作られた空洞なのかわかりませんが、壁に掘られた小さな空洞の中にも聖母マリアが描かれていました。電気がついていなかったので、見づらいですね。
深く探ればまだまだストーリーが出てきそうな教会です。また発見がありましたら追加したいと思います。